【日比谷公園】野菜が主役のフレンチ『日比谷パレス』はモダンプロヴァンス料理の先駆店

2018年12月01日
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【日比谷公園】野菜が主役のフレンチ『日比谷パレス』はモダンプロヴァンス料理の先駆店
Summary
1.在日フランス商工会議所100周年記念イベント! 第8回目の舞台は『日比谷パレス』
2.主役は野菜! 古典フレンチのエスプリが垣間見えるモダンプロヴァンス料理店
3.英国王室御用達! 名門メゾン『シャンパーニュ ボランジェ』によるサプライズマリアージュ

フランス料理の代表格が勢揃い! 今月のフレンチレストラン「Diners Centenaire」開催

在日フランス商工会議所が誕生して100周年を迎えるメモリアルイヤーを記念して、4月から開催しているイベント「100周年記念ディナー」。

イベント期間中、フランス料理の発展のために貢献してきたフランス人シェフたちが月に一度、またとない晩餐のためにスペシャルな献立を振る舞う。都内にいながらフランスのエスプリを感じられる、大盛況のディナーイベントも残すところ僅かとなった第8回目は、2018年11月27日に『日比谷パレス』で開催された。

開業115年! 都心の森に佇む白亜の洋館『日比谷パレス』

東側は老舗ホテルがどっしりと構え、西側は官公庁の密集地。南を向けば木々から高層ビルが顔を出し、北側は濠の奥に据える皇居が一望できる。

歴史的建造物と自然が調和する洋風近代式公園“日比谷公園”の霞門近くに『日比谷パレス』は存在する。オープンしたのは、公園の開業と同じ1903年。結婚式場だった4階建ての白亜の洋館は、115年の時を経て、2016年にモダンプロヴァンス料理が楽しめる一軒家レストランへとリモデルした。

新たな空間のコンセプトは“冬の庭”。1階だけの特権である壁一面のハイサッシから、ティータイム時は燦々(さんさん)と陽が射し込み、深紅や濃黄色に染まる美景が広がる。陽が沈めば、園道の灯りでライトアップされた木々の景観を背に、大人のムードが流れ出す。

レトロならせん階段を上ると、パーティシーンにぴったりな3面採光のバンケットルーム、さらに上階にはシーンに合わせて12名まで利用可能なプライベートルーム(写真上)を完備。すべての部屋の共通点は、園内を見渡せる大きな窓が施されていること。どの空間で過ごしていても「外」と「中」の境を感じさせない。

「小さい頃から、アートと野菜がとにかく好きでした」と話すのは、メニューをはじめ、同館すべての監修を務めるアルマン・アルナルさん(写真上)。

料理人を目指しはじめたのは16歳の頃。パリの名だたるレストランで修業を重ね、1998年に渡米すると史上最年少で『ミシュランガイド』の三つ星に輝いた巨匠、アラン・デュカス氏に師事。ニューヨーク店の立ち上げから6年間研鑽を積んだ。

フランスへ戻ると、南フランス・アルル市内に『ラ・シャサネット』を開業。2009年以降、一つ星のフレンチとして『ミシュランガイド』に掲載され続けている。来日したのは、師が率いる料理学校『エコール・ド・キュイジーヌ・アラン・デュカス』で講師として活躍していたときのことである。

「僕がシェフを務めている『ラ・シャサネット』は、塩の名産地として有名な大湿地“カマルグ”にあります。海辺には季節ごとにフラミンゴやさまざまな渡り鳥が群れをなす、広大な自然溢れる場所。そこで育つ野菜は、最高にエネルギッシュで力強いうまみを秘めています。僕の料理は野菜が主役!」とアルマンさんは話す。

はじまりは、夜月の照るルーフトップテラスから

静まり返った夜の公園に虫の音が響く頃――。おしゃれに装った美食家たちが、同館へと足を運ぶ。受付を済ませるとまず案内されたのは、ルーフトップテラス(写真上)。

婚礼時にはチャペルと化するフェミニンな屋上へ辿り着くと、スイーツのようにかわいらしいフォルムをしたアペリティフ(写真上)と、食前酒『シャンパーニュ ボランジェ スペシャル・キュヴェ』が出迎える。

爽やかな風を浴びながら、まずはキンと冷えたシャンパンをひと口。繊細に弾ける泡がエレガントに喉を通り過ぎていく。

1つめは、年輪を重ねたように渦巻く「大根のタルト」(写真上)。あっさりと柔らかい大根の後から、甘みをふくませたタルト生地が相反する食感を携えて追いかけてくる。

続いて、カリンのジュレを纏った「フォアグラのテリーヌ」(写真上)。熟したフレッシュな柿のもったりとした食感が、フォアグラと調和して甘く濃厚に溶けていく。

真っ黒のシュー生地のなかには、何が入っているのだろう……、と恐る恐るかじってみる。その正体は、鱈(タラ)が詰められた南仏の名物料理「ブランダード」(写真上)だ。

名家一族が守り続けるシャンパーニュメゾンとの豪華マリアージュ

唯一無二のロケーションでのおもてなしを堪能したところで、今宵の本会場であるバンケットルーム(写真上)へ移動。アルマン氏のエンターテインメントの続きへの期待が膨らみ、向かう足取りも自然と軽くなる。

なお、「スペシャルディナー」が始まる前に、本企画の主催者であり、フランス商工会議所の名誉会頭を務めるベルナール・デルマス氏から恒例のスピーチと、『シャンパーニュ ボランジェ』のブランドアンバサダーを務める、ニキータ オデオン-ドミトリエフ氏の紹介があった。

「当社を代表する銘柄から、100周年というメモリアルイヤーにふさわしい希少なシャンパンまで、料理に合わせてご用意させていただきました」とニキータさん。

1829年の創設以降、確かな味と高い品質を保ち続けるために家族経営による生産にこだわり、英国王室御用達を拝命する名門メゾン『シャンパーニュ ボランジェ』による豪華なペアリングが楽しめるとあって、食卓が盛り上がる。

1つめの前菜は、「フレッシュベジタブルのヴルーテ きゅうり、フレッシュな山羊チーズと」(写真上)。

「契約農家と綿密な打ち合わせの末、仕入れた納得の野菜だけでつくりました。水菜に壬生菜、ホウレン草、シブレット、パセリ、ミント、ルッコラをミックスしています」とアルマンさん。ビロードのようなソースを意味するヴルーテは、滋味深い余韻だけを残して滑らかに口溶けていく。

2皿めの前菜は、「帆立のカルパッチョ クレソン、キャビアと」(写真上)。

琥珀色のジュレは、ヒモからとった帆立のだしをジュレに仕立てたもの。噛むほどに溢れる魚介のうまみとキャビアの塩味で、淡白な帆立の身を華やかにさせる。

「メインディッシュは、『フランス産オマール海老のブイヤベース』(写真上)です」。アルマンさんの掛け声に合わせて供されたのは、オマール海老と旬の野菜が盛り付けられた色鮮やかなひと皿である。

眺めているのも束の間、現れたのは南部鉄器。注ぎはじめた途端、湯気の向こうから魚介の芳ばしい香りが襲ってくる。

魚のジュースとロブスターの殻でとったジュースを合わせて濃厚さを引き立たせることで、スープにより満足感を与え、ソースほどの重さを感じさせない。

「ブイヤベースはプロヴァンスを代表する料理。もともとプロヴァンス料理はヘルシーなのですが、僕は油や塩分を控えめにして、より軽く仕上げることを意識しています」。アルマンさんのブイヤベースには、凝縮された魚介のうまみのなかに品が潜んでいる。

この日の肉料理は「ピジョン・フォアグラのポシェ トリュフのジュー、季節の野菜」(写真上)。白菜で巻かれたハトのフィレ肉をひと口。噛めばシャキッと白菜が音を鳴らし、柔らかい赤身肉のなかから、ふにゅっとフォアグラが顔をだす。

茹でることで余分な脂身を削ぎ落としたフォアグラの甘みと、ほのかなトリュフ香、香味野菜の力強いうまみが重なりあって、フィレ肉をさらに輝かせる。

5種のシャンパーニュと料理に満たされた心地のなか、デザートとして運ばれたのは「ガトーショコラ みかん、ショコラブランのソルベ、フェンネルと柑橘フルーツ」(写真上)。

剥いた皮だけをコンフィし、柔らかくなったところでフレッシュな実にくっつけて、再構築されていた。皮の内側にある繊維状の白い部分は、ホワイトチョコで演出。手の込んだ遊び心に会場中のあちこちから感嘆の声があがる。

「南フランスでは毎年“レモン祭り”が行われるほど、さまざまな柑橘が栽培されています。ガトーショコラに合わせたフェンネルも、レモンやキンカンのシロップに漬け込んで、スパイス感を加えました」とアルマンさん。チョコレートの甘みを抑えて、カカオの風味を引き立ててくれる。

最後は、「焼き菓子の盛り合わせ」(写真上)。幼い頃から親しんできたシェフの芸術の素養を満喫した夜。

「今夜、提供した料理は、クリスマスやニューイヤーといったお祝いのときに南フランスで食べられている伝統的なものばかり。そこにプロヴァンスのエスプリをきかせてちょっぴりハイクラスな郷土料理にアレンジしました。『日比谷パレス』は、どの季節に来ても楽しむことができる最高の空間だからこそ、移ろいゆく四季折々の姿を五感で感じていただきたい」。アルマンさんが織りなす多彩な表現が自然と調和し、季節ごとに訪れるお客をこれからも魅了し続けるだろう。

最終回は、フランスを代表する世界遺産の名物料理「ふわふわオムレツ」が味わえる『ラ・メール・プラール』で開催

4月から始まった「100周年記念ディナー」イベントも次回で最後。スペシャルディナーのトリをつとめるのは、フランス西海岸サン・マロ湾上に浮かぶ小島にそびえる修道院『モン・サン=ミッシェル』で130年もの歴史を刻む名店『ラ・メール・プラール』の日本第1号店となる『ラ・メール・プラール東京』で行われる。

島を訪れる観光客たちの舌をトリコにしてきた同店のスペシャリテ「ふわふわオムレツ」を含む、ノルマンディー地方の伝統料理が味わえるまたとない機会。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。席数に限りがあるため、ご予約はお早めに!

【在日フランス商工会議所100周年特別企画】
▼詳細はこちら
https://diners-centenaire.jp/

【次回開催店舗・概要】
店名:『ラ・メール・プラール東京』
住所:東京都千代田区丸の内3-5-1 東京国際フォーラムHall A 1階(中庭側)
電話番号:03-5252-7171
日程:2018年12月3日(月)ディナー
料金:10,000円(お飲み物込)
公式HP:http://www.la-mere-poulard.jp

日比谷パレス

住所
東京都千代田区日比谷公園1-6
電話番号
050-3313-8360
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
ランチ 11:30~14:00
(L.O.13:30)
ティー 14:00~17:00
(L.O.16:30)
ディナー 18:00~22:00
(L.O.20:00)
※貸切の場合がございますので、事前にご確認くださいませ。
定休日
不定休日あり
※年末年始除く
ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/feye26t80000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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