プロの「ベイクドチーズケーキ」レシピの意外な裏ワザ教えます! 最大のポイントは材料を混ぜる順番だった

【チーズケーキレシピ/ベイクドチーズケーキ/チーズケーキ レシピ】プロが実践するレシピは、簡単なのに驚くほどおいしい!クリームチーズにパルメザンチーズ+サワークリームを入れることで、濃厚なのに後味すっきりな絶品チーズケーキの出来上がり。洋菓子レッスンは半年待ち、各メディアで大活躍中の洋菓子研究家・たけだかおる先生の秘伝メソッドとこだわりレシピを大公開します!

2017年12月02日
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プロの「ベイクドチーズケーキ」レシピの意外な裏ワザ教えます! 最大のポイントは材料を混ぜる順番だった

洋菓子研究家が伝授! 最高においしい「ベイクドチーズケーキ」の作り方

ほどよい酸味が心地よく、甘さ控えめな味わいが男女ともに愛されている「ベイクドチーズケーキ」。材料を混ぜて焼くだけの手軽さから、一度は手作りに挑戦したことがある人もいるのでは?

でも実は、シンプルなスイーツほど、ちょっとした手順の違いで、仕上がりに大きく差が出てしまうもの。
逆にいえば、プロが実践する調理のコツを知っているだけで、とびきりおいしいチーズケーキが作れるようになるのです!

今回は、プロの「ベイクドチーズケーキ」レシピを教わるべく、新妻グルメライター植木祐梨子(左)が、洋菓子研究家・たけだかおる先生(右)に弟子入り。
たけだ先生主宰の予約がとれないお菓子教室に参加して、とっておきのレシピを教わってきました!

●祐梨子
「チーズケーキが好きな人って、男女問わず多いですよね。夫も大好きで、レストランでデザートを頼むときは大抵チーズケーキなんです」

●先生
「甘さが控えめなので、普段甘いものを食べない人にも人気ですよね。わたしも、レッスンや来客用のお茶菓子として、手作りのベイクドチーズケーキを出すことが多いですよ」

●祐梨子
「わ〜ツヤッツヤ! 生地の密度が細かくぎゅっと詰まっていて、見るからにおいしそう! ここまでなめらかに仕上げるには、きっと高度なテクニックが必要なんだろうな…」

●先生
「難しいコツはいりませんよ。舌触りの良いなめらか食感に仕上げるポイントは、“材料を入れる順番”にあるんです」

●祐梨子
「材料を入れる順番? 最終的にすべて混ぜるなら、何から入れても変わらないような……」

●先生
「そう思われがちですが、いくら品質の良いチーズや卵を使ったとしても、混ぜる順番に気をつけないと、食感や風味、さらには見た目まで台無しになってしまうんです。今回はその理由も解説しながら、おいしいベイクドチーズケーキを作るためのポイントをお伝えしますね」

●祐梨子
「はい、よろしくお願いします!」

■「ベイクドチーズケーキ」作りのポイント3つ

1.チーズ生地(アパレイユ)の材料は、水分量が少ないものから混ぜる!

2.パルミジャーノ・レッジャーノとサワークリームで「コク」と「酸味」をプラス!

3.土台には“市販のビスケット”を使わない!

[point1]アパレイユの材料は、水分量が少ないものから混ぜる!

●祐梨子
「“材料は混ぜる順番が大事”とのことですが、具体的にどのような順番で混ぜるのでしょうか?」

●先生
「結論からいうと、①~⑨の順番で混ぜていきます!」

① クリームチーズ
② グラニュー糖
③ 卵黄
④ 全卵
⑤ 生クリーム
⑥ パルミジャーノ・レッジャーノ
⑦ サワークリーム
⑧ レモン汁
⑨ 薄力粉

●祐梨子
「この順番には、どのような理由があるのでしょう? 一見、規則性はないように思えますが…」

●先生
「ひと言では説明するのは難しいのですが、わかりやすくいうと、水分量の少ないものから順に混ぜていきます。
はじめにクリームチーズとグラニュー糖をすり混ぜて、クリームチーズを緩めます。それから、卵黄 → 全卵 → 生クリームと、水分量の少ない順に加えていくんです」

●祐梨子
「卵黄だけを先に加えるのはなぜですか?」

●先生
「なめらかなチーズケーキを作るには、材料を混ぜたあと一度漉すのが一般的なのですが、水分量の少ない卵黄から加えることで、ダマができにくくなるんです」

●祐梨子
「順番を守ることで濾す必要がなくなるほどなめらかになるとは! 手間も省けて嬉しい!」

●先生
「①~⑤が均等に混ざったら、パルミジャーノ・レッジャーノ、サワークリーム、レモン汁を順番に入れていきます。
サワークリームとレモン汁には酸が含まれているので、乳製品と混ぜると生地がきゅっと締まるような感覚があります。今まで軽かった生地が、急にもったりと重くなるんです」

●祐梨子
「なるほど。だから後半に入れるんですね!」

●先生
「そのとおり。そして、最後に加えるのが薄力粉です。薄力粉は生地のつなぎになるので、入れないと生地がボソボソとした食感になってしまうんです。でも、混ぜすぎるとグルテンが出て固くなってしまうので、必ず最後に加えてくださいね」

●祐梨子
「順番一つひとつにちゃんと意味があるんですね。今までレシピ本を見ながらなんとなく作っていたから、理由なんて考えたこともなかったなぁ」

●先生
「順番を気にせずに材料を混ぜてしまうと、ダマができやすくなってしまって濾さないといけなくなってしまうの。
そしてありがちなのが、さらにそのダマを潰そうと無理やり混ぜること。そうすると、今度は空気を抱き込みすぎてしまって、焼いた時に生地がふくらんで、ヒビが入ってしまう可能性があるんです」

[point2]パルミジャーノ・レッジャーノとサワークリームで「コク」と「酸味」をプラス!

●祐梨子
「ところで先生。材料を見て気になったのですが、先生のチーズケーキは、パルミジャーノ・レッジャーノとサワークリームを入れるんですね!」

●先生
「そうなんです! 一般的なレシピは、クリームチーズだけで作ることが多いですよね。もちろんそれでもおいしいのですが、隠し味にパルミジャーノ・レッジャーノとサワークリームを加えることで、うまみと酸味がプラスされて、より深みのある味わいに仕上がるんです」

●祐梨子
「なるほど! パルミジャーノ・レッジャーノはコクとうまみの強いチーズですし、サワークリームはさっぱりとした爽やかな酸味が特徴ですもんね。2つを合わせたら、とてもよいバランスになりそう」

●先生
「そういうこと! この2つを入れるだけで、本当においしくなるんですよ。
ちなみにパルミジャーノ・レッジャーノは、削り立てがもっとも香りがよいので、なるべく混ぜる直前に削ることをオススメします。また、サワークリームは常温で置いておくと分離しやすいので、混ぜる直前まで冷蔵庫で冷やしておきましょうね」

[point3]土台には「市販のビスケット」を使わない!

●先生
「最後にもうひとつ、大事なポイントがあります。祐梨子ちゃんは、チーズケーキの土台はどうやって作ってる?」

●祐梨子
「普段は、市販のビスケットやクラッカーを砕いて、バターと混ぜ合わせたものを土台にしています」

●先生
「確かに、市販のグラハムクラッカーを砕いて使うレシピが主流ですよね。でもわたしは、土台もイチから自家製する方法をオススメしています。
土台は、いわばチーズケーキの“まとめ役”なんです。土台の味にこだわるだけで、チーズケーキ全体の風味と触感が格段に良くなって、仕上がりがワンランクアップするんですよ。」

●祐梨子
「土台は脇役かと思っていたのですが、意外と重要な役割をしていたんですね! でも、イチから作るのは難しそう…」

●先生
「とっても簡単なので安心してください。作り方は材料を混ぜるだけなので、一般的なクッキーとそれほど変わりません。
全粒粉やカソナード(サトウキビの搾り汁を煮沸して煮詰めたフランス産の砂糖)など、香りの良い材料を使うことで風味良く仕上げていきましょう。自分好みの味や食感に近づけることができるのも、自家製ならではの嬉しいポイントですね」

■チーズケーキの側面を綺麗に仕上げるには?

●祐梨子
「それにしても、先生のチーズケーキは、本当に見た目がきれい! 私が作ると、ケーキの側面にクッキングシートの跡がついてしまって、シワシワになってしまうんです。シワをつけないためには、どうすればよいのでしょうか?」

●先生
「それはずばり、クッキングシートを使わないことです! クッキングシートで側面を覆ってから焼くと、紙が水分を吸ってシワシワになって、ケーキにしわの跡が残ってしまうの」

●祐梨子
「でもクッキングシートがないと、ケーキ型にチーズケーキが張り付いてしまいませんか?」

●先生
「実は、チーズケーキ作りで一般的に使われている“ショートケーキ型”も使わないんですよ。私はいつも、この“セルクル型”を使っています」

●祐梨子
「底が抜けてる! セルクル型を使うことが、側面の美しさにどう影響するのでしょう?」

●先生
「焼き上がった生地が完全に冷えたら、こんな風にケーキごと横に倒します。そして、セルクル型とケーキの間にシフォンナイフを差し込みながら、側面を削るように型から外していくんです。こうすることで、ケーキ側面がまっすぐ均一に剥がれて、まるで洋菓子店のようにきれいな見栄えに仕上がるんですよ」

●祐梨子
「なんて大胆な! でもたしかに、底が抜けているセルクル型だからこそ成せるワザですね。これなら私にもできそう!」

■チーズケーキの断面を綺麗にカットするには?

●先生
「あとは、カットの仕方にもポイントがあります。
カットしている途中で生地が包丁にくっつかないように、包丁をお湯でしっかりと温めておきましょう。温めが不十分だと、断面が粗くなってしまいます。また、お湯で温めた包丁の水分をしっかりと拭き取ることも忘れないでね」

●先生
「大切なのが、ひとつカットしたら包丁を拭いて、また温めて水分を拭いてからカットして…と、毎回繰り返すこと。面倒ではありますが、この作業を丁寧に行うことが、見た目をワンランクアップさせるための近道です」

●祐梨子
「なるほど。せっかくおいしいチーズケーキを作ることができても、見た目がイマイチだともったいないですもんね。ちなみに、包丁はコンロの火で温めるのもOKですか?」

●先生
「それはあまりオススメではありません。包丁も大切な道具のひとつ。直に火を当てると傷みやすくなってしまうので、取り扱いには気をつけましょう」

■コツを理解したところで、いざ実践!

●祐梨子
「今まで何気なく混ぜていた材料の順番が、チーズケーキの仕上がりに大きく影響していたとは知りませんでした。また、土台のクッキー生地が、ケーキの味を決めるポイントになっていたことにもびっくり!」

●先生
「そうなんです。チーズケーキ作りは工程がシンプルだからこそ、ちょっとした工夫をするだけで格段においしくなりますよ♪ それではさっそく、最初に教えた3つのポイントをおさらいしながら作っていきましょう!」

●祐梨子
「わ〜、とっても楽しみ♪ 先生、よろしくお願いします!」

■クッキー生地(土台)の材料(※直径15cmサイズ 厚さ3mm 約2枚分)

・無塩バター … 50g(今回は「明治発酵バター」を使用)
・カソナード … 30g
・塩 … 0.2g(ひとつまみ程度)
・牛乳 … 30g
・薄力粉 … 45g
・スキムミルク … 7g
・全粒粉 … 45g(今回は「北海道産きたほなみ」を使用)
・ベーキングパウダー … 1.5g

※カソナードとは、サトウキビの搾り汁を煮沸して煮詰めたフランス産の砂糖のこと。コクや風味がより出やすくなる。
※スキムミルクは、粉末タイプを使用。加えることで、ミルクの風味が増す。
※全粒粉を使うことで、ザクザクとした食感に近づく。

■アパレイユの材料(※直径15cm、高さ5cmのセルクル1台分)

・クリームチーズ … 200g
・グラニュー糖 … 75g
・卵黄 … 20g
・全卵 … 50g
・生クリーム … 10g(今回は36%のものを使用)
・パルミジャーノ・レッジャーノ … 15g
・サワークリーム … 110g
・レモン汁 … 15g
・薄力粉 … 10g

※パルミジャーノ・レッジャーノは削り立てがもっとも香り高いため、混ぜる直前に削る。製品によって塩の含有量が変わるため、若干量のチーズの増減はしてもよい。

■今回使用したキッチンツール

<クッキー生地>
・メッシュ素材のベーキングシート(今回はシルパンを使用。ない場合は、クッキングシートでも可)
・ルーラー2本(3mm角。生地の厚さを均一にするために使用する)
・セルクル型(直径15cm、高さ5cmサイズのものを使用)
・ギターシート(厚手のしっかりとしたビニールシート。ラップでも可)
・めん棒
・ゴムベラ
・ボウル
・漉し器

<アパレイユ>
・フードプロセッサー
・パレットナイフ
・ゴムベラ

■下準備

<クッキー生地>
・バターは1時間ほど前から常温に戻し、柔らかくしておく。
・牛乳は常温に戻しておく。(冷えたままの牛乳を使うと分離しやすくなるので注意)

<アパレイユ>
・クリームチーズは柔らかくしておく。(冷たいままのクリームチーズは撹拌時間が長くなり、空気を抱き込みやすくなる。空気を含みすぎると、冷めたときに生地が沈んでしまうため、あらかじめ常温に戻しておくのがよい)

■クッキー生地を作る

① ポマード状に柔らかくなったバターを、ゴムベラでなめらかにする。

ポイント
・ゴムベラでボウルに押し付けて、芯がない状態まで柔らかくなっているか確認する。
・ゴムベラでボウルに押し付けて、芯がない状態まで柔らかくなっているか確認する。

② カソナードを一度に全量加えて混ぜる。

ポイント
・カソナードは馴染ませる程度でよい。
・カソナードは馴染ませる程度でよい。

③ 常温にしておいた牛乳を少しずつ加える。

ポイント
・一度に加える量は、小さじ1杯程度。7~8回くらいに分けて牛乳を加える。

・その都度ゴムベラできれいに混ぜる。

・最初は混ざりにくいため、生地をゴムベラで切り刻むように混ぜるとよい。
・一度に加える量は、小さじ1杯程度。7~8回くらいに分けて牛乳を加える。<br><br>・その都度ゴムベラできれいに混ぜる。<br><br>・最初は混ざりにくいため、生地をゴムベラで切り刻むように混ぜるとよい。<br>

④ 塩を加える。

ポイント
・塩をひとつまみ程度加えることで、味が引き締まる。

⑤ 薄力粉、スキムミルク、全粒粉、ベーキングパウダーを合わせてふるう。

ポイント
・スキムミルクは湿気を吸いやすい性質のため、直前に計量すること。

・最後に全粒粉が少し残ってしまうことがあるが、塊がないことを確認したら、そのままふるった粉の中に加えてよい。
・スキムミルクは湿気を吸いやすい性質のため、直前に計量すること。<br><br>・最後に全粒粉が少し残ってしまうことがあるが、塊がないことを確認したら、そのままふるった粉の中に加えてよい。<br>

⑥ ふるった粉類を④に加えて混ぜる。

ポイント
・粉にバターの水分が均一に行き渡るよう、ボウルを回しながら切り混ぜる。

・生地は泡立てないこと。泡立ててしまうと空気を抱き込み、生地がもろくなってしまう。

・ひと塊になったら、均一に混ざった証拠。
・粉にバターの水分が均一に行き渡るよう、ボウルを回しながら切り混ぜる。<br><br>・生地は泡立てないこと。泡立ててしまうと空気を抱き込み、生地がもろくなってしまう。<br><br>・ひと塊になったら、均一に混ざった証拠。

⑦ ひと塊になった生地をラップに包んでひとまとまりにし、冷蔵庫で30分ほど休ませる。

ポイント
・冷蔵庫で生地を休ませることで、生地を伸ばす際のベタつきを抑えられるため、生地が扱いやすくなる。

⑧ ラップを剥がし、ギターシートにのせてルーラーを両サイドに置き生地を3mmに伸ばす。

⑨ 均一な厚さに伸ばしたら、冷凍庫でカチカチになるまで1〜2時間、生地を寝かせる。

ポイント
・このとき、セルクルの幅(15mm)に合わせてギターシートを折っておくと生地に無駄がでるのを防ぎ、形がきれいに仕上がる。

・ルーラーを使用することで、均等な厚さに仕上がる。
・このとき、セルクルの幅(15mm)に合わせてギターシートを折っておくと生地に無駄がでるのを防ぎ、形がきれいに仕上がる。<br><br>・ルーラーを使用することで、均等な厚さに仕上がる。<br>

⑩ 生地の上にセルクル型を合わせて、生地を2つにカットする。(使わない方の生地は、匂いがうつらないように密閉すれば1週間〜10日ほど冷凍保存が可能。ただし冷凍庫の使用状況によって変わる)

⑪ シルパンにのせた生地の上にセルクルを置き、160℃に余熱したオーブンに生地を入れる。160℃で8分程度、天板の奥と手前を入れ変えて4分程度焼く。
(今回はガスオーブンを使用。電気オーブンの場合は、170℃〜180℃で8分程度、向きを変えて4分程度焼く)

ポイント
・セルクル型は生地に押し入れるのではなく、上にそっと乗せるだけでよい。

・ここで完全に焼ききらないこと。(このあとにアパレイユを流して、さらに焼くため)

⑫ 焼きあがったら、セルクル型のまわりの生地を取り除く。

●祐梨子
「土台が完成しました~! きれいに焼けた♪」

●先生
「このクッキー、このまま食べてもおいしいんですよ♪ ちょっと味見してみて!」

●祐梨子
「本当だ! 全粒粉の香りが芳ばしくっておいしい〜! ほんのり塩味がきいていて、ザクザクとした食感がチーズケーキに合いそうです♪」

●先生
「あとを引きますよね。つまみ食いしてると、いつもあっという間になくなっちゃうんですよ(笑)」

■チーズ生地(アパレイユ)を作る

⑬ フードプロセッサーにクリームチーズを入れて、軽く攪拌する。

ポイント
・フードプロセッサーがない場合は、空気を抱き込まないよう、ゴムベラで混ぜ合わせる。
・フードプロセッサーがない場合は、空気を抱き込まないよう、ゴムベラで混ぜ合わせる。

⑭ 次にグラニュー糖を加え、軽く攪拌する。

ポイント
・ダマが残っていないか確認すること。

・フードプロセッサーで攪拌する場合は、羽根の下に混ぜ残しができやすいので、ゴムベラでこまめに払う。

⑮ 卵黄を加えて、軽く攪拌する。

ポイント
・水分量の少ない卵黄を先に入れることで、ダマができにくくなる

⑯ 全卵を加えて、軽く攪拌する。

⑰ 生クリームを加えて、軽く攪拌する。

⑱ 削り立てのパルミジャーノ・レッジャーノを加えて、軽く攪拌する。

ポイント
・パルミジャーノ・レッジャーノは、できるだけ細かく削る。

・パルミジャーノ・レッジャーノは削り立てがもっとも香りが良いので、なるべく直前に削る。

・撹拌した後、ダマが残っていないか再度確認する。
・パルミジャーノ・レッジャーノは、できるだけ細かく削る。<br><br>・パルミジャーノ・レッジャーノは削り立てがもっとも香りが良いので、なるべく直前に削る。<br><br>・撹拌した後、ダマが残っていないか再度確認する。

⑲ サワークリームを加えて、軽く攪拌する。

⑳ レモン汁を加えて、軽く攪拌する。

ポイント
・サワークリームとレモン汁に含まれる酸の影響で、生地が締まり、もったりとした感触になる。
・サワークリームとレモン汁に含まれる酸の影響で、生地が締まり、もったりとした感触になる。

㉑ 最後にふるった薄力粉を加えて、軽く攪拌する。

ポイント
・薄力粉をふるう際は、茶漉しを使って直接フードプロセッサーに入れる。

・フードプロセッサーの羽根の上に粉を落とさないように注意。

■型に流し、焼き上げる

㉒ 生地をセルクル型に流す。

㉓ パレットナイフでアパレイユの表面を整える。

ポイント
・パレットナイフでアパレイユを押しながら、天板ごとセルクル型を回転させる。

・パレットナイフでならした跡が焼き上がりに残ってしまうので、表面はできる限り均等にならす。

㉔ 150℃の余熱で温めたオーブンに生地を入れる。150℃で約30分、天板の奥と手前を入れ変えてさらに10分程度焼く。
(今回はガスオーブンを使用。電気オーブンの場合は、160~170℃で約30分、向きを変えて10分程度焼く)

ポイント
・使用するオーブンによって焼き時間が多少異なるため、30分経ったところで一度取り出し、焼けているかどうか確認するためケーキを軽くゆすってみる。プルンと弾力があれば中まで焼けている証拠。

「きれいに焼けました~!」

●祐梨子
「艶やかで、きれいな黄金色に焼き上がりました! 濃厚なチーズの香りがすごいっ!」

●祐梨子
「良い色ですね! ひと晩寝かせて生地を落ち着かせたら、型をはずす作業に取り掛かりましょう」

■ひと晩寝かせて、型からはずす

㉕ 粗熱がとれたら、冷蔵庫でひと晩冷やして型から外す。

ポイント
・型から外す際は、型ごと横向きにし、シフォンナイフを差し込んで一周させる。

・型から生地を抜く際は、セルクル板を下に敷き、裏返したコップなどの上に置く。そのまま均等に力を入れ、徐々に型を下げていく。
・型から外す際は、型ごと横向きにし、シフォンナイフを差し込んで一周させる。<br><br>・型から生地を抜く際は、セルクル板を下に敷き、裏返したコップなどの上に置く。そのまま均等に力を入れ、徐々に型を下げていく。

●先生
「さあ、いよいよ最後の工程ですね!型を横向きに置き、ナイフを一周させていきます。ナイフを下に向けて、体重をかけながら押しつつ、サイドを削り取るイメージです」

●祐梨子
「大胆!そして、結構力がいりますね」

●先生
「ナイフを動かしたくなりますが、セルクル型の方を回転させるようにすると、うまく削れますよ!そのときにナイフを浮かせてしまうと、土台の生地が割れてしまうから気をつけてね」

●祐梨子
「ふぅ…なんとかできました!でも先生、削ったは良いけれど、型をうまく抜けるかがさらに不安…」

●先生
「私はいつも、計量カップの上にケーキを乗せて、型を抜いています。そのとき、セルクル板をケーキの下に敷くととっても便利ですよ。できるだけ均一に力をかけて、ゆっくりと垂直に型を下げていきましょう」

●祐梨子
「まっすぐ垂直に…。均一に…。力加減が難しい~!」

●先生
「まっすぐ垂直に下ろしていかないと、セルクル型が歪んで生地が出てこなくなってしまうから、慎重にね!」

「無事に型から外せました~!」

●祐梨子
「外せた~~! もう、達成感がスゴイ!!!」

●先生
「お疲れ様でした(笑)型から抜いた側面も、とってもきれいですね♪」

●祐梨子
「先生に教わったポイントを守るだけで、ワンランク上のベイクドチーズケーキが作れました♪ 待ちきれないので、さっそくいただきまーす!」

●祐梨子
「わ~すっごくなめらか! パルミジャーノ・レッジャーノの香りが豊かで、とっても濃厚です! 酸味が効いているから甘すぎなくて、お酒との相性も良さそう♪」

●先生
「このチーズケーキ、実は焼いてから3日目に食べるのが一番おすすめなんですよ。アパレイユに含まれる水分がクッキー生地に馴染んで、味がまとまるんです」

●祐梨子
「日によって味が変わっていくんですね! 作ってから何日間も楽しめて嬉しい♪」

●先生
「注意点としては、焼き上がりからひと晩経ったら、必ず型からはずしておくこと。3日目まで外さずに置いておくと、土台がしっとりしすぎて崩れやすくなってしまうの」

●祐梨子
「わかりました!そういえばもうすぐクリスマスですね。夫も喜ぶ、クリスマススイーツを作れるようになりたいなぁ…」

●先生
「そうね!次回のレッスンでは、ひと味違うオシャレなロールケーキを作りましょう。とっておきのコツを伝授しますよ」

●祐梨子
「わーい! よろしくお願いします♪」


取材・文/植木祐梨子、写真/岡本寿