上海万博美食記事 – 六ヶ月限定 六つ星 上海で本物の「和」と「おもてなし」を楽しむ
夏のある午後、上海万博会場内がいつものように、観光客で賑わっています。浦西会場のD区画の日本産業館の前では、イベントが行われ、たくさん観客が集まっていました。人ごみを通り抜けると、日本産業館のゲート側に何軒かの飲食店が並び、その一番奥に、竹で作られた壁と、隠れ家的な佇まいの、料亭『紫 MURASAKI』の玄関が見えてきます。
店内に一歩入ると、静かなBGMが流れ、和服姿の女性達が「いっらしゃいませ」と、笑顔で出迎えてくれました。落ち着いた雰囲気で、今までの喧騒が嘘のように、一瞬にして消え去りました。
店内真ん中にある、「雲の上」の新日本庭園
六ヶ月限定、史上初の「六つ星レストラン」
料亭『紫 MURASAKI』は、日本のしょうゆのトップメーカーのキッコーマン株式会社によって、上海万博開催期間(2010年5月1日~10月31日)の六ヶ月間限定で出店された、高級懐石料理を提供する料亭です。日本の伝統的な建築様式を尊重しながら、万博にふさわしい斬新な造りとなっております。
お客様をおもてなしする仲居さんが着用する着物には、帝人グループが開発した耐熱性バイオプラスチック「バイオフロント」繊維と京都の伝統的な絹織物「丹後ちりめん」を交織した生地が採用されています。環境への配慮と日本の伝統文化が融合したこの新素材は、料亭『紫 MURASAKI』が初採用とのことです。
総支配人は、ワシントン日本大使館総料理長を務めた、フードコンサルタントの柿澤一氏(かきざわひとし)氏。調理は、日本料理アカデミーから推薦された京都の名料亭『菊乃井』『たん熊北店』『魚三楼』から招聘した料理人が担当しています。3つの名料亭が協力して本格的な懐石料理を供する機会はこれまでになく、上海万博という特別な機会ならではの試みであり、レストラン格付け本「ミシュランガイド」の格付けを3店合わせれば星六つになります。
今回の出店について、柿澤一氏総支配人は「日本の食文化を中国のみなさんに紹介したい。どうせなら本物で行きたい。今回は3店の協力によって料理人を派遣していただいた」と教えてくださいました。また、今回の出店は「日本の食文化と世界の食文化との出会い、豊かさ、楽しさをご理解していただく機会」として、これを「発信していく場所」が料亭『紫 MURASAKI』とのことです。
技にこだわる 名料亭の料理人の腕
料亭『紫 MURASAKI』の玄関
雲の上にいるような個室
「紫」は全室個室で5部屋。6名~8名様で利用可能な掘りごたつ式と椅子式で、昼と夜で、限定10組の完全予約制で、2名様から予約を受け付けております。
客室の大きな窓からは、竹垣を通してこぼれる光が水面に映え、空間的な広がりを感じる新日本庭園が楽しめます。 庭園の真ん中に、本物の松の木が吊るされ、庭の底から立ち上がった霧に包まれ、まるで「雲の上」にいるようです。柿澤さんによると、庭の底には小さなノズルがあり、15分ごとに霧がでるようになっており、5つの個室でこうした霧が広がる景色を楽しむことができるとのこと。また、日本産業館の2階展示室からも、上からこちらの庭を眺めることができ、温泉と間違えられるお客様もいっらしゃるといいます。
明るい客室内で流れる緩やかなBGMが、雲をイメージしており、「心のリセット」ができ、さらに「ご縁の深まる場所」となっています。
掘りごたつ式の和室 六~八名席
椅子席の個室 六名席
日本の料亭にも通用するサービス
日本文化の特徴のひとつに、「おもてなし」があります。仲居さんの多くが上海大学日本語学科の学生から採用され、仲居さんのうち3人が3月初旬に、日本の『菊乃井』で研修を受け、帰国後、ほかのメンバーに料亭でのもてなし方を指導しているといいます。スタッフ教育について、柿澤さんが、「キッコーマン株式会社の協力で、しょうゆや食材の知識、お客様対応、お化粧から着物の着付けまで、さまざまなセミナーを受けてもらった。2週間の研修期間で、遅刻者ゼロ。純粋で真面目な中国人スタッフ達が『こわい』ほど吸収し、自分のものにしていく。いまや有名なホテルやお店から、万博が終わったらぜひうちへと、引っ張りだこ。日本の料亭に入れても通用するぐらい」とおっしゃっていました。
色とりどりの八寸 上海ならではの食材も使われている
旬の食材をフルに使ったおまかせ懐石料理
料亭『紫 MURASAKI』のメニューは懐石料理のおまかせコースの1種類だけです。おまかせコースにしたのは、「そのときの最高品質の食材を召し上がっていただきたい」からだそうです。コースの価格は一人3000元(約4万円)で、中国人のお客様も多く来店されているそうです。5月、6月の予約がほとんど埋まっており、リピーターもいっらしゃるといいます。懐石料理コースは先付、八寸、向付、蓋物、焼物、酢肴、強肴、御飯、水物からなっていて、5月~7月は夏のメニュー、8月~10月は秋のメニューになっています。
料亭『紫 MURASAKI』では、その季節で一番良い食材を使うことを心がけています。適切な食材を探すため、柿澤さんは1年前に上海にやってきました。いま料亭で使っている食材の4分の3は中国産で、牛肉はオーストラリア、魚介類は日本産と、世界各地からも食材を取り寄せています。
また、飲み物はビールや日本酒だけではなく、フランスのコンクールでも受賞した最高級に日本産のワインも提供しているそうです。
焼物「牛ヒレ肉の亀甲焼」
真ん中にお馴染みのキッコーマンのロゴマークがが焼き付けられている
焼物の中身
一時間かけて焼いた牛ヒレ肉は肉の芯まで柔らかい
もろみしょうゆとごまぽんずの2種のたれで味わっていただく
特別な場所で、特別なひとときを。今しか出会えない、味わえない、こだわりの料亭『紫 MURASAKI』。店名の「紫」は古来より高貴の色とされ、日本料理に欠かせない「しょうゆ」を表す言葉でもあります。こだわりのひととき、ここでしか出会えない味わいを、ぜひご堪能ください。
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◎料亭『紫 MURASAKI』概要
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料亭 紫 MURASAKI
万国博という機会に、そのおもてなしとともに、本格的な日本料理が料亭「紫 MURASAKI」でお楽しみいただけます。
「紫」は古来より高貴の色とされ、日本料理にかかせない「しょうゆ」を表す言葉でもあります。所在地:上海万国博覧会D区画 日本産業館内(1号門前)
営業時間:11:30~14:00、17:30~21:00(昼・夜席予約のみ)定休日なし
メニュー:コースおまかせの一種類のみ
客室数:個室5室
料金:お一人様3,000元 飲料代別
予約電話:(021)6281-0276(9:00~20:00) 日本語・中国語・英語対応
日本からご予約の場合:+86-21-6281-0276(日本時間 10:00~21:00)◎『料亭』とは
料理を楽しむときは舌で味わうだけではなく、「心でも感じる」という側面もとてもおおきなものです。いつもよりちょっと華やかな席で、季節の移ろいを感じながら時間を過ごす。季節を感じられる風景、器、生花、女将と仲居のおもてなしも含めて、すべてを味わえるのが料亭です。◎『懐石料理』とは
茶道の形式に則した食事の形式で、日本の伝統を現代に活かした、日本料理の最高峰です。
◎『菊乃井』概要
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菊乃井
京都の街並みを千古の昔からゆったりと見おろしている東山の山懐にあり、高台寺の緑に囲まれて静かなたたずまいを見せている。
本店所在地:京都府京都市東山区祇園円山真葛ヶ原
◎『たん熊北店』概要
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たん熊北店
その繊細な味わいと、器のひとつひとつ、盛りつけの一ト箸一ト箸に四季の風趣を凝らすたん熊の京料理。
本店所在地:京都府京都市中京区西木屋町四条上ル紙屋町355
◎『魚三楼』概要
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魚三楼
京料理の伝統を伝えて240余年、旬の素材の持つ本物の味を追求している。
本店所在地:京都府京都市伏見区京町3丁目187番地





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