フォカッチャがぐっとおいしくなる秘伝レシピ! プロも実践するコツとポイントがこれ

失敗しないフォカッチャの作り方を解説。ポイントは冷蔵庫で24時間寝かせること。イースト菌が時間をかけて糖を分解するため、生地のうまみが増して、味わい深いフォカッチャになります。また、発酵時間が長いぶん、イーストは通常よりも少ない量を使用するので、小麦そのもののおいしさを楽しめるようになります。この長時間低温発酵の方法は、世界的に有名な某ブーランジェリーでも取り入れているのだとか。

2018年12月08日
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フォカッチャがぐっとおいしくなる秘伝レシピ! プロも実践するコツとポイントがこれ
Summary
1.失敗しない「長時間発酵フォカッチャ」の作り方をポイントごとに解説
2.手間はなし! 冷蔵庫に生地を「24時間」置いておくだけ
3.寝かせる時間が長いので「イースト」は少量でOK

イタリア料理定番の平焼きパン、フォカッチャ。ふかふかの生地に、オリーブオイルやハーブの風味と塩気が加わり、シンプルながらあとを引くおいしさのパンだ。

家庭で作るときには、室温やオーブン庫内で1~4時間程度発酵させるのが一般的だが、今回は冷蔵庫にじっくり24時間寝かせて作る「長時間発酵フォカッチャ」のレシピを紹介する。

■冷蔵庫で長時間発酵させることのメリットとは?

冷蔵庫で24時間寝かせることで、イースト菌が時間をかけて糖を分解するため、生地のうまみが増し、味わい深いフォカッチャになる。
また、発酵時間が長い分、イーストは通常よりも少ない量を使用するので、小麦そのもののおいしさを楽しめるようになる。

この長時間低温発酵の方法は、世界的に有名な某ブーランジェリーでも取り入れているという。さっそくレシピを見てみよう!

■生地のうまみがじんわり広がる、「長時間発酵フォカッチャ」の作り方

生地は、休ませることでイースト菌が活発に働き発酵を促進して膨らむ。こねて一次発酵、冷蔵庫内で寝かせ、取り出してしばらく室温に置いてから成形して二次発酵、と都度生地をじっくり休ませながら予熱したオーブンで焼きあげるのが、おいしさのポイントだ。

■材料(2人分)

・[A]強力粉 … 200g
・[A]薄力粉 … 100g
・[A]インスタントドライイースト … 1g
・[A]砂糖 … 大さじ1
・[A]塩 … 小さじ2/3
・[A]エクストラバージンオリーブオイル … 大さじ2
・ぬるま湯(38~40℃) … 180ml
・エクストラバージンオリーブオイル(生地に塗る用) … 大さじ2
・ローズマリー … 適量
・岩塩(もしくは粗めの塩) … 適量

■作り方(調理時間:60分) ※生地の発酵、休ませる時間をのぞく

① ボウルにAを入れて混ぜ合わせ、38~40℃のぬるま湯を加えて生地がまとまるまで混ぜる。
<ポイント>
ぬるま湯は、イーストめがけて注ぎ込むこと。水の温度はイーストの働きに大きく影響する。水の温度が低すぎるとイーストの働きが鈍くなり、温度が高すぎるとイーストが死んでしまうため、イーストが活発に働きやすい温度で作るのが重要。

② 生地を台に取り出し、生地のベタつきがなくなり表面がなめらかになるまで、手の腹で押すようにこねる。
<ポイント>
生地を手前から奥へ、手の腹で押し出すようにするとこねやすい。

③ ②の生地を丸め、とじ目を下にしてボウルに入れる。ラップをかけて生地が2倍に膨らむまで35℃くらいの暖かい場所に30分ほど置く(一次発酵)。※発酵機能付きのオーブンがある場合は、35℃に設定して30分置く。
<ポイント>
指先で生地を押してみて、くぼんだ跡がしっかり残ったままなら発酵が完了している合図。
押した跡がすぐ戻るようならもう少し置く。生地がしぼんでしまうくらいになると発酵しすぎ。

④ ③の生地を取り出し、拳(こぶし)をやさしく押し付けてガスを抜き、2分割にして丸める。生地が乾燥しないようにラップし、冷蔵庫で24時間低温発酵させる(熟成)。
<ポイント>
膨らんだ生地のガスを抜くことで生地内の温度が一定になり、生地全体の発酵が促進される。

⑤ 24時間後、④の生地を冷蔵庫から取り出し、ラップをしたまま20~25℃の室温で10分ほど置く(ベンチタイム)。
<ポイント>
室温で少し休ませることで、生地がゆるんで成形するときに伸ばしやすくなる。

⑥ まな板に打ち粉(分量外)をして、麺棒で⑤の生地を直径約20cmの円形に伸ばす。

⑦ クッキングシートを敷いた天板に⑥の生地をのせ、ラップをかけて35℃くらいの暖かい場所に30分ほど置く(二次発酵)。 ※発酵機能付きのオーブンがある場合は、35℃に設定して30分置く。
<ポイント>
生地が乾燥しやすいので、天板ごと生地にラップをかけておくこと。
焼く前にも置いておき二次発酵させることで、焼き上がりがよりふっくらとする。

⑧ 指先で生地の表面にくぼみを作り、オリーブオイルを塗ってローズマリーを散らし、岩塩を全体に振りかける。
<ポイント>
フォカッチャの特徴である表面のくぼみは、生地の膨らみを均一にするため。

⑨ 210℃に予熱したオーブンで15分ほど焼く。
<ポイント>
焼く前に必ずオーブンを予熱しておくこと。オーブンの予熱が不十分な場合、膨らまなかったり焼きムラになってしまう原因に。210℃と高めの温度で焼くことで、表面がカリっと仕上がる。

冷蔵庫に放置するだけで、生地のうまみが倍増する「長時間発酵フォカッチャ」の作り方を紹介した。特別な道具や材料なしでおいしさがアップするので、ぜひ試してみてほしい。

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【レシピ制作・撮影】
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食の企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、
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