鴨のうまみたっぷり「鴨中華そば」にマニア熱視線! 『中華そば 満鶏軒』が早くも名店に【錦糸町】

2018年09月20日
カテゴリ
レストラン・ショップ
  • レストラン
  • 東京
  • 錦糸町・住吉
鴨のうまみたっぷり「鴨中華そば」にマニア熱視線! 『中華そば 満鶏軒』が早くも名店に【錦糸町】
Summary
1.「鴨づくし」をコンセプトに、鴨と水だけで作る鴨スープが魅力のラーメン屋
2.鴨のうまみを味わう「鴨中華そば(塩)」がイチオシ!
3.フォワグラを使った贅沢ラーメンも必食

鴨と水だけのスープで、とことん鴨を味わう

2016年1月のオープン(2017年4月移転)以来、行列を生み続ける東京・錦糸町の『麺魚(めんぎょ)』。鯛と水だけで作るスープを提案し、最近では外国人旅行客も多く来店する。

そのセカンドブランドとして、元『麺魚』のあった場所に4月24日に誕生したのが、『中華そば 満鶏軒(マンチーケン)』だ。

「”鴨”と水だけでスープをとる、ありそうでなかったラーメンを作りたいと新たにチャレンジしました」とオーナーの橋本友則さん(写真上)。

限定商品として鴨ラーメンを出す店はあるが、そのほとんどが鴨とその他のだしを使ったWスープ。鴨のみを使った鴨ラーメンの専門店となると、ほとんど存在しない。そこに着目したラーメンは、ファンからの熱い期待を背負っている。

「鴨は鉄分が多いため、下処理を徹底しないと血のような雑味が生まれます」(橋本さん)。橋本さんは元々、割烹料理店やホテルの和食部門で修業を積んだ和食の料理人。和食で培った技術を応用したスープは、「鴨はクセが強い」という固定観念を見事に覆してくれる。

看板メニューは、鴨をストレートに味わう「鴨中華そば(塩)」

一番の人気商品は「鴨中華そば(塩)」(写真上)。スープを一口すすれば、濃厚で滋味深い鴨のうまみを感じる。鴨独特のクセが少ないため、スルスルと食べられる味わいにリピーターも多い。

トッピングの青菜は、毎朝、千葉・西船橋の畑から収穫される小松菜「船橋ブランドこまつな」を使用。シャキシャキとした食感は箸休めの役割を果たし、食べ手を飽きさせない。

麺を食べ終えた後、スープにごはんを入れて食べる雑炊も用意。ごはんには刻んだチャーシュー、フォワグラの油をかけて、ネギと柚子を添えて提供する。贅沢なスープを最後まで味わって欲しいとの提案で、お客のほとんどが雑炊セットを注文するという。

鴨を使った麺と言えば、鴨南蛮。それをラーメンで再現したのが「特製鴨中華つけそば(醤油)」(写真上)だ。

醤油だれは、数種のたまり醤油に節系でとるだしを少量加えたものを使用。甘みを抑えた鴨南蛮をイメージした構成だ。鴨と相性のよいネギは焼きネギに。鴨油(かもあぶら)で表面に焦げ目が付くまで焼き、鴨との相性をより高めている。

決め手は、寸胴1つに鴨40羽を使う純粋な鴨スープ

国産鴨は安定供給が難しいため、北京ダックなどに使われる外国産の鴨をスープに使用。内蔵を抜いた丸ごとを仕入れて自社工場で解体、丁寧な下処理を施す。

1つの寸胴でなんと40羽分の鴨を使用し、鴨のうまみを抽出する。余計な味付けも臭み消しの野菜も入れず、本当に鴨と水だけで7時間ほど煮たスープは、やや濁りのある黄金色に仕上がる。
表面に浮いた鴨油は、スープの骨格として使用。

鴨と水のみと言い逃れのできないスープは、「鴨中華そば(塩)」でその純粋な味わいをより楽しめる。

塩はドイツ産の岩塩を使用。節系や魚介のうまみを加えた塩だれではなく、岩塩をスープに溶かすスタイルで、鴨以外の余計な味を一切加えない徹底ぶりだ。

丁寧に調理されたロースとモモのチャーシューも絶品

解体した鴨からとれるロースとモモは、チャーシューとして使用。「一般的に流通する鴨肉は、そのほとんどがロース」(橋本さん)だが、鴨一羽を解体するからこそ珍しいモモも味わうことができる。

鴨肉は加熱しすぎると固くなるため、低温調理で火入れをする。柔らかなロース、ギュッとうまみが詰まったモモと、異なる2つの食感が楽しめる。またそれぞれスモークをかける点も特徴的。これは「鴨と燻製は相性がいい」との橋本さんの考えに由来する。

麺は『カネジン食品株式会社』製のオリジナル麺。北海道産小麦を100%使用しており、喉ごしを重視した仕上がりに。鴨の濃厚なうまみが絡むストレート麺で、つるっとした口当たりを表現している。

「鴨中華そば」だけじゃない! ファンを惹き付ける他メニューも要チェック

さらに、前述の「鴨中華そば」以外のメニューも必見だ。

フォワグラを使った贅沢な1杯もラインナップしている。1個20~25gのフォワグラはオーダー後にソテーし、そこから出たフォワグラ油も、風味づけとして1杯に重ねる。

「フォワグラ油そば」(写真上)は、鴨チャーシューにフォワグラのソテーをトッピング。鴨油とフォワグラ油、醤油だれを鴨スープで延ばしたたれを、麺に絡めて食べ進める。

すべての商品は、味変の薬味を無料で追加可能。薬味は3種類で、口の中をさっぱりとさせるワサビ、ピリッとしたアクセントをつけるショウガ、そしてさわやかな香りと辛みを増幅させる柚子胡椒を用意する。最後まで鴨を楽しく味わえる、そんな提案が嬉しい。

「フォワグラ油そば」には、別添えで鴨スープも提供される。味が濃いと感じた場合は、スープで薄めて食べられるようにとの配慮だ。

2019年には、新店もオープン予定!

現在コンセプトの異なる2店を運営しているが、2019年3月には、JR錦糸町駅前の商業施設に新店舗をオープンすることが決まっている。

「『麺魚』と同じラーメンを提供する予定ですが、まだ企画段階。2店とも駅から少し離れた場所にあるため、駅前店をアンテナショップにしたいと考えています」と橋本さん。

鴨を丸ごと仕入れて解体することで、鴨の様々な楽しみ方を提案している『中華そば 満鶏軒』。オープンから変わらず1日200杯を売る人気ぶりは、衰えることを知らない。

【メニュー】
鴨中華そば(塩) 850円
特製鴨中華そば(醤油) 1,100円
フォアグラ油そば 850円
※価格は税込

中華そば 満鶏軒(マンチーケン)

住所
〒130-0022 東京都墨田区江東橋2-5-3 井上ビル1F
電話番号
03-6659-9619
営業時間
11:00~21:00
定休日
月曜
公式サイト
https://twitter.com/3wnsrjnchqajufq

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。