ダイニング・トレンドTOP > トレンド・レポート > 果実のような珈琲NYタイムズを唸らせた「Fuglen Tokyo」で感じるノルウェー
トレンド・レポート Trend Reports
トレンド・レポート
Trend Reports
グルメ

果実のような珈琲
NYタイムズを唸らせた「Fuglen Tokyo」で感じるノルウェー

[2015年11月17日]

この記事をシェアする

  • LINEで送る
果実のような珈琲NYタイムズを唸らせた「Fuglen Tokyo」で感じるノルウェー
「まぁ、コーヒーでも飲みながら」

「話をしよう」とストレートには言えない、シャイなノルウェーのオトコたちはきまってこう始める。

——実は、ノルウェーはコーヒー大国。ノルウェー人の生活にコーヒーは自然と溶け込んでいる。

そんなノルウェーの首都オスロに本店を持つ「Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)」が日本に上陸したのは2012年。あの辛口なニューヨーク・タイムズに「世界で最高、飛行機に乗ってまで試しにいく価値あり」とまで書かせた味に日本でも出会えるのだ。

ここでは「果実感のあるコーヒー」が飲めるのだという。

今回は、“果実感のある絶品のコーヒー”を味わうことのできるFuglen Tokyoにブランチ時に訪れた。

ひっそりと店を構えるFuglen Tokyo

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

代々木八幡駅から歩いて5分。商店街を抜け井の頭通りに入ると、代々木公園の緑が顔を出した。Fuglen Tokyoは、そんな閑静な住宅街の中にある。
1963年にオスロで本店がオープンして以来、海外では初店舗であることが開店当初から話題を呼んでいた。昔からの古民家をリノベーションしたという店の壁には、白いあじさしが飛ぶ。

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

店内に入ると、新聞を読む人、朝食をとりながら物思いにふける人など、外国人の常連客で賑わう。それぞれがリラックスしており、パブリックとプライベートが共存しているようだ。そこにはまるでノルウェーのような日常が広がる。

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

そもそも“ノルウェーコーヒー”という言葉に馴染みがない人も多いかもしれない。

ノルウェーにコーヒー文化が根付いたのは、100年以上に渡るブラジルとの交易がきっかけ。最初は輸入するだけだったが、コーヒーがノルウェー人の日常に欠かせない存在になるにつれ、コーヒーに対する国民の関心や思い入れも徐々に高まっていく。以後、コーヒーの質の向上や、独自のフレーバーを開発に繋がり、浅煎りで果実の香りを持った“ノルウェーコーヒー”といわれるスタイルを確立するに至った。

果実のようなフレーバー

“コーヒー豆”は本来、コーヒーノキという果実の種。浅く煎れば、果実の甘みや酸味がストレートに引き出されるのだという。

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

もともとシアトル系コーヒー店で働いていたという力武元太(りきたけげんた)さん。Fuglen Tokyoで働き始めたのは2年前のこと。

「はじめて飲んだとき、果実を食べているような感覚に驚いたんです。ブラックコーヒーは苦手だったんですが、Fuglen Tokyoの味に、コーヒーは苦いものという既成概念を崩されました」

そんなノルウェーコーヒーを淹れる様子を、今回は見せていただくことにした。

エアロプレスで淹れるノルウェーコーヒー

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

豆の風味をめいっぱい抽出するために用いているのが「エアロプレス」という器具だ。

「エアロプレスは円柱型の器具です。空気圧を使って、豆のエキスをジュースのように絞り出すような仕組みなので、誰がやってもうまく淹れられる再現性の高いものと言われています。ただ、その豆が持っている味をそのまま全部出してしまうので、良質な豆にしか適さない方法なんです」

また、Fuglen Tokyoではコーヒーを淹れるのに93℃のお湯を使用している。本来は温度が高いと雑味が出てしまうという理由から、あえて低い温度でじっくりと抽出する方法もあるそうだが、高い温度で淹れられるのは素材の質が良い証拠なのだそう。 コーヒー大国ノルウェーでは品質管理を徹底した「スペシャルティコーヒー」が発達。名だたるバリスタが独自の焙煎方法を積極的に取り入れていることもノルウェーコーヒーの品質向上を支えているのだ。

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

白い水蒸気とともに、浅煎りのコーヒー独特の香りが立ち上った。

琥珀に輝く浅煎りのコーヒー

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

オーダーから3分。コーヒーが運ばれてきた。エアロプレスで淹れられた浅煎りのコーヒーは、小さなピッチャーと空のカップで提供される。注ぐと、光を受けて琥珀色に輝く。やわらかな色合いに思わず見とれる。

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

芳醇な香りが鼻をくすぐる。

まず、ひとくち−−

「これは本当にコーヒーなのだろうか」

正直、困惑してしまった。フレーバーティーかと思うほどフルーティーな味わいでありながら、酸味がなく、コーヒー独特の苦みもない。名残惜しいと思いつつも飲み進めてしまい、気づけばカップは空になっていた。

Fuglen Tokyoではノルウェーコーヒーに合うブレッドも充実している。フルーティーなコーヒーの風味とカリッと焼けた甘いパンの香りに、目を細める。

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

休日のブランチにこれ以上の組み合わせがあるだろうか。

自宅でハンドドリップを楽しむなら、器具も良質なものを

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

すっかりノルウェーコーヒーの虜になってしまった。店を訪れるのがいちばんではあるが、できることなら毎朝この味に出会いたい。 「それなら」と、力武さんは惜しげもなく自宅での淹れ方を教えてくれた。

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

「自分で淹れる場合は、ハンドドリップでも構いません。でも、コーヒーライフを楽しみたいと思ったら、“器具”にはこだわってください。いちばんに重要なのは、豆を挽くグラインダー。安いグラインダーで挽くとせっかくの香りが飛んでしまいます。 20,000円くらいのものであれば、半永久的に使えますよ。また、ドリッパーは側面が波状のフィルターを使ってください。平底のカリタウェーブのほうがお湯を落とす位置がイメージしやすく、ムラのない仕上がりになるのでオススメです」

素材も器具も妥協しない。そんなコーヒーへの愛情、こだわりがノルウェーのコーヒー文化を支えているのかもしれない。Fuglen Tokyoでは豆やグラインダー、家具も購入することができる。

自宅でも毎朝、この幸せな時間を再現したい。

最後に

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

時計の針が12に近づくにつれ、ますます人が賑わってきた。いつも顔を合わせる近所の常連さんがスタッフと世間話に花を咲かせている。高級感があり、オシャレな店内だが気張る必要はない。

「うちに置いてある家具は本店のオーナーでもあるインテリアコーディネーターがセレクトしたもので、今度それらを展示するショールームが近くにできるんです。ノルウェーのデザインに触れてほしいと思います」

新聞を読んだり、くつろいだり、家の延長のような空気感。そして、日常にコーヒーが根づいている生活。ここFuglen Tokyoは紛れもなく、「小さなオスロ」だった。


ライター:佐々木ののか
写真撮影:TSURUTA MAKOTO

店舗情報

Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)

店名:Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)
住所:〒151-0063 東京都渋谷区 富ヶ谷1−16−11
営業時間: [月・火] 8:00~22:00 [水・木] 8:00~翌1:00 [金] 8:00~翌2:00 [土] 09:00~翌2:00 [日] 09:00~翌0:00
電話:03-3481-0884
URL:http://www.fuglen.com/(公式へ)
http://r.gnavi.co.jp/4xr11kgs0000/(ぐるなびへ)

※2015年11月17日時点の情報です

この記事をシェアする

外からやってきた美味しいコーヒーの飲める店

[カフェ&レストラン]
[カフェ&レストラン]
シンガポール発のカフェ。4階ではステーキやシーフード料理を味わえる。
アクセス:
地下鉄銀座駅 徒歩1分
営業時間:
11:00~23:00(L.O.22:00)(
)
定休日 :
平均予算:
1,500円  (ランチ平均:2,000円、宴会平均:4,500円)
[スペシャルティコーヒー]
[スペシャルティコーヒー]
ロサンゼルス発のコーヒー。アメリカ最古のコーヒーチェーンの味を日本でも。
アクセス:
地下鉄銀座線日本橋駅B9番出口 徒歩1分 (駅直結)
営業時間:
月~土 7:00~22:00
日・祝日 8:00~21:00
定休日 :
年中無休
平均予算:
560円
[イタリア料理のお店]
[イタリア料理のお店]
イタリア生まれ、日本初進出のコーヒー店。飲みやすいエスプレッソが魅力。
アクセス:
東急東横線代官山駅 徒歩2分
営業時間:
月~金 ランチ:12:00~16:00(L.O.15:00)、ディナー:18:00~23:00(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
土・日・祝 ランチ:12:00~17:00(※フードL.O.15:00/以降カフェ利用可)、ディナー:17:00~23:00(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
定休日 :
無 ※※年末年始を除く
平均予算:
3,500円  (ランチ平均:1,500円、宴会平均:4,500円)
[サンドイッチ・パン屋]
[サンドイッチ・パン屋]
ニューヨーク生まれのペイストリーショップが上陸。クロナッツが話題に。
アクセス:
東京メトロ千代田線表参道駅A1口 徒歩3分
営業時間:
10:00~19:00
この記事をシェアする

ダイニング・トレンドとは