ニューヨークには、いくつか美味しいステーキハウスがある。
個人的には、日本にも進出したチェーン店の『ウルフギャング・ステーキハウス』と、以前紹介したラルフローレンの『The POLO Bar』がお勧めだ。久しく行っていないが、グランドセントラルステーションの中にあるマイケル・ジョーダン経営のステーキハウスもかなり美味しかった。
ブルックリンでは、老舗の『ピーター・ルーガー』が有名だ。
個人的には特別美味しいという印象がなかったのだが、ファッション業界のある大物バイヤーが数カ月前に「僕は『ピーター・ルーガー』よりもこっちの方が美味しいと思うよ」と教えてくれたステーキハウスがある。
それが、ブルックリンのウイリアムズバーグにある『St. Anselm』。
ニューヨーク市地下鉄のベッドフォード・アヴェニュー駅からもロリマー・ストリート(メトロポリタン・アベニュー)駅からも徒歩圏内で、最近レストランが増えているエリアだ。
『St. Anselm』がオープンしたのは2011年6月。
店内は1930年代から40年代の木造の内装をそのまま生かしている。
のこぎりや旗など、インテリアに使っている小道具は、自宅で遺品を販売するエステートセールで見つけてきたそうだ。古びた雰囲気と45席というこじんまりした佇まいが、なんとも心地よい。
私は連れとAx Handle Ribeyeを頼んだのだが、かなり美味しかった。
これはシェアするサイズだと言われたのでステーキはこれしか頼まなかったが、2人でも食べきれず、残りはお持ち帰り用に包んでもらった。
そして翌日温めていただいたのだが、それでもまだとても美味しくて感激したほど。人気メニューの1つというのもうなずける。
1人分のステーキなら、Hanger Steak(Butchers Steak)が一番人気が高い。
買い付けている牧場の多くは中西部とカリフォルニアにある小さな牧場で、ホルモンや抗生物質を使っていないことを条件にしている。
ビーフ以外では、甘めのお茶でブラインした若鶏が特に人気があるそうだ。『St. Anselm』で嬉しいのは、肉以外の料理もとても美味しいこと。
私はアーティチョークとカリフラワーを頼んだが、シンプルでとても美味しく、また食べたい味だった。
オーナーのジョー・キャロルは、元々音楽関係の仕事をしていたが、食べることと飲むことが大好きで、バーやレストランをオープンするようになったという。
現在経営している他のレストランは、ビールバーの『Spuyten Duyvil』、ブルックリンとフィラデルフィアにある『Fette Sau BBQ』、小さなベジタリアンレストランの『Semilla』だ。シェフは、オレゴン出身のカトリーナ・ジト。最初はスーシェフとしてスタートし、最初のシェフが辞めた後にメインシェフになった。
なお『St. Anselm』は予約をとらない。
夜は17時にオープンし、平日でも18時か18時半くらいまでにカウンターも含めて埋まることが多い。
週末は、18時過ぎると2時間以上待つこともあるとか。週末はランチタイムも営業している。
St.Anselm
- 電話番号
- 718 384-5054
- 営業時間
- Monday - Thursday: 5 - 11pm,Friday & Saturday: 5pm - Midnight,Sunday: 5 - 11pm Saturday & Sunday: 11:00am - 3:00pm
- 定休日
- 定休日 無休
- 公式サイト
- http://www.stanselm.net/
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。