イタリアンなのにメンチカツが絶品!『山の上ホテル』『サバティー二』出身シェフの『リストランテ野呂』

2017年08月21日
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イタリアンなのにメンチカツが絶品!『山の上ホテル』『サバティー二』出身シェフの『リストランテ野呂』
Summary
1.『山の上ホテル』や『サバティーニ』で腕を磨いたシェフのイタリアン
2.シェフが吟味した海の幸、山の幸の持ち味を生かすイタリアン・洋食のテクニック
3.黒毛和牛・平井牛と京都ポークを使用した野呂特製メンチカツは必食!

京都・二条城近くに京町家をリノベーションしたリストランテ

世界遺産・二条城の南側、JR二条駅から徒歩8分という立地に店を構える『リストランテ野呂』。奥行きのある造りから“うなぎの寝床”と呼ばれる京町家を改装した店内は、吹き抜けが開放的で明るい空間だ。

1階は調理を見渡せるカウンター席が12席、2階はグループでの利用にぴったりのテーブル席がある。
カウンター席に座ると、調理をするオーナーシェフ・野呂和美さんの姿を眺められる。素材をカットしたり、鍋をふったり、リズムよく、手際よくカウンター内で作業をする姿はまるで音楽を演奏しているようで、見ているだけで楽しい気分にさせてくれる。

『山の上ホテル』などで腕を磨いたシェフが織りなす、洋食×イタリアンの融合

野呂シェフは、作家や文化人に愛された東京『山の上ホテル』や、イタリア政府公認のレストランでローマ伝統の味をふるまう『リストランテ・サバティーニ青山』で腕を磨いたのち、イタリアへ。「ミシュラン・ガイド・イタリア 2009」で一つ星となった『ロカンダ・ヴェッキア・パヴィア』で3年間研鑽した。

帰国後は「ホテルグランヴィア京都」の『ラ・リサータ』(2017年1月に閉店)のシェフとして活躍。その後、洋食とビストロ料理が融合した味を楽しめる予約困難な人気店『洋食おがた』でも働いたのち、満を持して自身のお店をオープンする運びとなった。

魚は高知県から直送されるものや京都市中央卸売市場で毎朝シェフが吟味したもの、肉は風味豊かな京都ポークや霜降りのおいしさが際立つ京丹波高原豚を使う。野菜は昼夜の寒暖の差を利用して丁寧に育てられている京都・綾部市『河北農園』のほか、京都・大原、野呂シェフの出身の青森県、滋賀県のものなど、どれもシェフ自ら厳選したこだわりの食材ばかりだ。

メニューはその日の仕入れによって変わるが、ディナーは冷前菜、温前菜、肉料理、パスタ、デザートのジャンルで様々なアラカルトが用意されており、その中から好みで選ぶスタイル。今回はその中からおすすめの4品をピックアップした。

食材の風味、歯ごたえを活かした前菜でお酒もすすむ

「金目鯛の炙り 空心菜の炊いたのと」(写真上)は冷前菜からのメニュー。塩で締めて、余分な水分を取ってから炙った金目鯛。皮目はパリッとした食感で、身はほどよい弾力がありながら、口の中でとろけるような上品な甘みを堪能できる。

金目鯛の下に忍ばされているのは、貝のだしで柔らかく炊いた空心菜。「茎も葉も一緒に食べる野菜で、中国料理によく使われていますよね。シャキシャキした食感を残して仕上げられているものが多いですが、こちらではあえて柔らかくしました。だしには魚醤を加えているので空心菜ならではの濃い風味を満喫いただけると思いますよ」と野呂シェフ。金目鯛との相性も抜群だ。

「タコとキノコのアンチョビバターソテー」(写真上)は、大ぶりでプリップリの触感のタコが贅沢に入った温前菜からのメニュー。丹波しめじ、あわび茸、白まいたけ、ブナピーといったキノコ類を弱火でローストしたのち、トマトを加えて酸味をプラス。最後にアンチョビバターでタコと一緒に絡めて完成だ。

コリコリのタコの食感に加え、シャキシャキ、しっとりといったキノコごとに異なる歯ごたえも楽しい。塩辛く濃厚なアンチョビにバターが合わせられていることで、ほどよく刺激がありながらもマイルドに。これはビールもワインも進む一品だ。

ボリューミーなのに後味はかろやか。シェフ自慢のメンチカツ

肉料理からは「リストランテ野呂のメンチカツ デミグラス バルサミコ」(写真上)をご紹介。

サクサクの衣にナイフを入れると肉汁がジュワー!メンチカツのタネには、水から寝床まで一貫した肥育を行う『京都丹波牧場』の黒毛和牛・平井牛と、肉質や出荷先まで徹底された三元豚・京都ポークの2種を使用している。黒毛和牛ならではの肉々しいうまみと、ポークの脂身と甘みが奥深い味わいとなり、口いっぱいに広がる。

たっぷりとかけられているデミグラスソースももちろん特製。牛のだしに加えて、これでもかというほど大量の玉ネギ、シェリービネガー、赤ワインと一緒に煮込んでいる。「贅沢に玉ネギを使うことで、濃厚なのに重くなりすぎず、あと味軽く召し上がっていただけるんです」とシェフ。

メンチカツの濃厚なうまみを引き立てながら、サラリと抜けていくような不思議な感覚。ボリューム満点のように見えるが、パクパク&すっきり食べられるから、大人にはうれしい限り。メンチカツの量は100gから選べるのでお腹の空き具合でシェフに相談してみよう。

自分好みのオーダーで贅沢に。お酒に合わせてのリクエストも楽しい

パスタメニューからは「ウニのトマトクリームパスタ」(写真上)を紹介しよう。

生クリームに北海道産生ウニをたっぷりと加えたクリームソースはとってもマイルド、熱々のパスタとよく絡めて召し上がれ。仕上げにこれまたたっぷりのウニがトッピングされている。とろりとした食感、濃厚な甘みはウニラヴァーを惹きつけてやまない。

ちなみに、パスタはメニューにないものでも「食べたい食材」を「食べたい食べ方」でオーダーすることができるそうだ。例えば同店には日本酒も揃えているので「キリッとした辛口のお酒に合うパスタ」や「煮びたしを使った和のパスタ」なども、リクエストすることができる。

「笑顔があふれるお店にしたいです。来てくれたお客様が、いい意味で‟野呂”感染して、楽しく、おいしく過ごしていただければうれしいですね!」と語る野呂シェフ。こだわりの素材と名店で培った多彩な技法、そしてシェフの気さくで明るい雰囲気が作り上げる『リストランテ野呂』は、一度訪れればそのとりこに。

オープンキッチンを臨めるカウンターで仕事終わりにホッと一息、気の合う友人とにぎやかに。いつでも笑顔になれる『リストランテ野呂』へさぁ行ってみよう。

【メニュー】
金目鯛の炙り 空心菜の炊いたのと 1,890円~
タコとキノコのアンチョビバターソテー 1,890円~
リストランテ野呂のメンチカツ デミグラス バルサミコ 2,580円~
パスタ ウニのトマトクリーム 時価
ランチセット 1,800円
ランチコース 4,500円

リストランテ野呂

住所
〒604-8381 京都市中京区西ノ京職司町67-14
電話番号
075-823-8100
営業時間
11:30~14:30(L.O.13:30)、17:30~22:00
定休日
月曜、毎月1回火曜日

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。