クセになる超極太麺!もちもち麺&滋味深きスープの新コラボ・京都『自家製粉石臼挽き小麦 洛中その咲』

2018年10月15日
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クセになる超極太麺!もちもち麺&滋味深きスープの新コラボ・京都『自家製粉石臼挽き小麦 洛中その咲』
Summary
1.麺作りは、店で小麦を石臼で挽くところからはじまる! 手打ちの極太もちもち麺
2.スープのベースは、単調にならないように数種類の厳選地鶏をブレンドしてとるこだわりよう
3.“無化調無添加で手作り”。自然のうまみがコンセプト

挽きたての小麦で作ったおいしいパン、が麺づくりのヒントに

一般的にラーメンを評するとき、まず要(かなめ)とされるのはスープだろう。スープと麺の相性だったりスープと具とのバランスだったり。そんな暗黙の了解を見事に覆すのが、新選組ゆかりの地である京都・壬生(みぶ)に開店した『自家製粉石臼挽き小麦 洛中その咲(らくちゅうそのさき)』。店名の通り、石臼挽き・手打ちの“麺を食す”ラーメンだ。

“無化調無添加で手作り”をモットーとして開店したのが2018年6月。店主の市原日出行さんは、以前はラーメンの激戦区一乗寺で夜のみ営業の店を営んでいて、そのときのウリは超濃厚な白湯ラーメン。周囲に大学が多く、毎日食べに来るコアなファンもいたそうだが、「ラーメンを毎日というのは正直体にはきつい。いつしか、自然の素材のみで一から手作りしたものを提供したいと思うようになって」と市原さんは語る。

麺の素材に着目したのは、偶然、石臼で挽きたての小麦で作ったおいしいパンに出逢ったから。「添加物に頼らないなら素材が大きなよりどころになる」と再認識し、国産小麦を使うことに決めた。そして小麦の挽き方や打ち方はそば・うどんの技術を学びに行った。

「石臼で挽くとき高速だと熱を持ち小麦の風味をなくしてしまいます。ですからうちでは低温でゆっくりゆっくり挽いています」。麺作りには、貴船神社の御神水を分けてもらい使っている。こうした作業を市原さんひとりでやっているので大量には作れず、必然、11時~15時の営業となった。

▲石臼を使い、じっくりと時間をかけて小麦を挽いていく

何通りもの楽しみがあるサプライズな「つけ麺」

ビジュアルからひとあじ違う「石臼粗挽きつけ麺」(写真上)。麺に使われる小麦は北海道産ハルユタカ。粗挽きゆえ見た目はそばのようで、つけ汁が2つ付いてくる。1つは鶏だしスープ、もうひとつお猪口に入っているのは何とそばつゆ。

麺は昆布水に浸してあるので、まずはそのまま麺のみを軽く塩で食し、つるつるっとしたのど越しと小麦の香りを楽しむ趣向。次にスープとそばつゆでそれぞれ味わい、最終的にスープをつゆで割って味わうこともできる。このときの割り方で味が変わるので、食べる人の好みで楽しめる。

それにしても一杯で何通りもの楽しみ方ができることに驚く。これも、いかに麺をおいしく食べてもらうかを追求した結果だ。チャーシューは甘みのある肩ロース。厚めでほろっと崩れるように柔らかく存在感がある。これに九条ネギ、煮玉子、香りづけの柚子とトッピングはシンプルだ。

見たこともないほどの超極太麺は思わずクセになる

取材の日の麺は他に2種類。ハルユタカ多加水もみ麺と、もち麦を独自にブレンドした今まで見たこともないような超極太麺。スープは地鶏ベースの塩味かしょうゆ味のどちらかをチョイスする。

茹でる前に手もみをすることで、スープの絡みをよくし、フワフワモチモチッとした食感に。このフワッモチッを存分に楽しめる超極太麺の、ほかにはない食感を求めてやってくるリピーターが、早くも続出しているとか。

「極太もち麦地鶏しょうゆらーめん」(写真上)のスープには、古式製法で作られる高知の平釜塩を用いた塩ダレを加え、複雑で口当たりのやさしい味わいに。

「ハルユタカ多加水地鶏しょうゆらーめん」には洛中にある蔵元の無添加再仕込み醤油などを使用し、マイルドに仕上げてある。

具は肩ロースと芳ばしくあぶったバラのチャーシュー、九条ネギ、煮玉子、隠し味のタマネギ。テーブルに薬味はなく、1杯1杯がストレート勝負だ。

ラーメンの作り手としての自負をカタチに

「これからも自然な素材のみでおいしい一杯を目指して手作りしていきます」と市原さん。手作りや無化調無添加で厳選素材にこだわるラーメンは手間ひまやコストの面でおおいなるチャレンジといえるが、「ラーメンの作り手としての僕なりのひとつの答え」と語る。

ラーメンを待つ間、石臼で挽く前のハルユタカの塩炒り(写真上)を出してくれるのも麺に対する強い思いの証し。麺を選んでスープを選ぶ。この新しいスタイルに今後も大注目だ。


撮影:合田慎二

【メニュー】
石臼粗挽きつけ麺 1,000円
極太もち麦地鶏しょうゆらーめん 800円
ハルユタカ多加水地鶏塩らーめん 800円

自家製粉石臼挽き小麦 洛中その咲(らくちゅう そのさき)

住所
〒604-8805 京都府京都市中京区壬生馬場町24-4
電話番号

非公開
営業時間
11:00~15:00
定休日
火曜、月に2~3回不定休有り
公式サイト
https://twitter.com/2show_sonosaki

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。