銀座で「赤酢の鮨」ならここ! うまみたっぷり「将太のデカシャリ握り」が昼から味わえる『鮨とかみ』

#鮨の名店

2019年03月14日
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銀座で「赤酢の鮨」ならここ! うまみたっぷり「将太のデカシャリ握り」が昼から味わえる『鮨とかみ』
Summary
1.数々の人気鮨店の店主を生んだ『鮨とかみ』はランチも連日満席!
2.握り手はランチ・ディナーともに大将の小田将太氏
3.メインであるマグロにチューニングを合わせたシャリは必食!

「赤酢のデカシャリ」ここにあり!

鮨ツウが銀座の鮨を語る際、「将太のデカシャリ」というワードがある。その“将太”こそ、こちら『鮨とかみ』の店主、小田将太さんだ。

果たして、こちらのシャリ玉は通り名がつくほど大きいのか? 小田さん(写真下)にうかがうと……

「もっと下町に行くと、江戸時代の屋台寿司を彷彿させるほどの大きさで出すお店もありますが、銀座というエリアで区切ったら、うちの握りはなかなかだと思います。ディナーもですが、ランチはさらに大きめですね」

その話題のシャリとは……と、握る手元を見ると、他店よりハッキリと色がついているのがわかる。酢のブレンドなどはせず、赤酢のみで仕上げているため、このような色がつくそうだ。

見た目はキュッときつそうな味に思えるが、そもそも赤酢はよく熟成した酒粕が原料。味は澄んでいながら丸さがあり、実においしい。

メインのマグロにチューニングを合わせた個性的なシャリ

さて、この赤酢だけで仕上げたシャリに行きついた理由とはどのようなものか?

「うちのメインのネタは“マグロ”なんです。なので、マグロにチューニングを合わせると、脂やうまみに負けないしっかりした味の今のシャリに行き着きました」と小田さん。

とはいえ、さまざまなネタを楽しませるのがおまかせ鮨の醍醐味。マグロ以外のネタをこのシャリに合わせるために施す仕事とは? その謎を解くためにランチタイムの内容を教えてもらった。

「ランチ鮨」でこのクオリティ! 先付けから期待が膨らむ

最初は旬の食材を使った先付けから。

生のままの島根県・宍道湖(しんじこ)産の白魚にさっと煮きりを塗り、下に敷いた大葉と白板昆布でくるんで食べる一品(写真上)。

春の訪れを感じさせるほろ苦い白魚に昆布のうまみがダイレクトに足され、大葉の清涼感に食欲のギアが入る! これから始まる握りへの期待値も否応なしに上がる。

そして握りはというと、「中トロ」(写真上)など主役の登場は早め。

今回は京都・舞鶴産のマグロを使っているそう。

締め方や柑橘にも工夫アリ! 計算されたネタ

江戸前の古典ネタで締めものの「小肌」(写真下)は、熊本・天草産。

わざと浅めに締めて“魚っぽさ”を残すのがとかみ流。「あまり酢を利かさないで、魚の生っぽさや脂を残すほうがうちのシャリと合います」と小田さん。

食べてみて、なるほど。むしろまろやかに、魚の身のうまみを感じる仕上がりになっている。酢で締めたネタと、このシャリを合わせるとどうなるのか、という疑問が払しょくされた。

次は共ツメが塗られた煮物ネタ、長崎・津島産の「穴子」(写真上)。

握る過程を見ていると、擦った柚子は仕上げに払うのではなく、シャリにちょんとつけている(写真下)。

その理由を問うと「上に柑橘がのっていると、ひと口目から口内が柑橘の味になってしまう。シャリに少量つけ、ネタの中に封じ込めることで、味わいの変化が楽しめます」。

シャリとネタの相性はもちろん、薬味類の計算もされているのはさすが! その計算あってか、甘ツメ・ネタ・シャリの三位一体感がおいしい。

そして最後はファンも多いという、表面のキャラメリゼがおいしい「玉」(写真上)。このカリっとした食感が、最後に口内を引き締めてくれる。

ここまで食べ、とかくマグロやシャリが話題になる『鮨とかみ』だが、全部のネタや玉までがすべて支え合っている構成だということがわかる。

伝説の鮨職人・水谷八郎氏から引き継いだ、くつろぎの店内

ところで、ウニなどやわらかいネタを取るときや、先ほどの柚子を払ったときなどに使っていた、見たことのない道具が気になった。

「これですか? ネタをすくうヘラは魚のネタ箱を削り、柚子刷毛は竹串をまとめたものです。買うのは簡単ですが、自作の道具は愛着が沸くし、ぬくもりもある。このお店を受け継いだとき、水谷さん(※1)のぬくもりのあるシンプルな内装も引き継ごうと思ったんです。なので、その気持ちが道具にも出ているのかもしれませんね」と教えてくれた。

※1:鮨界のレジェンド『鮨水谷』の水谷八郎氏。かつてはこの地に店を構えていたが、2016年に閉店、現在は引退

「うちは飲み物も、シャンパンやワイン、日本酒でも、お茶でもOKの気を遣わないお店。ランチタイムは女性同士や一人でいらっしゃる方も多いので、フランクな雰囲気でゆったりと鮨が楽しめると思います」

最初はフレンチの道に憧れながら、最終的にはカウンターでお客と向き合いたいとの想いから鮨の道を志したという小田さん。

銀座に花咲いた将太のデカシャリ鮨は、きりりと清々しく、今日も鮨好きたちの笑顔を支えている。


【ランチメニュー】
・おまかせ(先付け・玉子・お椀は共通)13貫 8,000円/16貫 12,000円
・ドリンク 
日本酒 一合1,400円~
他にワイン、シャンパン、焼酎、ビール、ソフトドリンクなどあり
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です

鮨とかみ

住所
東京都中央区銀座8-2-10 銀座誠和シルバービルB1
電話番号
050-3313-5271
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
昼の部 12:00~14:30
夜の部 18:00~23:00
定休日
日曜日
祝日
ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/62gp4n7x0000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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森一起
ライター/作詞家/ミュージシャン