【完全予約制】400g以上のフカヒレに感服!日本の広東料理を牽引するシェフが腕を振るう『中華たかせ』

2016年10月24日
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【完全予約制】400g以上のフカヒレに感服!日本の広東料理を牽引するシェフが腕を振るう『中華たかせ』
Summary
1.マンダリンオリエンタルホテル東京『SENSE』出身のシェフが操る広東料理
2.フカヒレ、鮑、燕の巣、ナマコなど高級食材と日本の旬食材を融合させたコース料理
3.ライブ感を楽しむカウンターの“シェフズテーブル”でおもてなし

東京・銀座八丁目。名だたる飲食店を抱えるこの地に2016年9月1日、新たな名店が誕生した。完全予約制の中国料理店『中華 たかせ』である。同店では、30年に渡り伝統広東料理を追求してきた高瀬健一シェフが手掛ける料理を、おまかせコースで楽しめる一軒だ。

日本の広東料理を牽引するシェフを独占

高瀬シェフは宮城・仙台生まれ。20歳から料理の世界に飛び込み、都内の広東料理レストランで修業しながら、香港や広州へ延べ50回以上の渡航を繰り返し、本場の料理を研究、習得してきた人物。2005年には、マンダリンオリエンタルホテル東京『広東料理SENSE』初代料理長に抜擢。そして海外のマンダリンオリエンタルグループからも招聘され、香港、バンコク、マニラの広東料理店で腕を振るい、世界中の美食家たちを魅了してきた。

「中国料理はこれまで、広東や四川などの地域によってカテゴライズされていましたが、今はそういう時代ではなくなってきています。フレンチが各シェフの世界観でカテゴライズされているように、中国料理もシェフ独自の考えや視点から、新たな中国料理が誕生する時代へと変化してきました」と高瀬シェフ。こちらの店もまた、高瀬シェフがこれまで培ってきた技術、知識、そしてセンスを詰め込んだ“高瀬流”の中華料理を提案している。

伝統広東料理と日本の旬食材を組み合わせる

コース料理は、広東料理の代表的な高級食材であるフカヒレをはじめ、鮑、燕の巣、ナマコなどに加え、日本の旬を捉えた新鮮な海鮮もふんだんに使用する。広東料理に日本食材を融合させた、高瀬シェフにとっても新たなコンセプトで展開されるコース内容だ。なお、予約は食材の仕入れの関係により、前日正午まで。予約客だけのために仕入れた食材で作られるコース料理は10品前後で構成される。今回は高瀬シェフがおすすめる代表的な4品を堪能した。

まずは、「東星ハタの“清蒸(チェンヅェン)”香港スタイル 葱生姜のフィッシュ醤油ソース」。広東料理を代表する東星ハタは、日本では珍しい食材として知られるが、今回は、沖縄産の身の大きなものを厳選して仕入れたという。ハタの切り身をさっと蒸した後、熱したピーナッツオイルをジュッとかけて皮目に香りづけ。ナンプラー、香港醤油、日本醤油を合わせた「合わせ醤油」をかけて供される。ふっくらと蒸し上げた淡白な味わいと、カリッと香ばしい皮のコラボレーションが、この先続くコースへの期待に拍車をかける。

400g以上のフカヒレ姿煮に感服!

コースの目玉の一つが「大ヨシキリザメフカヒレの上湯(シャンタン)とろみスープ」だ。はじめは直径25cmほどの大きな姿のまま提供し、その大きさを印象づけるプレゼンテーションを行なう。その後いったん厨房に下げ、高瀬シェフがお皿に盛り分けて再提供してくれる流れで、料理の印象をぐっと高める。気仙沼加工のフカヒレは400g以上のものを厳選。フカヒレは柔らかくなるまで蒸し上げて、金華ハム、豚の赤身肉、丸鶏を6時間かけてじっくりとった「上湯(シャンタン)スープ」で煮込み、仕上げにとろみをつけたスープをかける。上質なフカヒレは、繊維質が太く食べ応えも十分。プルっとしたゼラチン質と濃厚なスープが口の中で一体となり、至福の時を迎える。

コースのメインから終盤にかけて供される一品が「黒鮑と干しナマコの丸煮込み コラーゲンオイスターソース」。こちらは広東のスタンダードな料理である。国産の黒鮑と戻した干しナマコは、チキンコラーゲンスープでじっくりと煮込む。この素材のうまみが溶け込んだスープを、醤油、オイスターソースで調味し、とろみをつけてソースとして使用する。丸ごと盛り込んだ鮑を、ナイフとフォークでカットするだけでその柔らかさが伝わるが、口にした瞬間、噛むほどにじんわりと素材本来の滋味深い味わいが迫ってくる。高級食材の豪快な料理に感動を覚える一方で、確かな技術に裏打ちされた、正統派広東料理の奥深さにも触れられる一品だ。

そしてデザートは「燕の巣コラーゲンとフルーツ入りマンゴーピューレ」。この料理は広東の特産品でもあるマンゴーを使った、現地を象徴するデザート。滑らかに仕上げたマンゴーピューレの上にはパッションフルーツ、ドラゴンフルーツ、ポメロなどの南国のフルーツを盛り、見た目にも華やかな印象を与える。そして、マンゴーピューレの中央にのるのが燕の巣。スプーンですくって食べると、フルーツの酸味とマンゴーの濃厚な甘みの中に、燕の巣のツルッとした食感がアクセントを与えてくれる。

プライベート感に包まれたラグジュアリー空間

高級感は店内の雰囲気にも表現されている。高瀬シェフが目の前で調理するライブ感と会話を楽しめる“シェフズテーブル”と位置づけられたカウンターは8席のみ。大人の店にふさわしい天然木のカウンターテーブルに、カッシーナのゆったりとした椅子が置かれ、より上質なひと時を堪能できる。また6人のグループ客に対応するテーブル席も設え、プライベート空間も提案する。

「コース料理は季節ごとに組み立てられるため日替わりとなっています。僕が提供したい料理を、僕の手法で表現するので、スタンダードからオリジナルまで幅広い広東料理が楽しめます」と高瀬シェフ。予約が取れなくなる前に、早めにチェックしておきたい。

(写真/岡本 寿)

【メニュー】
おまかせコース 30,000円
※価格は税抜
※予約は前日まで

中華 たかせ

住所
〒104-0061 東京都中央区銀座8-7-8 GINZA8ビル3F
電話番号
03-6264-5420
営業時間
17:30〜
定休日
定休日 土・日・祝日
公式サイト
http://ginza-takase.com

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。