【1日1組限定】本物の贅沢とはこういうこと!実力派シェフを独占できる究極の「プライベート・フレンチ」

2018年07月10日
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【1日1組限定】本物の贅沢とはこういうこと!実力派シェフを独占できる究極の「プライベート・フレンチ」
Summary
1. ホテルの料理長、レストランのプロデューサーとして足跡を残したシェフの理想形フレンチ
2. 「お客はホスト、シェフは出張料理人」がコンセプト。1日1組限定のプライベート空間
3. 店名の語源は「未完成」。飽くなき探究心に裏打ちされた珠玉のフレンチ

技術・経験・センスのすべてを費やしてくれる1日1組だけのおもてなし

シェフを招いて自宅でパーティ……。洋画に登場するセレブリティな生活を見て、憧れた人も多いはず。しかしここ日本においてシェフや料理人を1日、仕込みを入れれば数日拘束する機会など、日常生活でまず訪れない。ところが、極めて私的な食事において、培った技術や手間ひまを惜しみなく費やしてくれる店が名古屋にある。

その店はビルの一角にあり、看板はない。唯一目印となるのが、鹿の角のドアハンドル。扉を開けるとまず目に飛び込むのがピカピカに磨き上げられたアイランド型のフルオープンキッチン。「お客はホスト、シェフは出張料理人」を具現化すべく、1日1組だけをおもてなしするステージだ。

ホテルの厨房からカウンターメインのフレンチまで、ありとあらゆる形態を経験し尽くしたシェフが、今までにない形を探し求めた結果、このスタイルに行き着いた。完全貸切のプライベート空間なので、ドレスコードはなし。肩の力をすっかり抜いて楽しめる。

あの手この手で魅せるアミューズで、序盤から食べ手の心をわし掴み!

メニューは予約時に要望を聞きながら、移ろう旬の幸をシェフの感性でフレンチに仕立てた11~13品で構成する。訪れたのは春の名残と夏の走りがバトンタッチするシーズン。アミューズの「スナック~食前のお愉しみ~」は季節感を存分に感じさせる内容だ。

「岡山の牡蠣と根セロリとキャビア」(写真上)は、清浄な海域や海水で浄化された生ガキに、根セロリのムースをこんもり盛ってキャビアをトッピング。添えられたウスベニアオイの花が目に清々しい。

根セロリの香味とキャビアの塩梅が、カキのうまみをグッと引き上げる。シンプルな食べ方とは一線を画すエレガントさが、フレンチたる所以を主張。これは唸らずにはいられない。

泡をまとって登場したのが「篠島の生トリ貝と平貝 トマトとモッツァレラチーズ」(写真上)。手法によっては凡庸な味になりそうな食材同士だが、シェフの仕事でどうなるのか気になるところ。

まず泡の正体は水牛のモッツァレラチーズが浸かっているホエー。その下に海水をイメージした塩のジュレがかかり、4つの素材を調和する。葉ショウガの甘酢漬けとブロンズフェンネルが小気味良いアクセントを与え、単調さは微塵もない。

ちなみに、シェフはハーブ使いに人一倍思い入れがあり、常時多数揃えて適材適所で使用。味だけでなく香りでもアプローチし、記憶に刻み込むのがフレンチの醍醐味だと力説する。

「琵琶湖の稚鮎のフリットとヤングコーン」(写真上)は、駆け足で過ぎ行く旬を、瞬時に捉えたようなひと品。皮ごと焼いて甘さを引き出したヤングコーンと、ほろ苦い肝を抱いた稚鮎のフリットの間には、アンチョビを加えた焼きナスのピュレを配置し、一体感を創出。それぞれの存在を感じさせつつ、組み合わせた理由をしっかり主張する味わいが素晴らしい。

「大間のウニと秋田のジュンサイ」(写真上)は、ミョウバンフリーの生ウニに、ニンジンのピュレ、喉ごしの良いジュンサイを合わせた、夏にぴったりのアミューズ。隠し味にアゴだし醤油、トッピングに穂ジソを加えても、フレンチ感が薄れないのもシェフのさじ加減だ。

「マグロのタルタルとトリュフ」(写真上)は、西京味噌や卵黄を使った和食の合わせ調味料「玉味噌」で味の骨格を調える。

タルタルの上から奥三河の珍味「ゆべし(柚子をくり抜いて甘味噌を入れて蒸し、干したもの)」の乾燥粉末、さらにはサマートリュフを削って香りの相乗効果を狙う。小さな器から発せられる、大きな味の波動に思わず舌鼓を打つ。

ここまででようやく食前のお愉しみが出揃った。トリコになるには十分すぎるラインナップだ。

重なり合う味わいと香り。組み合わせの妙こそフレンチの真骨頂!

次はようやく前菜「フランス産ホワイトアスパラガスのグリエ フォアグラのテリーヌを添えて」(写真上)が登場。クルミオイルでグリエした温かいホワイトアスパラガスに、フォワグラのテリーヌを液体窒素で瞬間冷凍し、粉砕したものを散りばめた、現代フレンチらしいひと皿だ。

温と冷の相互作用に、リュバーブのコンフィ、アメリカンチェリー、アーモンド、焦がしたクロワッサンが加わり、口の中はジャズセッションさながらに盛り上がる。シェフがきちんとメンバーをまとめているので、ハーモニーが乱れることはない。

この日のメインは「フランスヴォージュ産ウズラのカイエット 季節の付け合わせ」(写真上)。鶏のムースとガチョウのフォワグラをウズラ肉で巻き込み、低温のオーブンでじっくり火入れし、スキレットに移してフォン(だし)を回しかけてこんがり焼きあげる。

クラシックなレシピでは鶏を潰して4時間以上かけてとる「フォン・ド・ヴォライユ」を用いるが、シェフは鶏ムネ肉のミンチを使って短時間で仕上げる「フォン・ド・プーレ」を使用。理由は「雑味がなくておいしいし、省けた手間ひまを他の料理に還元できるから」。伝統の手法と味わいの熟知があってこそのアレンジだ。

ワラを敷いたココットに入れ、炎をつけて燻香付け。切り分けると、ほんのりピンク色に染まり、絶妙な火入れを物語る。噛み締めると3種の鳥のいいとこ取りをした芳醇な味わいが広がり、思わず幸せのため息。ウズラのエキスをまとった季節の野菜も主役級においしい。

そんなフレンチの真骨頂が堪能できる同店の名前は…

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