豚骨を使った「淡麗&のどぐろだしラーメン」!? ラーメン界に新ウェーブを起こす、赤坂『拉麺 なかご』

2018年11月20日
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豚骨を使った「淡麗&のどぐろだしラーメン」!? ラーメン界に新ウェーブを起こす、赤坂『拉麺 なかご』
Summary
1.豚骨ベースなのに透明スープ&のどぐろだし? 『拉麺 なかご』が赤坂に誕生
2.「純粋豚そば のどぐろ」には、希少なのどぐろの煮干しを使用し、奥深いうまみが味わえる
3.”ビールとともに2品ほどつまみ、ラーメンで仕上げる”という新スタイルを提唱

豚骨を使った「淡麗&のどぐろだしラーメン」が楽しめる『拉麺 なかご』が、赤坂に誕生

近年、”幻の高級魚”と呼ばれる「のどぐろ(アカムツ)」が手軽に味わえる「のどぐろラーメン」が誕生し始めている。そんななか、2018年7月11日、赤坂にオープンした『拉麺 なかご』の一押しメニュー「純粋豚そば のどぐろ」に注目。

のどぐろ煮干しをだしに使用し、スープのベースは豚骨なのだが、白濁ではなく澄んだ「清湯(チンタン:澄んだスープ)」に仕上げられているという珍しさで話題を呼んでいるのだ。

豚骨を煮出したスープは髄の溶け出した真っ白で濃厚な「白湯(ぱいたん:白濁したスープ)」になるのが通常だが、いったいどのようにして清湯に仕上げているのか。また、そのスープに、どのようにのどぐろをプラスしているのだろうか。

割烹のような外観、女性でも入りやすいシックでおしゃれな雰囲気

『拉麺 なかご』は東京メトロ赤坂駅・赤坂見附駅、どちらからも徒歩約5分のところにある。飲食店が多い通りだが、シンプルで高級感のある外観はその中でも異彩を放っている。

店内は、2人掛けのテーブル席が2卓、カウンターが9席の合計13席。外観と同じように黒を基調としたシンプルな空間で、女性でも入りやすい雰囲気。実際、女性の一人客の割合が非常に多いという。

華やかさに驚嘆! スープの上品さ・多層的な味わいで誰もがトリコに

こちらが「純粋豚そば のどぐろ」(写真上)。具は炙りチャーシュー、紫タマネギのみじん切り、紅芯(こうしん)大根、白キクラゲ、白ネギ、青ネギ、サツマイモ、銀杏、飾り人参、イクラ、揚げ湯葉、振り柚子と、うっとりするほど華やかである。

豚骨の風味をはっきり感じるのに、特有の臭みが皆無のスープ。脂分はかすかに感じるほどで、すっきりしているのにうまみが深く、まるで極上のコンソメスープを味わっているよう。

ひとくち目ではのどぐろより豚骨の風味を強く感じたが、不思議なことに、飲み進むほどにのどぐろの存在感がくっきりとあらわれて来る。

理想を形にするため、こだわりを尽くした一杯

通常の白湯スープを作ってから、さらに濁りを取ってうまみをプラスする食材を入れるため、スープが完成するまでに丸2日かかる。食材も、一般的なラーメンと比較にならないほどの種類と量が必要だ。

スープは、豚のゲンコツ(大腿骨)、背ガラ(背骨)をベースに、口当たりのよさを出すために豚足、香味野菜、若干の魚介類を加えて煮込み、そこに挽き肉などを加えてさらに煮込んで濁りを除く。

また、メニュー名にあるように「純粋豚そば のどぐろ」には、豚骨清湯スープに、のどぐろの煮干しからとっただしを加え、追い鰹でさらに風味を引き立たせている。

スープに使用する秋刀魚節(さんまぶし)を求め、築地を探し歩いた時に、とある鰹節の専門店で希少な「のどぐろの煮干し」(写真上)と出会い、そのおいしさに感動。
「どうしてもこれでラーメンを作りたい!」と思ったのが、「純粋豚そば のどぐろ」誕生のきっかけだという。

麺は、『三河屋製麺』の細麺を使用。心地よいコシの強さがあり、小麦の風味とうまみが濃い。

トッピングの華やかさ、豚骨スープの風味の清らかさ、豚骨からのどぐろスープへの味の変化と、驚きどおしの一杯だが、最も驚いたのは豚骨ラーメンらしからぬ食後の胃の軽さ。

店長の追鳥(おいとり)憲二さん自身が胃もたれしやすい年代になっていることから「自分と同じ、こってりした背脂ラーメンを卒業した世代に向けて作りました」と話す。

この軽さから同店のラーメンには女性のファンも多く、ランチタイムにはカウンターが女性一色になることもあるという。

「純粋豚そば のどぐろ」(1,350円)のほかには、「純粋豚そば(醤油/塩)」(850円)、「叉焼純粋豚そば(醤油/塩)」(1,100円)などがある。その日の気分によって食べ分けできるのもうれしい。

ボリュームが控えめなので男性は替え玉を頼む人が多いが、ラーメンスープを汁物がわりに、塩辛ご飯やいくらご飯とともに味わうのもおすすめ。

”ビールとともに2品ほどつまみ、ラーメンで仕上げる”新スタイルを提案

『なかご』は夜の営業時間で、”ビールとともに2品ほどつまみ、ラーメンで仕上げる”という新しいラーメンのスタイルを提案している。確かにこの軽さなら、飲んだ後のシメに食べても罪悪感が少なそうだ。

9種類あるおつまみメニューの一押しは、国産牛のモツを使用した「咖喱(カレー)もつ煮」(写真上)。とろけるような柔らかさから、こちらも手間ひまがかかっていることがうかがえる。
「一度頼んだ人のリピート率が非常に高い」(追鳥店長)そうだ。

「美桜鶏のたたき」(写真上)は、朝絞めの新鮮な美桜鶏(みおうどり)のもも肉(写真上・手前)と胸肉(同・奥)の表面だけを軽く炙ったもの。

薬味として写真上・中央から時計まわりで、青ネギ、ナッツ、ミョウガ、トマト、和辛子、わさびマヨネーズ、梅肉、海苔の佃煮、わさびが添えられている。

ラーメン店の余技とは思えないほどの逸品揃いだが、「周囲が居酒屋だらけの立地なので、夜もシメとしてラーメンだけ注文するお客さんがほとんどなんです」と追鳥店長は嘆く。

これだけレベルの高いおつまみをラーメンとともに食べられる店は希少なのに、なんとももったいない話だ。ぜひとも”ビールとともに2品ほどつまみ、ラーメンで仕上げる新スタイルを体験することを強くおすすめする。

「何か大きなインパクトがなければ勝負できないと思いました」

追鳥店長は、ラーメン店や日本料理店で修業を重ね、『拉麺 なかご』をオープンしたという。

「九州出身の僕にとって、ラーメンといえば豚骨。でも豚骨ラーメン店はすでに飽和状態なので、何か大きなインパクトがなければ勝負できないと思いました」(追鳥店長)。当時、働いていたラーメン店のスープが鶏の清湯だったことから、「豚骨ベースで、透き通った清湯スープを作れないか」と考えたという。

だがその「豚骨スープを澄ませる」方法はなかなか見つからなかった。「掃湯(サオタン)」という、白湯スープに挽き肉などを加えて濁りを取り除く中国の技法にたどりつくまで、何カ月も試行錯誤を重ねたという。

「なかご」とは、目に見えないところに込められた魂のこと

「なかご」という不思議な店名は、日本刀の柄の中に隠れている部分「なかご(ちゅうし)」に由来する。刀はその「なかご」こそが重要であり職人は見えないなかごに魂を込めるのである。

確かに、スープをとるのに大量の食材を使っていることや、豚骨スープを澄ませるために丸2日かけていること、「咖喱もつ煮」のカレーのために20種類以上のスパイスをブレンドしている、といった膨大な手間は、食べる側からは一切見えない。

だがその手間にこめられた誠実さと情熱、チャレンジ精神は、他にない味となって、はっきりと伝わってくる。


【メニュー】
純粋豚そばのどぐろ(1日20食限定)1,350円
いくらご飯(数量限定) 550円
咖喱(カレー)もつ煮 470円
美桜鶏のたたき 730円
※価格はすべて税込

拉麺 なかご

住所
〒107-0052 東京都港区赤坂3-16-3 伊勢幸ビル 1F
電話番号
03-6277-7739
営業時間
平日 11:30~15:00、 18:00~23:00 ※スープ無くなり次第終了
定休日
土曜、日曜
公式サイト
https://ramen-restaurant-2718.business.site/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。