鉄人・中村孝明ほか、和食の達人3名が大公開!自宅で実践できる「名店のまかない」レシピ

2016年03月18日
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 鉄人・中村孝明ほか、和食の達人3名が大公開!自宅で実践できる「名店のまかない」レシピ
Summary
1.『中村孝明 貴賓館』からは、「とろろ」がポイントの根菜たっぷりカレー
2.『新宿つな八』からは、火の通りやすい「はんぺん」で時短調理を狙った卵とじ丼ぶり
3.『浪速割烹 喜川』からは、意外な食材「カニカマ」を使った鯛のマヨ焼き

和の名店で腕を振るう料理人が教えてくれたのはなんと、普段からお店でつくっている「まかない」のレシピ!
まかないは店のスタッフしか味わえない、ある意味、門外不出のものだが、今回は惜しげもなく教えていただいた。
材料も手軽で調理法も簡単。プロの味をササッと作れるというのもうれしいかぎり!

ここで紹介するプロのレシピは、どれも名店ならではの納得の工夫が満載。
だれもが唸る絶品メニューをご家庭で再現してみて♪

和の鉄人が創作した「とろろカレー」はすりおろした長芋のとろみでおいしさ倍増!

人気テレビ番組『料理の鉄人』の和の鉄人シェフとして活躍し、現在は神奈川県磯子にある『中村孝明 貴賓館』をはじめ4店舗を経営しているオーナーシェフ・中村孝明さん。
季節の節目を大切にする日本の豊かな心を表した型にはまらない和食は、多くの人に喜ばれている。

そんな中村さんに教えていただくのは、根菜がたっぷり入った「とろろカレー」のレシピ。
仕上げにとろろを入れることで、まろやかなとろみがつくのがポイント。長芋の量を多めにすると、とろみが強くなると同時に薄まるので、カレールーも増やして調整を。

▼作り方
①鍋にサラダ油をひき、中火にかける。厚めにスライスした玉ネギ、すりおろしたニンニク・生姜を入れて炒め、色が付いてきたら弱火にし、じっくりと炒める。
②15分ほど炒めたら水、鰹だし、ひと口大にカットした里芋、レンコン、ニンジンを入れて強火にかける。沸騰したらアクをすくい、弱火にして15分ほど煮込む。
③いったん火を止め、市販のカレールー(※今回はグリコ プレミアム熟カレーを使用)を入れる。ルーが溶けたら弱火にかけ、バター、ハチミツ、すりおろした長芋を入れて5分ほど、とろみがつくまで煮込む。
④器にごはんを盛り、カレーをかけ、グリンピースをあしらって完成。

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風味と食感を豊かにする揚げ玉がポイント!熟練の天ぷら職人が作る「玉子とじ丼」

新宿の天ぷらの名店といえば、『新宿つな八』。約40年間、天ぷら一筋、つな八一筋で厨房を取り仕切っているのは、総料理長の鈴木伸明さんだ。

今回、鈴木さんにご紹介いただくまかないのレシピは「きのことはんぺんの玉子とじ丼」。
揚げ玉の旨みと食感をアクセントにしている一品は、天ぷらを知り尽くした鈴木さんならでは。
手早く調理できるよう、火の通りやすい「きのこ」と「はんぺん」をメインの食材にした簡単丼。玉子は2回に分けて鍋に入れて、表面がトロッとしたツヤのある仕上がりを目指そう。

▼作り方
①鍋に鰹だし、みりん、濃口醤油を入れて火にかける。沸いたところに玉ネギ、シメジ、エリンギを入れる。野菜がしんなりしたら短冊切りにしたはんぺんを加える。
②そこへ、ときほぐした玉子の半量入れ、ほどよく固まってきたところに残りの玉子を入れ、しっとりした状態で火を止める。
③丼にごはんと出来上がった玉子とじを盛り、カイワレ、揚げ玉をトッピングして完成。お好みで七味を添える。

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コクを加えて洋風に!老舗割烹の2代目が和食を進化させた「鯛のかにかま葱マヨ焼き」

大阪・ミナミの法善寺横丁に暖簾を掲げて約50年。最高級の真昆布や魚介のだしをもとに、素材の味を活かす伝統の大阪料理を提供し続けている『浪速割烹 喜川』。
2代目・上野修さんは、修業時代に学んだフレンチの技法を織り交ぜながら、30年以上も独自の浪速割烹を生み出している。

そんな上野さんが教えてくださったレシピは「鯛のかにかま葱マヨ焼き」。おいしく仕上げるコツは、鯛の切り身に油を塗ってから焼くこと。そうすると皮目がパリッと焼けて、美しい仕上がりに。鯛にある程度火が通ってからマヨネーズソースを塗るのもポイント!

▼作り方
①鯛の切り身全体に塩をふり、1~2時間置いておく。出てきた余分な水分をペーパーでよくふき取る。
②ボウルに卵黄、マヨネーズ、ほぐしたカニカマ、刻んだネギを入れ、よく混ぜ合わせる。
③鯛の皮目にサラダ油を塗ってから、グリルで焼く。
④ある程度火が通ってから、皮目にマヨネーズソースを塗り、焼き目がつくまで焼いて完成。

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カレー、丼もの、焼き魚。どれもパターンが決まってしまいがちな料理だが、やはりプロのレシピはひと味違う。しかも「まかない」なので、手軽にいつもと違った料理が作れるのもうれしい。素人では考えられない意外な食材を採用しているアイディアと技にも脱帽だ。

長年、名店の板場に立つ料理人は、素材や調理法を知り尽くし、お客に出さないメニューであっても一切手抜きはないのだと実感。妥協なきプロ意識が詰まった「まかない」を、ぜひ家庭でも作ってみて!



【記事提供元】
プロから学ぶ簡単家庭料理「シェフごはん」