【西麻布】幻の「赤身肉」がウマすぎる!肉マイスターが惚れこんだ、東京屈指の「フュージョンレストラン」

牛、豚、鶏や羊、馬等のテーブルミートから猪、鹿、熊などジビエに至るまで、「肉」と「肉料理」と「名店」を探し求めて日本全国津々浦々、はたまた世界中をMEA-tripする、テレビラジオでご存知!「肉マイスター」田辺晋太郎が、肉を愛する老若男女にオススメする至極の名店をご紹介! それが『BOY MEATS GIRL』。これを見ずして肉を語るなかれ!!

2018年06月12日
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【西麻布】幻の「赤身肉」がウマすぎる!肉マイスターが惚れこんだ、東京屈指の「フュージョンレストラン」
Summary
1.肉マイスターが発見した! 遊びなれた大人のための「フュージョンレストラン」
2.トップシェフ、トップソムリエ、トップサービスマンが発信する「TOKYO CUISINE」とは?
3.肉汁ジュワ~ッ! 年間60頭ほどしか生産されない超貴重な牛肉は必食

個性が組み合わさった、ホンモノの「Fusion」ここにあり!【肉マイスター・田辺晋太郎】

「Fusion」(フュージョン)とはどういう意味なのか?

辞書を引いてみると、「溶解、融解、溶解したもの、原子核の結合、(政党・党派などの)連合、合同、提携、連合体」といった言葉が並ぶ。

僕があえて付け足すならば、「かけ算」という言葉を選ぶ。

かけ算は恐ろしく、どこかに一つでもゼロが入っていたらすべてが無になってしまう。足し算ならその一回がだめになるだけ、引き算ならむしろゼロが入ることで救われることがある。

一度の失敗も許されないトーナメント戦の様相を呈すのがかけ算であり、また逆に敗北がなければかけた数字の分だけ大きな存在になっていく。いわば博打だ。

その博打にすべてをかけた男がいる。

ディレクター 相澤ジーノ氏(写真上)。

彼は 『イル・テアトリーノ・ダ・サローネ』や『81』といった世界観のあるレストランの中核としてその空気を絶えず作ってきた。また京都『下鴨茶寮』の顧問を担当するなど、東京を代表するサービスマンだ。

その彼が2018年3月に東京の中心である港区・麻布十番に「レストラン×ファッション×アート」をキーワードとして、「遊びなれた大人のための非日常空間的フュージョンレストラン」をオープンさせた。

提供する料理は「TOKYO CUISINE」。

これはジャンルの異なる料理が織りなすかけ算、つまり「Fusion」で日本文化を表現したいという思いからつけられた。

トスカーナで修業を積み、『ミシュランガイド兵庫 2016 特別版』で三つ星に輝いたスペイン料理の『カ・セント』で活躍した大井健司シェフをはじめ、本場スペインで修業した小林孝太氏、ドイツの和食店での経験をもつ小掠祐輔氏など、和×洋の料理人がチームとして、イタリアンやフレンチをベースに、スパニッシュや和食のエッセンスを加えた料理を提供する。

それが「TOKYO CUISINE 」。

「TOKYO CUISINE」の魅力とは?

では、どんな料理が登場するのか、この春のメニューを振り返ってみよう(現在は夏メニューを展開中)。

まずアミューズとしてほのかな苦みが春を表現するフキノトウ(写真上・左)。これにミカンの花のはちみつと桜のフレーバー。合わせるのは「ドン・ペリニヨン ヴィンテージ 2009」(同・右)。「ドンペリ」しか持ち合わせない言葉の押しとは反対に繊細なマリアージュに胃袋が活性化する。

そして八寸としてお造りが登場。「茨城産の筍、函館のウニと湯葉 淡路島ハリイカ」(写真上)。春をきちんと表現するために和食の基礎を踏襲し、そこにエッセンスという名の「彩」を加える塩梅は見事だ。

そしてイカ墨の黒い衣に包まれたのは「蝦夷鹿とフクロダケのフリット」(写真上)。蝦夷鹿というと物によってはネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれない。しかし、きちんと食肉処理加工されたこの蝦夷鹿はまさに自然からのギフトともいえる素晴らしい味わいだ。

この蝦夷鹿はエゴマの葉で巻くひと手間をかけており、噛みしめるとミネラル感が口の中であふれ出る。紫蘇では絶対に生み出せない風味をエゴマの葉を使う事で表現できたこの手法のキャスティング力は大いに称賛されるべきだと思う。

またタイ料理などに使われることが多いフクロダケの生はめったに手に入ることのない幻の茸だが、この日は運よく味わうことができた。

続いては、「ヒラスズキ」(写真上)。淡白すぎるイメージがある素材だが、かくもここまでふんわりとしつつ弾力のある食感を保ちながらうまみを引き出すことは並大抵のことではできない。

骨やアラでとっただしをスープとして、この一皿でヒラスズキのうまさのすべてを表現。この思想は和食に通じるものがある。あくまでそのための手法としてディルなどのハーブが用いられたりしているが、そこに依存はなく、まさに花を添える程度に抑えながら奥行きを出している。

何よりこの見た目の春らしさ。胸がときめく。

うまいを通り越して“エロい”という表現がしっくりくる「肉料理」!

さて、ここからは同店の二大看板が登場!!

まずは「和歌山産鮑の肝ソース」(写真上)。

「濃厚」。

きっと中尾彬さんがひと口食べたらそうおっしゃるに違いないとイメージできるほど、ただひたすらこのひと言に尽きる。

「濃厚」、そして「悶絶」。

アワビの柔らかさはもちろん、このソースを1mlも残したくない! すべての粘膜を使って吸い取りたい! と思っているところになんと、パンでもなく米でもなく……

パスタ―ーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!

しかもこのパスタにはワカメが練りこまれており、問答無用に相性抜群なのも頷ける。このパスタですべてを絡めとり、念願だったソース完全制覇の道はミッションコンプリート!

この時点で相当満足度も高く、一緒に行った相手ともぐっと距離も近づいて盛り上がってしまうのは必至。恋の炎もメラメラ燃え上がってしまうかも!? といったところで厨房を見てみるとこちらも……

ファイアー!!!

薪を燃やしてその火で肉の表面を焼き上げております! しかも薪の持っている水分も同時に蒸発して肉の湿度を保つのでカリッとしつつもジューシーさを保てる技法。肉は事前にオイルバスで低温調理をしているため、きちんと表面だけ焼いてあげれば完成だ。

シェフの手によりきれいに盛り付けられていき、いよいよこちらの最強肉メニューが完成です!!

というわけで、こちら、「都萬牛イチボの薪火ロースト」(写真上)。この都萬牛(とまんぎゅう)は宮崎の西都市で獣医さんが生産していて、月齢が40カ月以降のものがほとんどという超長期肥育の黒毛和牛。最近よく「幻の~」とか謳いながら2,000頭も生産しているような和牛も見かけるが、こちらは正真正銘わずか年間で60頭程度しか生産されていない超貴重な牛である。

都萬牛の特色は何と言っても赤身のうまさ、そして脂の軽さ。

もう和牛は食べられないなぁなんて諦めている方にこそ、この牛肉を食べてほしい。しかもこちらの店の火の通し方はまさに都萬牛を最高においしく食べるために開発されたといっていい!

ナイフを入れた瞬間の柔らかさに驚きながら、口に入れてかみしめると……、まさにその時点で一気に細胞壁という名のダムが決壊したかのように肉汁があふれ出してくるんです!!

脂のうまみだけではなく赤身の持っているうまみ。まさに健康的に素晴らしい環境で長期肥育された雌牛だから出せるこのポテンシャル!!

うまいを通り越し……、まさに「エロい」という表現がしっくりくるような官能さ。これをデートで共有できるなんて、こんな都合のいいことがあったでしょうか!?

あまりの“エロうまさ”に盛り上がりすぎてしまいましたが、ここでクールダウン……と思ったら、こ、、これは!?!?!?

なんと「鶏飯」(写真上)ではありませんか。そう、奄美大島名物の鶏飯ですよ! 普通コースの〆と言ったら、パスタか定番のご飯ものと思ってしまうところにこの裏切り! 実に嫌いじゃない。

しかも肉を食べて血が沸き火照った体をス~っとクールダウンしてくれるこの鶏飯。まさに大博打といってもいいのではないだろうか?

こちらの料理は勇気を与えてくれる!

デザートもぬかりなく、金沢の「じろあめのジェラート」(写真上・左)が懐かしくもあり新しくジェラートとして溶けていく快楽。

そして茨城産の「イチゴのデザート」(同・右)。求肥の柔らかさがやはりこれまたどこか懐かしくもある。

そして最後の一皿……

同店のシェフのアイデンティティを表現したといっても過言ではないだろう。

「スペイン・パナジェッツ」
「日本+ドイツ・チョコレートの羊羮・プレッツェル」
「イタリア・カンノーロ」
「梅酒のゼリー」

大井氏、小林氏、小掠氏らによってひと皿に集められたお茶菓子とともに、『81』でもおいしいコーヒーを淹れてきたバリスタの藤井雅彦氏のコーヒーで終幕。

なんという一体感。それぞれのメンバーの個性が組み合わさって一食の素晴らしい料理へと昇華する。これこそがまさに「Fusion」であり、かけ算なのではないか?

そして博打という危険なギャンブルかもしれないが、必ずそこには一歩踏み出す「勇気」があった。

彼女をデートに誘う勇気
プロポーズする勇気
遊びなれた大人が真剣に遊ぶ勇気

そんな気持ちの後押しをできるのがこのお店なんではないだろうか?

では、気になる店名だが……

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編集者/ライター/フードアクティビスト