超レアな秘蔵の日本酒も味わえる! 銀座の名店『三ぶん』の姉妹店は酒も料理も割烹レベルのうまさだった

2017年05月01日
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超レアな秘蔵の日本酒も味わえる! 銀座の名店『三ぶん』の姉妹店は酒も料理も割烹レベルのうまさだった
Summary
1.料理、酒、器の三拍子で大人気の立ち呑み『三ぶん』が座れる離亭をオープン!
2.ほぼ1,000円以下! 酒飲みのための料理がうまい
3.マニアが唸る、超レアな秘蔵の日本酒もあり!

立ち呑み『三ぶん』に座れる“離亭”ができた!

東銀座の立ち呑みの名店『三ぶん』は新鮮な魚と厳選の日本酒、そして素晴らしい器が目を引く居酒屋だ。しかも銀座の地に店を構えながら懐に優しい価格帯も界隈で働くオフィスワーカーに喜ばれているようだ。

その立ち呑み『三ぶん』がついに姉妹店をオープン。しかも、本店から徒歩5分の場所に、『離亭 三ぶん』として着席スタイルで暖簾を掲げたからには、放っておくことはできないと早速伺った。

引き戸を開けるとカウンター7席に4人掛けのテーブルが2卓。雰囲気は小料理屋を彷彿させる『三ぶん』のままで、そこに着席用の椅子があるというイメージ。もちろん料理を際立たせる立派な器も揃っている。さて、メニューはどんな感じだろうか。

素晴らしい器と酒飲みのための料理は健在!

最初に供されるのは、「粥」と「きび酢」と「ウコン錠」の一式だ(写真上)。温かい粥で胃に膜を張り、沖江良部島のサトウキビから作ったきび酢にハチミツを混ぜ水で割った「きび酢」で口中をさっぱりとさせ、最後に肝機能を強化し二日酔いにならないという説もある「ウコン錠」を飲んで心おきなく酒を楽ませるという仕掛けだ。『離亭 三ぶん』のおもてなしとでも言わんばかりの酒飲みのための「突き出し」である。

また「八寸」(写真上)も酒飲みのために作られたようなものである。日によって異なるが、燻製、おひたし、味噌漬け、ピリ辛、マヨ和えなど、日本酒がすすみそうな料理ばかり。まずはここからスタートしてみるのもいいだろう。

「焼き帆立 あおさ餡かけ」(写真上)は炭の香りと、あおさの風味が幾重にも広がり、優しさ溢れるだしの味わい。やはり日本酒がよく合う。何気なく使っている器は魯山人が手がけたものだ。

そして、昭和に活躍した人間国宝、濱田庄司作の茄子を絵付けした益子焼皿のために考えた料理はなんと「鴨茄子」(写真上)。やわらかな鴨と、味が染みてとろりんとした水茄子が織りなすハーモニーに胃袋を掴まれる。日本酒との相性はぴったりだ。

「立ち呑みから始まったのでお客さまとの距離はすごく近い。だから教えてもらうこともたくさんあります。お客さまと一緒にこの店を作っている感じです」と話すのは店主の金子浩司さん(写真上・右)。若手の木太星輝(キタトシキ)さん(同・左)はムードメーカー。漫才のようなふたりのやりとりを聞いていると、つい笑ってしまう。

それにしても「これ、普通に使ってしまうのか?」と恐縮してしまう器ばかり。230年前の古伊万里、柿右衛門などちょっとでも欠けたら震えが止まらなそうなものから、若い作家さんのものまで幅広く揃えている。こんな居酒屋、滅多にない。

レアな日本酒にも出逢える秀逸なラインナップ

日本酒は蕎麦猪口で出すスタイルで、ラインナップはその日によりけり。はじめは5勺を500円で提供しようとしたが、器に入れたら思ったより少なかった。「もう、サービスだ!」ときっぷの良さで6勺500円になったそう。「こんなのもありますよ」と渡されたぐい呑みの底には可愛らしいおサルさんの模様が描かれている。1合徳利で提供するときに出してもらえるそう。

帆立に合わせたのは『賀茂鶴酒造』の「純米酒 五」。昭和初期にあった米「広島錦」と賀茂鶴から分離された酵母「協会五号酵母」を用いたことから復活の酒と呼ばれ、なかなかお目にかかることができない。ほんのり柑橘の香りを感じ、なめらかな膨らみのあるうまみと軽快な酸味を味わえる。

もう一本のおすすめが「鶴齢」の『青木酒造』が『勝鬨酒販』との別あつらえで造った「和合」。熱燗でも負けない、ガツンとしたうまみがある。

なぜ流通していない酒がこちらでは手に入るのだろうか。訊くと、懇意にしている地方に強い酒屋から仕入れていること。もうひとつは2店舗あるので生産本数が少ないものも仕入れられる、とのこと。これからも都内で流通していない酒を揃えていきたいと話す。

自信を持って紹介できるお店がここ!

店名は江戸時代にあった『三分亭』に由来している。酒の肴の銀三分(現在の約600円相当)均一料金というそれまでなかったスタイルを導入し、小綺麗で居心地が良く、安くておいしくて器も良いと大繁盛していたそうだ。そのコンセプトのままに長く愛される店でありたいという志を持っている。だから店がおしつけるようなことはせず、メニューにないものもできるだけ要望に添うようにしたいという考え。それは今までもこれからも変わらない。

『三ぶん』との違いは椅子があること、予約が取れること、器に合わせた料理が気持ち多めであること。立ち呑みの料金で新鮮な割烹料理と類を見ない日本酒を揃え、美しい器を使い、女性1人でも入れる安心な店。訪れた人は誰もが思う、「あぁ、次はあの人と一緒に来よう」と。

そうそう、ランチのみのメニューである刺身をヅケにして薬味をのせた「大分りゅうきゅう丼御膳(税込1,200円)」がリピーター続出で行列もできるという噂がある。魚で定評のある店だけにこちらも見逃せない!

(撮影/八木竜馬)

【メニュー】
酒飲み八寸 1,300円
焼き帆立 あおさ餡かけ 500円
鴨茄子 800円
日本酒 (6尺)500円、(1合)900円

離亭 三ぶん

住所
〒104-0061 東京都中央区銀座3-11-7 石川ビル1F
電話番号
090-3202-5744
営業時間
月〜金11:30〜13:30(L.O.)、17:00〜22:00(L.O.)、 土日祝14:00〜22:00(L.O.)
定休日
不定休
公式サイト
http://www.sanbun-ginza.jp/ritei/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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あおい有紀
フリーアナウンサー/和酒コーディネーター
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