パン好きなら絶対行きたい! 創業60年の老舗『神戸にしむら珈琲店』の名職人がつくる本格ベーカリー

2016年12月20日
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パン好きなら絶対行きたい! 創業60年の老舗『神戸にしむら珈琲店』の名職人がつくる本格ベーカリー
Summary
1.神戸フロインドリーブ出身のシェフが手掛けるドイツパンが絶品
2.デリやスープ、バター、ジャムなどパンを取り巻くラインナップも充実
3.薫り高いコーヒーと一緒にテーブル席やテラス席で焼きたてを!

阪急神戸線御影駅から南西に5分ほどのロケーションに新しいベーカリーが誕生した。2016年9月28日(水)にオープンした「ブロートバール セセシオン」だ。「道を歩けばカフェが見つかる」と言われるコーヒータウン・神戸の中でも老舗中の老舗『神戸にしむら珈琲店』の新業態で、神戸・御影にあるケーキショップ『セセシオン コンディトアアテリエ』の姉妹店という位置づけとなる。店名にある「ブロート」とはドイツ語でパンを意味し、すなわち「パンのためのバール」がコンセプトとなっている。

同店を立ち上げるきっかけとなったのは、『セセシオン』で約16年間シェフを務めてきた飯田伸一さんの存在だ。飯田シェフは、ドイツパンの草分けと言ってもいい『フロインドリーブ』の出身で、長きにわたってパン技術の研鑽を積んできた人物。このドイツパンの技術を、『にしむら珈琲店』に、そして次世代のシェフたちに継承していきたいと考え、この店を開店したという。

そんな同店では約40種類のパンがズラリと並ぶ。店内にある厨房で作られたばかりのパンは食欲を刺激する心地よい香りを放ち、その甘~い香りに誘われて入店する人も多いとか。「ドイツパンを扱っているお店はたくさんありますが、その独特の酸味や弾力のある固さなどから、日本人の食生活にあまりうまく定着できていないなぁというもどかしさがありました。ドイツパンをおいしく食べるには、薄くスライスして食べやすくしたり、好みの具材をトッピングしたり、バターやチーズをひと塗りして独特の酸味をやわらげるなど、ちょっとしたコツがあるんです。それにドイツの人たちは健康志向。パンはライ麦、全粒粉、古代小麦などが高い比率で使われているため、パンそのものもヘルシーなんですよ」と、『神戸にしむら珈琲店』の副社長であり、ディレクターを務める吉谷修作さんは説明してくれる。

ハード系の大型パン「ロデヴ」のおいしさ

では、おすすめのパンを紹介していこう。まず陳列棚でひと際目を引くパンが、大型ブロート「ロデヴ」(写真・上)。このパンは加水量が非常に多く、高温のオーブンで一気に膨らませて焼成。乳製品や卵を使用しない瑞々しいハード系のパンだ。もちもちとした歯ごたえが心地よく、噛みしめていると、次から次にうまみが湧き出てくる。100g100円という量り売りのため好きな量を購入できるのもうれしい。

続いてドイツやオーストリアの食卓パン・小型ブロート「ミルベゲベック」(写真・左上。外側はクリスピーで、内側は「熊本弘乳舎有塩バター」(後述)のリッチな配合により、ふわふわと軽い食感が特徴。表面にまぶしたゴマが香ばしいアクセントを加えている。写真右はリボンのような形の「クロワッサン エクストリーム」。パンとパイのちょうど間をとったようなマットな質感とザクッとした食感が面白い。写真左下の「クロワッサン オ ルヴァン」は自家製天然酵母、発酵バター、100%国産小麦を使い、27層で仕上げたもの。一般的なクロワッサンよりも若干歯ごたえを残しながら、サクサクとした食感に仕上げている。写真右下の「ロデヴ オニオンベーコン」は、大型ブロートと同じ生地を使用し、その中に淡路島産のタマネギを使用したフライドオニオンとベーコンを入れて焼き上げた惣菜パンだ。

ドイツパンにぴったりのデリ約10種も楽しい

一方、ドイツパンにぴったりのデリカテッセンも10種類程度用意する。ショーケースに並ぶのは、リエット、田舎風豚のパテ、ラタトゥイユ、ザウワークラウト、ラザニア・ボロネーゼなど。すべて店内で手作りしており、「自家製ツナロールパンサンド」(写真下・右)や「照り焼きポークサンド」(同・左)といったサンドイッチにもこれらのデリが使用されている。

さらに、パンを味わうのに欠かせない「季節のスープ」(写真・下)も用意されている。

取材時は魚のだしをベースに、貝やエビを入れサフランで風味を付けた南仏風のスープだが、季節によって内容は変わる。デリもスープも、店内に設けられたテーブル席やスタンディングスペースで食べてもテイクアウトしてもOKだ。お気に入りのパンにデリを乗せたり、熱々のスープをすくって食べれば、なんとも言えない幸せな気分になる。

パンに欠かせないアイテムとして、忘れてはならないのはバターだが、『ブロートバール セセシオン』を訪れたらぜひ手に入れていただきたいのが、『セセシオン』でも長らく使い続けている「熊本弘乳舎有塩バター」(写真・上)だ。熊本県の工場で、巨大なサイコロのような半自動のチャーンを熟練の技術を持つスタッフがじっくりと撹拌する、ヨーロッパの伝統的製法「メタルチャーン製法」により作られており、水分量が少なくなめらかな口どけのバターができ上がる。生乳そのままの純良な白さ、クリーミーなコク、あっさりとした味わいなど、素材としての贅沢さが凝縮されているのが特徴だ。

先ほど紹介した「ミルベゲベック」や「クロワッサン エクストリーム」などのパンにも使用されている。このバターは量り売りされており、バター高騰の昨今、手に届きやすい価格(100g250円)で上質のバターを購入できるのはうれしい限りだ。

そうそう、忘れてはならないのがコーヒー。『ブロートバール』専用のコーヒー豆は、必要分だけ本店で焙煎されて、店へ届けられる。

苦味と酸味のバランスが取れた味わいと立ち上る香りは、長年の経験に裏打ちされた滋味深いコーヒーに仕上げている。

「これまで『にしむら珈琲店』ではコーヒーを、『セセシオン』ではケーキを、毎日の暮らしに溶け込むものをお届けしてきました。『ブロートバール セセシオン』では、パンはもちろん、パンを取り巻くものも幅広くそろえることで、パンのある豊かな生活を実現していただきたいと考えています」と語る吉谷さん。最後に、飯田シェフ(写真・上)から、「まだまだ立ち上がったばかり。これからさらに多くのドイツパンを用意していきたいと思います」と頼もしい言葉をいただいた。ますます通うのが楽しくなるベーカリーだ。

(文・取材/茶野真智子、撮影/前田博史)

【メニュー】
ロデヴ 100円(100g)
クロワッサンエクストリーム 250円
ロデヴ オニオンベーコン330円
クリームパン 180円
季節のスープ 350円
自家製ザウワークラウト 150円(100g)
熊本弘乳含有塩バター 250円(100g)
※価格は税込

ブロートバール セセシオン

住所
〒658-0048 兵庫県神戸市東灘区御影郡家1-25-12 グレイス御影B1F
電話番号
078-806-8873
営業時間
7:00~19:00
定休日
公式サイト
http://www.kobe-nishimura.jp/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。