土日20食限定! 肉の旨みを最大限に味わう、厚切り熟成肉ローストビーフランチがうますぎる

2016年07月16日
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 土日20食限定! 肉の旨みを最大限に味わう、厚切り熟成肉ローストビーフランチがうますぎる
Summary
1.熟成肉の名店『ビストロガストロス』が提案する土日20食限定ローストビーフランチ
2.ハイクオリティで低価格の80日間熟成をかけた厚切りローストビーフ
3.オーナーが語る、肉ブームと日本の「食」の未来

止まらない肉ブーム! なかでも熟成肉とローストビーフは、もはや当たり前に食べられるようになった。そんな中、熟成肉の名店である、広尾の『ビストロガストロス』に、熟成肉ローストビーフという最強のトレンド肉メニューがあると聞いた。

広尾駅から徒歩3分、2015年3月18日にオープンしたこの店は、牛以外にも、地鶏、豚、イノシシ、仔羊、ウサギなどさまざまな熟成肉が味わえる。季節ごとに変わる熟成肉のメニューを見れば、旬の食材にこだわっていることがわかる。ここで土日限定、1日20食限定で私たちを待っているのは、80日間の熟成をかけた厚切りのローストビーフである。

ローストビーフに使用する牛肉の80日間という熟成期間には、オーナー中村大吾氏の強いこだわりが隠されていた。
「人のポテンシャルを活かすことが、自分の一番の強み」と話す中村さん。ホテルマンとしての経験を持ち、人材育成や商品開発、広報やエリアマネージャーなどの仕事を行い、現在は、『Bistro Gastros(ビストロガストロス)』のオーナーを務めている。人への関心は、素材選びや熟成肉の調理法などへの徹底したこだわりとリンクしている。

ローストビーフランチに使われている群馬県産赤城牛は、熟成も牛の育った環境でさせている。その土地にあった風合いの熟成肉にしたいのでれば、飲んだ水、吸った空気、食べている草が存在する、牛が育った環境で熟成させるのがベストであるというこだわりがある。「肉のポテンシャルを引き出すことが熟成。僕が考える熟成肉は、最低80日はいかないと熟成肉とは呼ばない。一般的な牛肉の熟成期間は60日と言われているが、それだと熟成のピークを迎えていく時期なので、80日間は熟成をかけたい」と中村さんは話す。東京に届いた熟成肉は状態を確認してから、店にある熟成庫でさらに熟成をかけるかどうか毎度判断している。この店の熟成庫は、開けても嫌な匂いがせず、熟成させた肉は芳醇な香りを放っていた。

『Bistro Gastros(ビストロガストロス)』では、ローストビーフもハンバーグも切った際に肉汁はこぼれない。肉汁は旨み。旨みは口の中で入れたときに溢れださないと意味がないと中村さんは語る。

肉汁という旨みが溢れないギリギリのラインで肉を提供するのがローストビーフへのこだわりである。タンパク質の凝固は67℃からだ。ローストビーフの調理法は、表面をグリルした後に肉汁が出て行く手前までゆっくり火を入れる。この調理方法のおかげで、ローストビーフを口に入れた瞬間に旨みがすべて口に滲み出るように仕込んでいる。

ブロックの状態のローストビーフを切ってもらうと、美しいピンク色の断面が見えた。

これに少しの熱を加えると旨み成分が肉の表面に出てきて、鮮やかな赤色になる。

盛り付けられて出てきたローストビーフの厚みは約2センチほどあり、そのボリューム感に笑みが溢れる。

肉にナイフを入れると中心にかけて層のように柔らかい感触が手に伝わる。80日間も熟成させた赤身は豊かな肉の香りと旨みが詰まっている。徹底した熟成期間で生み出されたローストビーフは、ソースはなく、フランス産の塩、コショウ、山葵でいただく。肉の素材の味を楽しむには充分である。熟成させた旨みを余すとこなく、口の中で噛みしめることができた。噛むごとにおいしいとはこのことである。

ランチには自家製のパンも付いており、バゲットを中心に週替わりで数種類用意がある。「ハイクオリティながらも低価格で提供できるのは、気合です!」と笑顔で答える中村さん。土日限定20食のローストビーフランチは、想像を超えるクオリティであった。

「食文化全体が、ナチュラルであることとへルシーであることにみんな関心がいくと思っています。このヘルシーの意味は、食を通じて、ライフスタイルが豊かになることを指しています。安くていっぱい物があればいいという時代はもう終わり。日本は食品ロスの量が他の国と比べてもすごく多い。それが果たして本当に豊かなのか。四季通じて、きちんと次に残せる自然を作り、その循環の中で自分たちが食べる分だけのものをいただいていくということが、ヘルシーな食のあり方であり、主流になっていくと思う。熟成肉ブームも同様に、牛を丁寧に熟成させ、最適な方法で調理し、最高の状態で出されるものだけが残っていく」と、ひとつひとつ言葉を選びながら答えてくれた中村さん。

健康的でポジティブな食生活とはなんだろう。おいしいものを早く安く、たくさん手に入れられるのは魅力的だが、その裏側では食べきれない食品を大量に廃棄している。ゆっくり時間をかける熟成という技法は、一気に大量においしい肉を作り出すことはできない。時間をかけて丁寧に、丹精こめて作り上げたものを口にしたときの満足や幸福は、私たちの食に対する体験を、もっと豊かなものにしてくれるのではないだろうか。
(取材・文/矢野詩織)


<メニュー>
土日限定20食 ローストビーフ 1,800円(税込)
自家製パンの食べ放題付き

Bistro Gastros(ビストロガストロス)

住所
〒150-0012 東京都渋谷区広尾5-1-20 七星舎ビルB1F
電話番号
03-6721-6757
営業時間
ランチ 11:30~15:00( L.O.14:30)  ディナー 17:00~24:00 (L.O.23:00)
定休日
定休日 年末年始
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/j857z1pf0000/
公式サイト
http://gastros.jp/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。