1月16日一軒目「天下を取った?宇佐唐揚げ」
またやってしまった。
朝食も食べていないのに、1日5食。
天下どりで、宇佐唐揚げ。
「2千円ガンちょうだい」。
宇佐から揚げの元祖「天下どり」に行ったら、同行者が変なことを言う。
「なんだガンとは?」と言えば、「2千円分」という宇佐弁らしい。
とにかく宇佐の人は、家でから揚げは揚げない。
市内のお気に入りのから揚げ屋で、値段ガンか重量ガンを言って大量に買い込むのである。
なにしろケンタッキーが進出して、瞬く間に撤退した土地である。
それどころか「天下どり」はLAにも進出して、大人気となっているという。
社長自らが揚げてくれた、その揚げたてを立ったまま食べた。
止らない。これは止りません。
ガリッと衣に歯を立てれば、たちまち衣が弾け、肉にめり込んで肉汁が口の中に溢れる。
下味が濃すぎず、そのうま味が、ほどよくもも肉の滋味を後押ししている。
どこかのから揚げのように肉がだれていない
手羽先や豚足もいいけど、なによりもも肉のあの歯が包まれる食感と、肉の濃い味わいがたまらない。
そして砂肝の揚げ具合がよくコリッサクッと歯が入って、凝りゃあいくつでも食べられるわ。
大至急ビールお願いします。
からあげ専門 天下とり
- 営業時間
- 11:30~19:30
- 定休日
- 定休日 毎週火曜
- 公式サイト
- http://tenka-tori.com/
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
1月16日二軒目「ハモでも豚肉でもなくネギが主役」
葱屋おおくぼで、葱しゃぶ、ハモに豚肉。
「葱しゃぶ」と聞いて、腹が空く人は少ない。
僕もそうだった。なにしろしゃぶしゃぶといえば、牛肉や豚肉、鯛やハモといったタンパク質が主役になってこそ、威力が発揮されるからである。
使う葱は、大分宇佐市で栽培される「味一ねぎ」。食べるは「葱屋おおくぼ」。
博多葱のように細い葱であるが、博多細葱やアサツキ等と比べる若干柔らかく、包丁で小口切りにするとつぶれてしまうことが合って、敬遠されることもあるという。
しかしその柔らかさが、しゃぶしゃぶにすると俄然生きるのである.
生で齧るとツンとした刺激があって、香りが高い。
しかし玉葱同様、その刺激要素が火が入ることによって、甘みと転じるのである。
柔らかいので、口に繊維が残らないが、ジャキッと噛み切る爽快はある。
「こりゃあうまい」と、鱧も豚バラも用意していただいたが、最後は「葱、葱、葱」と、一同葱しか食べない。
こりゃあ葱焼きにしたらうまかろうと、しゃぶしゃぶを出してくれた葱の生産者大窪さんが営む葱焼き屋に行く。
1月16日三軒目「そしてネギ焼き」
豚チーズのソース味と牛スジの醤油味を試す。
一切れだけ試食のつもりが、二人で二枚を瞬く間に平らげた。
醤油やソースに生地やチーズや豚や牛スジにまみれても、葱の甘みと香りが生き生きと迫るのである。
ああ、これからは「葱しゃぶ」と聞いただけで、お腹がすいてしまう。
もう鍋は、味一ネギしか使わんとコーフンしていたら、「これを御飯にかけたネギ御飯もおいしいのよ」と、神谷さんがささやくので、食べるぞぉと「とうがらし工房」に移動。
ねぎ屋さんのねぎ焼き
- 電話番号
- 080-1539-2686
- 営業時間
- 月-日 11:00~17:00
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1月16日四軒目「ネギ三昧の〆はご飯で」
とうがらし工房で、柚子おにぎりと葱ご飯。
炊きたて御飯に葱の小口切りをどさっとかけ、醤油を一回しして掻き込んだ。
「ワハハハ」一口で笑った。
御飯の甘みを葱の辛味がほどよく引き立て、痛快な食感とご飯との対比も楽しく、こりゃあ止りませんぜ旦那。
ためしに削り鰹節を乗せてみたが、邪魔である。余計なうま味はいらん。御飯と葱の蜜月だけが潔くうまい。
一計を案じて、青柚子胡椒をいれて茶漬けにした。
ああ、ネギとゆずの香り、辛味と甘みが入り交じって、これも行けない味ですね。
生活工房とうがらし
- 電話番号
- 080-1799-5511
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1月16日五軒「ネギからすっぽんへ」
やまさ旅館でスッポン鍋と刺身。ふうっ。
還暦の会で1日5食と約束したのに。
しかし今日もすでに5食目。
料亭 やまさ旅館
- 電話番号
- 0978-44-0002
- 営業時間
- チェックイン16:00、チェックアウト10:00
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1月17日「初めての体験」
こんなにエロい里芋は、初めてである。
口に入れると、里芋のほのぼのとした素朴な甘さが広がり、その後から練れた塩気が広がって、芋の甘さと溶け合う。
その瞬間、どちらかというと野暮ったい里芋の甘さが、ちらりと艶を帯び、心の底をちくりと刺すのである。
「里芋のうるかあえ」。
作ったばかりのうるかだと、熱いものとあわせたときにタンパク質が凝固してしまう。
だから一年たって、タンパク質が分解したうるかを、茹でたての小芋に合わせて火を通す。
芋の甘さに複雑な塩気というカーブがかけられて、舌をまいらせる。
「この合わせた後の鍋にこびりついた、芋とうるかをとって御飯に乗せるの。たまらないわ」。女将さんが嬉しそうに笑った。
大分県天領日田市、「春光園」の傑作である。
春光園(シュンコウエン)
- 電話番号
- 0973-22-2824
- 営業時間
- 11:00~15:00、17:00~21:00 ※夜のみ完全予約制
- 定休日
- 定休日 11月~1月 毎週水曜、2月~10月 第2・第4水曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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