京を代表する「鮨店」の予感…! 名割烹『祇園 さゝ木』で腕を磨いた、若き天才による『鮨 楽味』

2019年07月27日
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京を代表する「鮨店」の予感…! 名割烹『祇園 さゝ木』で腕を磨いた、若き天才による『鮨 楽味』
Summary
1.京都の名割烹『祇園 さゝ木』が手掛ける鮨店『鮨 楽味』
2.店を仕切るのは、『祇園 さゝ木』や『鮨よしたけ』で修業を重ねた若きにぎり手
3.”さゝ木流”と江戸前鮨の丁寧な仕事が、素材の味を最大限に引き立てる

柳が揺れる白川沿いに誕生した、噂の鮨店

グルメな人たちの間でささやかれる「京都には本格的な鮨屋がない」という説。これは果たして誠だろうか。
そんなことは断じてないと宣言できる。なぜならば、京都の割烹『祇園 さゝ木(ささき)』が2019年1月、鮨店『鮨 楽味(らくみ)』 をオープンしたからだ。

同店でにぎり手を務めるのは、現在30歳と言う野村一也さん。幼い頃から鮨職人になることを夢見てきた野村さんは、18歳から6年間、東京の鮨店で修業する。にぎり手としての基礎技術や接客を学んだ後、さらなるステップアップを目指して『祇園 さゝ木』の門をたたき、佐々木浩さんに弟子入り。

同店は、『ミシュランガイド京都・大阪+鳥取 2009』から10年連続で二つ星として掲載される、京都を代表する名店だ。

和食の基本となるだしの取り方から始まり、野菜の調理の仕方、煮炊き物の味付けなどについても学び、自身の技術の幅を広げていく。

さらに魚に関しても、脂の具合によってさばき方や仕込み方が変わってくるなど、「一つひとつの細かなステップすべてが、素材の味を大事に、どうおいしく調理するのかに結び付いているのだと分かりました」と野村さんは言う。

“さゝ木流”和食と江戸前鮨を融合

日々研鑽を積む中で、野村さんが心に抱いていたのは「いつしか鮨屋をやりたい」という夢。実は親方の佐々木さんも、いつか鮨の店を開きたいという同じ考えを持っていたという。そんな2人の思いが合致し、鮨屋出店の準備がスタートすることとなる。

オープンにあたり、腕にさらなる磨きをかけるため、野村さんは2017年から1年間、『ミシュランガイド東京 2012』から8年連続で三つ星として掲載される銀座の『鮨 よしたけ』へ。江戸前鮨はもちろん、‟店をもつ“という責任感を間近で見たことも大きな収穫だったようだ。

『鮨 楽味』が位置するのは、祇園エリアで美しく柳が揺れる白川沿い。店内は野村さんを囲むように配されたカウンターが8席。18時~と20時半~の二回転制でゲストがそろうと一斉スタートとなる。

「京だしのおいしさを大切にした”さゝ木流”の和食と、江戸前鮨が融合する料理の醍醐味を、きっと感じていただけるはずです」と野村さんは意気込む。

江戸前の「丁寧なひと仕事」をネタに施す

鮨の主役となるネタは、野村さんが毎朝訪れる京都市中央市場、豊洲市場や焼津から仕入れる。新鮮な素材に真摯に向き合っているからこそ、その素材の十二分に生かすことができる。

例えばイカならば、食べてみて味が薄ければ1日寝かせ、包丁を細かく入れることで甘みを膨らませる。金目鯛は皮の部分にうまみが沢山あるため、そこを味わってもらえるよう湯引きをする。
甘鯛は、塩を振って2日間寝かせたのち昆布で締める。アジは、その日におろしたものを塩と酢で締める。どれも丁寧な仕事をすることで、素材のうまみを最大限に引き出す江戸前鮨の技が徹底されているのだ。

シャリには粒が大きく、噛みごたえのある福井県産のハツシモを使用。土鍋で炊き上げたのち、粘りが出ないようシャモジで切るように混ぜ合わせていく。合わせる酢は、淡白な白身には白酢を、酢マグロなどの赤身には、酸味のある赤酢をと使い分ける。

蒸しアワビのうまみを濃厚な肝ソースで味わう「つまみ」

コースは、造りや焼魚などの一品や、握り10種以上で構成される充実のラインアップ。

「この炊きたてのご飯をまず味わってほしい」と、コースの最初の方にでてくるのが「鮑と肝ソース」(写真上)だ。野村さんが修業した『鮨 よしたけ』の人気メニューをアレンジした一品。赤酢を混ぜたシャリに、昆布と水、塩、酒のみで6時間じっくりと蒸しあげたアワビをのせ、卵黄・太白胡麻油・肝・アワビを蒸したときのだしで仕上げた肝ソースがとろ~りとかかっている。

厚みがなんとも贅沢なアワビを口に入れると、適度な歯ごたえとやわらかさの中に、噛むほどに広がるおいしさが凝縮されているのを感じる。さらに赤酢で酸味を加えたシャリと肝ソースとのコクが見事に調和。食べた人から「フレンチみたい」「リゾットみたい」という感想が多いのもうなずける。

ネタ、シャリ、調味の全てに職人技が結集

そして握り、まずは「金目鯛」(写真上)。昆布とカツオだしで調味した醤油をハケでひと塗りして皿へ。皮の甘みと、金目鯛特有のムチムチとした食感がたまらない。

続いては「アジ」(写真上)だ。塩と酢がなじんで味に丸みが感じられる。薬味であるネギとショウガを合わせたものと一緒にいただく。

「マグロ」は、赤身、中トロ、大トロの3種が食べ比べできる。どれも繊維を切るように歯を入れて筋感を残さないように仕上げられているため、赤身の濃いうまみ、トロの甘さなどがストレートに伝わってくる。

「鮨好きの方からすると、まだまだ鮨は東京・江戸前鮨のイメージがありますが、ここで京都の鮨を作っていきたいです」と熱く語る野村さん。

にぎり手の丁寧なひと仕事が込められた鮨が全国の鮨ツウを魅了する日も、そう遠くはないはずだ。


【メニュー】
25,000円~(仕入れ値により異なる)
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込み・サービス料込みです

鮨 楽味

住所
京都府京都市東山区三吉町332-6
電話番号
090-4566-3733
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
18:00~23:00
≪18:00~≫と≪20:30~≫一斉スタートの2部制です。
定休日
日曜日
不定休あり
ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/29y43d910000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。