素材の魅力をあますことなく表現する『Ristorante IL PRINCIPE』のイタリア料理

2017年10月20日
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素材の魅力をあますことなく表現する『Ristorante IL PRINCIPE』のイタリア料理
Summary
1.フィレンツェの名店『La GIOSTRA』元料理長が日本でオープンさせた姉妹店
2.伝統や流行にとらわれず「おいしさに忠実であること」がシェフの仕事の流儀
3.シェフが買い付けた素材の魅力をあますことなく一皿一皿に

大阪・湊町リバープレイスのすぐ近く、2017年6月13日に誕生した『Ristorante IL PRINCIPE』。素材のおいしさを表現するためには手段を選ばず、すべての工程に全力を尽くし、おいしさが常にベストな状態で料理を提供する、隠れ家イタリアンだ。

シェフの仲川広さんは、都内のイタリアンレストラン、割烹などで修業を重ねたのち、イタリア料理に魅せられ2005年に渡伊、フィレンツェの名店『La GIOSTRA』に入店。そこでハプスブルク家の末裔であり、食とワインを愛するオーナー・IL Principe d’Asburgo Lorenaさんと出会ったという。

食へのこだわりが大変強いオーナーから「料理に対する姿勢や哲学など多くを学び、影響を受けました」と語る仲川さん。

「イタリア料理は意外と閉鎖的なところがあって、伝統的な調理法やしきたりからはみ出るのを嫌う方が多いのですが、オーナーは新しい技術やアイデアを取り入れることを躊躇しない潔さがありました。そのことにより、伝統の味がさらに深みを増したり、洗練されていくんです。おいしさに真摯であることの大切さに気付かされました」。

その後2012年末に帰国した仲川さん。2014年より『Trattoria LOGIC osaka』の料理長に就任。そして2017年、満を持して『Ristorante IL PRINCIPE』を立ち上げることに。修業した『La GIOSTRA』のポリシーである「IN FOOD WE TRUST」を受け継ぎ、恩師の名前「IL PRINCIPE」を店に冠した。

「おいしさに忠実に、お客様の口に入るときに、常にベストな状態でご提供したいと考えています」と話す。

完全予約制は、美味を堪能すべくのこだわり

例えばドルチェの「ティラミス」は、予約した来店時間から逆算して作り始める。

生クリームではなくメレンゲを使用するクラシックタイプのため、時間が経つとふわふわ感がなくなってしまったり、出来立てすぐだとビスキュイにエスプレッソが馴染まないからだ。
そのため、同店では、来て下さるお客にベストな状態で料理を味わってほしいという思いから、ランチもディナーも完全予約制にしている。

産地にこだわらず、良い食材はシェフ自ら買い付ける

食材は「生産地にはこだわりません。良いと思ったものを直接買い付けています」と仲川シェフ。

例えば野菜は、シェフ自身が奈良県内で生産されている大和野菜が中心。魚は、太平洋から流れ込む黒潮とともに旬の魚が回遊するため、良港として知られる愛媛県「八幡浜漁港」からその日の朝に水揚げされたものを、松山空港の第一便で同店に直送している。

牛肉は北海道産「士幌黒牛」。広大な大地でのびのびと育てられており、健康的かつ、上品ですっきりした味が特長だという。豚肉はミネラルたっぷりの湧水を飲んで育てられる「赤城山麓豚」。きめ細かい肉質と上品な甘みのある脂質が楽しめる。鶏肉は地鶏ならではの食感と食べやすさを備えた「はかた地鶏」を採用している。

また今の季節は、春の栄養たっぷりの草を食べて育ち、うまみが増した対馬の夏鹿も用意しているという。

シンプルな調理工程だからこそ素材の良さが味の決め手となるプリンには、品質重視のため地域限定でしか販売されていない高知の「吉本牛乳」を使用する。

手間ひまを惜しむべからず。丁寧に仕上げられていく品々

ディナーコースは、突き出し、前菜、温菜、パスタ、お口直し、肉料理、ドルチェ、カフェ、食後酒で構成される。

前菜はその日や季節によって内容は異なるが、とある夏の日は徳島のトウモロコシ「ゴールドラッシュ」のスープや、はかた地鶏のレバーペースト、そら豆のクロケッテ、カラブリア風茄子マリネ、鮎のベネチアンフリット、無花果のグラタンなどが、シェフ自らが作り上げた吉野杉の板に彩り豊かに盛り付けられて登場した。

「季節らしさを感じていただけるのはもちろん、酸っぱい、甘い、苦いなど、さまざまな味覚を通してまずは食欲を揚げてスタートしていただけるようにご用意しています」。

パスタは、パスタ生地の仕込みを専門に行い、『La GIOSTRA』 の生パスタを支えていたエミリアロマーリニャ州出身の職人マダム・リリアーナさんから直接指導を受けたレシピを忠実に再現し、手作りしている。

平打ちタイプのタリアテッレや具材を包んで食べるラヴィオリなどバリエーションは豊かだが、パスタに合わせるその日のソースや具材に合わせて、小麦粉の配分、水分量と捏ね上げ温度、全卵か卵黄か、塩やオリーブオイルを加えるか、などパスタの状態を配慮しながら仕上げていく。

写真上は肉料理のひとつ、フィレンツェ風のローストビーフ「グランペッツォ」だ。塊肉をレアの状態に焼き上げたローストビーフの上にはたっぷりのゴルゴンゾーラソースと紀州南高梅の白ワイン煮が。南高梅は3日間かけて、苦みのない甘酸っぱく、さっぱりとした味わいに仕上げたもの。

肉の濃厚なうまみ、ゴルゴンゾーラの苦み、梅の甘酸っぱさがオーケストラのように共鳴し、響き渡る一皿だ。

また、ドルチェとは別に、コースの最後のカフェと一緒に楽しんでいただいていた「王様のチーズケーキ」が、近い将来テイクアウトできるようになるとのこと。タルト生地、ナッツのチョコクリーム、パルミジャーノレッジャーノのクリーム、シチリア・トラーパニの天然海塩、の4層からなる「王様のチーズケーキ」は、ゆっくりと口の中で溶け合い、コク・甘み・酸味・塩味の音色が一体感を奏でながら広がっていく。

「ご自宅でもお店の味をどうぞ。また、お土産としてもお喜びいただけると思いますよ」(仲川さん)。

シェフの料理に寄り添うよう、ワインはイタリアを中心に、フランス、ニューワールドなどからソムリエの帆谷増人さんがセレクトする。お客さんや料理に合うワインを選びながら、心地よく、楽しく、特別な時間を過ごしてもらえるように心がけているという。

素材一つひとつに真摯に向き合い、その魅力を最大限に生かすために全ての工程で知識や技術、経験をフル活用して仕上げる『Ristorante IL PRINCIPE』。全ての料理を食べ終わった後、これまで味わったことのない幸福感に捉われることは間違いないだろう。


【メニュー】
ランチコース 5,000円
ランチコース 10,000円
ディナーコース 10,000円
ディナーコース  15,000円
お客様のお好みのコース 20,000円
ワイン グラス800円
ワイン ボトル5,000円~
※価格は税抜。(ディナータイムは別途サービス料10%)

Ristorante IL PRINCIPE (リストランテ イル・プリンチペ)

住所
〒556-0021 大阪市浪速区幸町1-2-1 4F
電話番号
06-6563-6000
営業時間
〈Lunch〉11:00~15:00 〈Dinner〉17:00~23:00
定休日
不定休
公式サイト
http://ristorante-ilprincipe.jp/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。