これぞ老舗厳選のおいしい日本茶! 鹿児島産の最高級日本茶を思う存分楽しめる『すすむ屋』が東京初進出

2016年11月14日
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これぞ老舗厳選のおいしい日本茶! 鹿児島産の最高級日本茶を思う存分楽しめる『すすむ屋』が東京初進出
Summary
1.厳選された鹿児島産の日本茶が楽しめるカフェ 
2.日本茶の「おいしい淹れ方」を学ぶ場にも
3.鹿児島産の日本茶とスイーツのペアリングも堪能できる

鹿児島県に本店がある日本茶専門店『すすむ屋茶店』が、2016年9月17日に2号店『すすむ屋茶店 東京自由が丘』をオープンし東京に進出した。創業者の新原光太郎さんは、代々茶業を営む老舗問屋の3代目。代替わりの時に茶業を勉強するなか、茶葉は品種が多くあるのに対し、ブレンド茶として販売されるのが一般的で、銘柄を打ち出した販売店が少ないことを知る。そこで、幅広い品種の魅力をより多くの人に伝えようと、最高の茶葉のみを扱う『すすむ屋茶店』を立ち上げた。

「日本茶は、品種はもちろん、栽培される土地や生産者、茶葉を見極める鑑定人、個性を引き出す焙煎人と、多くの人が関わることで多様な個性が生まれます。そうした意味でコーヒーやワインと同じ、嗜好性の高い飲料なのです。この日本茶を、東京の方々にも気軽に飲んでもらって、奥深さを知っていただきたいという想いから、東京店をオープンしました」と店長の住吉美耶さんは話す。

個性豊かな日本茶が勢揃い

同店で扱う日本茶はすべて鹿児島産。「通常、生茶葉の蒸し時間は30秒~40秒くらいですが、鹿児島のお茶は深蒸し文化で60秒~80秒ほど。味がしっかりしているお茶が多いのが特徴です。深蒸しにすることで茶葉が細かくなるため成分が出やすく、誰でもおいしく淹れられますね」(住吉さん)。

煎茶は厳選した茶葉をブレンドした「こくまろ」をはじめ、上品な味わいで日本茶の最高位品種とされる「サエ」、有機煎茶の「岡村農園」、自由が丘店限定の「自由が丘ブレンド」など全9種をラインアップする。さらに、甘みを感じる「くきほうじ」や香ばしさが特徴の「めばん」などの番茶6種に、紅茶3種、抹茶2種など、お茶は全部で20種類揃える。これらのお茶は常時茶葉で販売する他、「本日の緑茶」として煎茶9種の中から日替わりの茶葉を淹れたてで提供。他の品種を試したいという人は、「本日の緑茶」+100円で好みのお茶を飲むことができる。

普段何気なく淹れているお茶にも、おいしさを引き出すための最適な淹れ方がある。そのコツやポイントについて、住吉さんに尋ねてみた。茶葉を入れる前に、まずは使用する湯呑みや急須などの茶具をすべて温める。湯の温度は煎茶の場合70〜80℃、ほうじ茶は90〜100℃が理想だ。「温度が高すぎると渋味が一気に出てしまいます。最適な温度にすることで渋味よりも甘みを感じやすくなります」(住吉さん)。

茶葉の量は8gと少し多めの量にすることで、茶葉の特徴が全面に出る他、2煎目、3煎目までおいしさが続くという。湯の量は180mlで、煎茶の場合は直接茶葉にお湯を注がないのがポイント。よく紅茶は、上下に茶葉を流動させる“ジャンピング”をすることで、茶葉の成分が出ると言われるが、煎茶は左右に茶葉を流動させることで成分がよく出るという。そのため、上の写真のように茶葉に直接湯を注ぐのではなく、茶葉より離れた位置から静かに注ぎ入れるのがよい。逆にほうじ茶は紅茶のようにジャンピングさせたほうが成分がよく出るため、煎茶よりも気を遣わずに淹れることができる。

湯を注いだら急須のふたを閉め、煎茶で1分、紅茶、ほうじ茶で30秒蒸らす。その後は温めた湯呑みに注いで完成だ。ポイントは注いだ後、水分を出し切るように最後の一滴まで湯呑みに出すことが重要(写真下)。

「湯が残っていると茶葉から渋味が出てしまい、2煎目以降の味が落ちてしまいます。家庭で淹れる際は、その都度、湯を出し切ることで何杯でもおいしく飲めますよ」と住吉さん。家でも実践できるコツをたくさん教えてくれるため、日本茶の勉強の場としても活躍しそうだ。

日本茶×スイーツのペアリングも

同店で楽しめるのは日本茶だけではない。「アイスクリームぜんざい(緑茶付)」など、日本茶とスイーツのペアリングも魅力の一つ。アイスクリームはバニラの風味が高い、濃厚なものを使用。小豆は北海道産を使い、控えめな甘さに仕立てている。今回淹れていただいた「こくまろ」は、甘みが特徴的な「サエミドリ」と、コクがあり飲みごたえ十分な「ユタカミドリ」をベースにブレンドしたもの。さらに、茶葉を生の葉に近い超浅煎りにすることで、茶葉本来の味を楽しめるように焙煎している。バランスのとれた緑茶らしい味わいを目指したブレンドは飲みやすく、小豆の甘さとの相乗効果を生む。

温かいお茶もいいが、冷たくしても同じように楽しめるのが日本茶のよさ。「アイス緑茶」は、氷で薄まることを想定し、茶葉の量を11gと多く使用。蒸らし時間も80秒〜90秒と長くして濃い目に淹れる。テイクアウト用カップで提供された緑茶を片手に、自由が丘の街をぶらりと歩くというのも、なかなかお洒落かもしれない。

店内でちょっと小腹を満たすなら「最中(緑茶付)」もおすすめ。緑茶はほうじ茶に変更することも可能で、そのときの気分によって選べるのも嬉しい。淹れていただいた「くきほうじ茶」は、日本茶の茎だけを使用した人気の一杯。ほうじ茶の女王とも呼ばれており、すっきりとした飲み口と上品な甘さ、口当たりのよさが印象的だ。

最中の餡も、ぜんざい同様に店内で手づくりする。注文を受けてから最中の皮に餡をつめるため、サクサクとした皮が香ばしい。餡の上にちょこんとのった白玉は、食感のアクセントとしての役割も果たしている。最中の皮の香ばしさと、焙煎香の高いほうじ茶とのペアリングにほっと気が緩んでしまう。

茶葉を買っておうちで楽しむという選択も

店内では茶葉の他にも、同店オリジナルの茶具や、鹿児島の本店でも提供する郷土菓子「シナモンがじゃ豆」(写真上)も販売。がじゃ豆とは、ピーナッツなどの豆に黒糖をまぶしたもので、「シナモンがじゃ豆」はシナモンの風味を効かせたもの。郷土菓子に現代的なエッセンスを加え、新しい茶菓子として提案している。

「日本茶の魅力をもっと知ってほしい」と話す住吉さん(写真左)。茶葉を品種から選べるのが「すすむ屋茶店」の魅力であり、日本茶を知り尽くした住吉さんが、好みや気分に合わせた茶葉をおすすめしてくれるため、好きな一杯がきっとみつかるだろう。

(文・取材/有川美咲)

【メニュー】
本日の緑茶 400円
本日の緑茶(豆菓子付) 600円
くきほうじ茶 400円
アイス緑茶 420円
アイスくきほうじ茶 420円
ぜんざい(緑茶付) 750円
アイスクリームぜんざい(緑茶付) 750円
※価格は税抜
※茶葉は別途販売

すすむ屋茶店 東京自由が丘

住所
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-25-5
電話番号
03-6421-4142
営業時間
10:00〜19:00
定休日
不定休
公式サイト
http://susumuya.com

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。