【腕利き料理人が通ううまい店】感動の火入れ技! 至福の赤身肉が味わえる四谷三丁目『ドゥエ リーニュ』

【腕利き料理人が通ううまい店】世の食いしん坊たちを魅了する腕利き料理人こそ、選ばれし生粋の食いしん坊。好奇心を刺激しに、疲れた身体を癒しに通う店には、間違いない味と心意気がある。料理人から料理人へ、バトンを受け継いでとっておきの一軒を追う。

2018年04月23日
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【腕利き料理人が通ううまい店】感動の火入れ技! 至福の赤身肉が味わえる四谷三丁目『ドゥエ リーニュ』
Summary
1.毎朝築地で仕入れ、常に目利きを養う『てんぷら荘司』の店主、荘司俊壹さんが心踊る店
2.カウンター席でワクワクしながら料理を待つ。ひとりでも深夜でも楽しめるフレンチ・イタリアンレストラン
3.旬食材がもつおいしさを最高の状態に仕上げる。シェフの技が光るオススメ料理“ベスト3”をご紹介!

連載 第4話:『てんぷら荘司』主人 荘司俊壹さんが通う店

料理人から料理人へ、バトンを受け継いでとっておきの一軒を追う連載【腕利き料理人が通ううまい店】。

銀座の蕎麦うどん『銀座sasuga琳』主人、新井大琳さんからバトンを受け継いだのは、曙橋で『てんぷら荘司』を営む荘司俊壹さん。『てんぷら荘司』は、毎朝築地で仕入れてくる厳選された魚介の天ぷらと、乙なつまみ、旬魚の炊き込みごはんまでコース仕立てで楽しめる、地元ファンの多い店。荘司夫妻のていねいでホスピタリティにあふれる仕事がゲストの胃と心を幸せで満たしてくれる。その荘司さんが通う店のひとつが、四谷三丁目に店を構えるフレンチ・イタリアンレストラン。天ぷらとは全く異なるジャンルの店をどう愉しんでいるのか、興味が沸く。

ここからは荘司さん自らに語っていただきます!

大通りから路地を入って右手。小さな看板がそっと灯る先へ

丸ノ内線の四谷三丁目駅から歩いて数分、路地を少し入ったビルの1階に『Due Ligne(ドゥエ リーニュ)』はあります。濃紺のドアを開けると目に入るのは、カウンターキッチンにいるオーナーの瀬野景介シェフ。ひたむきに、その日の食材、そして料理と向き合い、いつも僕に新鮮な驚きを与えてくれる人。席は、手前に4人くらいで囲めるテーブルがあり、それが奥までカウンターになっているコの字型。この程よい空間がとても落ち着きます。

『Due Ligne』がオープンしたのは2011年。共通のお客さまから、「いい店があるよ」と教えていただいたのが縁の始まりでした。カウンター中心の造りや、料理をひとりで切り盛りされている瀬野シェフの心意気に自分との重なりを感じ、いつしか互いに店に通うようになったのです。フレンチとイタリアン、両方で修業されたシェフの料理は、旬のおいしさやそれを引き立てるソース、盛りつけまで、洗練されています。

では、ここへ食べに来たなら是非オススメしたい、僕のベスト3の料理をご紹介していきましょう。

第3位:パスタ 手打ちパスタに白海老のうまみを絡めて。みずみずしい茗荷竹で春を演出

僕が座るのは、カウンターの奥のほう。瀬野シェフの鮮やかな手仕事を見ながらワインを飲み、今日の料理をワクワクしながら待ちます。『Due Ligne』は、おまかせコースで、前菜、季節のパスタのあとは、好みのメイン料理を選びます。最初の前菜がなんと4~5皿で、築地で仕入れた食材を主役に、さまざまな料理が登場。そして次のお楽しみが、季節のパスタ。順位をつけるのは難しいのですが、必ず食べたい第3位がこちらです。

今回は4月上旬にうかがったので、春のパスタ「白海老と茗荷竹のタリオリーニ」(写真上)。

さわやかな茗荷竹のトッピングに驚きました。白海老のやさしい味がパスタに浸透していて、サクサクとみずみずしい食感の茗荷竹とも合っていますね。細くて歯切れがよいパスタもおいしい、手打ちされていましたが一般的なパスタと何か違うのでしょうか。

「白海老や茗荷竹は繊細な味わいなので、味が絡みやすい細めのパスタを合わせました。歯切れがいいのは、パスタを打つ時に使う水分をすべて“卵”にしているから。生パスタは卵黄と卵白のバランスで食感が変わるんです。卵白が多くなるとツルッとなめらかな食感になりますよ」と瀬野シェフ。なるほど、天ぷら衣と通ずるものを感じます。

▲パスタも鮮度が大事。打ち立てをゆでる直前に切り、さっとゆでて白海老のうまみを吸わせる

第2位:季節の前菜 これは衝撃の味! 個々の味が重なり、アスパラにうまみをもたらす

第2位はこちら。季節の前菜の中から「白アスパラのムニエル 蕗の薹(ふきのとう)のブールブランソース 桜鱒のコンフィと独活(うど)のマリネを添えて」(写真上)です。

ひと口サイズに切ってあるピンク色の身が桜鱒、丸く白いのが独活です。白アスパラを食べやすく切って、すべてをいっしょに食べてということで、香ばしく焼かれた白アスパラを切って桜鱒などを重ね、ソースを添えていただきます。

!!!衝撃の味! 鱒がとろけてソースの一部のようになり、アスパラから出てくるエキスと重なります。酸味のきいた独活のマリネがアクセントになって、お、おいしい。こんな桜鱒、初めてです。

▲桜鱒は中がレアの状態。蕗の薹の香りを忍ばせたバターベースのソースで仕上げる

「コンフィといってもオイルで煮るのではなく、40℃くらいのオイルに少し泳がすんです。常温に戻すイメージで、中心が温かくなる少し手前で取り出します。あくまでも主役は白アスパラ。桜鱒や独活は薬味のように食べてほしいので、小さく切って添えました」と瀬野シェフ。

「…ずるい味」って思わず口にしてしまいました。瀬野さんの組み合わせのインスピレーションは天才的。僕にはない感覚で、ちょっとうらやましいです。

これが第1位! 赤身肉のおいしさを実感した、群馬県 増田牛の「カイノミ」

『Due Ligne』に来て、この料理は外せません。コースのメイン料理はメニューから選ぶのですが、僕は決まって「カイノミの炭火焼き」(写真上)です。

目の前にすると、肉の存在感がすごい。瀬野シェフが惚れ込んだ肉は、群馬県の増田牛で、「カイノミはバラの一部で、赤身とのバランスがいい部位。フランス語でバベットといいます。繊維に沿って切るとカイノミの質感が楽しめますよ」とのこと。では早速、ひと口いただきます。

▲食べた途端、目をつむり噛みしめ味わう荘司さん。しばらく沈黙が続き、笑顔に

本当においしいと人って笑っちゃうものですね。赤身なのに脂がのっていてうまみがある、噛みしめるほどにジュワッ、ジュワッと肉汁が広がります。そしてこの歯切れのよさは、瀬野シェフの焼きの技術力。中はレアの状態ながら、肉の繊維一本一本に火が入っていてほどよい歯ごたえを感じます。

気さくに話しながらも、常に肉の状態を確認していたシェフ。肉のよさを最大限に引き出し、いちばんおいしいときに食べ手の前へ。素材選びも然ることながら、一連の作業も同業者として刺激を受けます。

カイノミには重すぎない赤ワインがおすすめとのことで、イタリアのRosso Di Montalcinoを出してくださいました。口あたりまろやかで、肉のおいしさを引き立てます。

旬食材のおいしさをこの上なく引き出したパスタや前菜、肉のうまさに心酔してしまう炭火焼き。この嬉しい驚きに出合いたくて、僕は通っているのですね。だから、いつもワクワクする。シェフ、これからも美味なる衝撃を楽しみにしています。ごちそうさまでした!

【編集後記】
店の空間づくり、素材へのリスペクト、料理への姿勢。ジャンルは違うのに、共通点の多いお二人。互いに店を訪れるそうで、同志のような心持ちで刺激を求めている姿が目に浮かびます。カイノミは、そのおいしさに取材陣も沈黙……仕事を忘れそうになる味でした。


撮影:千々岩友美

【メニュー】
おまかせコース 7,200円~
<アラカルトの場合>
白海老と茗荷竹のタリオリーニ(2名分) 2,400円
カイノミの炭火焼き(2名分) 4,200円
※アラカルトは、21:00以降ハーフポーションでのご注文も可能

グラスワイン 1,000円〜

※価格は全て税別


※『dressing』プレミアム読者限定のご来店時特典あり※

『Due Ligne』瀬野さんに、ご来店時特典を特別にご用意いただきました。
特典をゲットして、荘司俊壹さんが絶賛する『Due Ligne』の季節の味を堪能しましょう!



※取材時にいただきましたご来店時特典は、先着20名様まで有効です。

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北舘和子
ライター