【連載】DJ TAROのNice to Meat You vol.2

人と仲良くなるには食事が一番。でも、いきなり鍋って感じじゃない。会話が弾まないテーブルでも綺麗なサシの肉が出てくると「わー!」っと歓喜の声が上がる。そう、肉は人をつなぐ。出逢いのMeetであり肉のMeat。そんな思いを込めて肉ラヴァーに贈るDJ TAROさんのナイスな肉話。

2015年10月08日
カテゴリ
賢人コラム
  • 大井町
  • 焼肉
  • 連載
【連載】DJ TAROのNice to Meat You vol.2
Summary
・どこにでもありそうな街の焼肉店
・塩もいいけど、必ずタレを!
・さすがの大井町プライス

有名でもなんでもない街の焼肉、でも、、、

ここ数年は空前の焼肉ブーム。
ワインや日本酒と合わせるスタイルや肉割烹のように一品ずつ食べられる店、熟成系や立ち食い一人焼肉などなどその勢いは止まらない。

そんな中、僕が今通っているお気に入りは有名店でもなんでもない街の焼肉店である。
大井町駅から徒歩数分の「宇成」。
近くを通ったことがあるなら「見た事ある!」という人もいるかもしれないが、この看板だけで入るのはちと勇気がいるよね?
そんな(わかる人にはわかるw)、気のいいご主人と奥さんが二人で切り盛りしている街の焼肉屋だ。

何はともあれまずはこの黒毛和牛のタンを見て!

こんな鮮やかな色合い、かつ見事な厚切りのタンが出てくると目が覚めちゃうよね。
肉を焼く時にあんまりいじるとダメなんて言うけど、タンだけは表面が汗をかいてきたらこまめに返し育てて行く。
表面に張りが出たタンは口の中ではじけ、程よい弾力で口の中は一気に幸せになる。
そう、この厚切りタンは、タン元の一番いい部分。
本当にいい店かどうか疑問を持ちながらも初めてこちらに訪れた時、このタンで店のイメージが一気にジャンプアップした。

キムチもナムルもホンモノです

話をもとに戻そう!
この「宇成」さん、名前の通り韓国スタイルな焼肉なので、まずはお通し的なものが4~5種類出てくる。
これに欠かせないキムチとナムル盛りを注文して並べるとほぼテーブルが埋まる。
本来はここからだよね。
それがまずうまい!
ナムルなどは水っぽくなく張りが違うし、キムチもスルメなどの海鮮など入ったヤンニョムの風味が効いた味がたまらない。(ここでご飯1杯確実だね)

タンのお次は、上ハラミ。
メニューにはただ単にそう書いてあるが、おそらくサガリなんじゃない?
こちらも断面の角が立った見た目にいかにもうまそうなサガリだ。
そのお味に頭がサガル、、、赤身のうまさと程よいジューシーさがたまらない。

さあお次ぎは??
塩系はここでおしまい。
ここからは魅惑のタレの世界です。
タレメニューにノックアウトされるときです。

ローリング!

まず、ロース。
カメラがビビる程の色なんです!
赤身がイキイキしてます!!
こちらは生でも食べられる程の新鮮なロースの『葱ムチンロース』というメニュー。
実際はネギを包んで表面にサッと火を通して頂くメニューですが、ここはTARO流のスタイルを。
タレの上を泳がせたロースを2.5秒ほど両面をさっと炙ってオンザライス!
その上に韓国海苔を乗せてローリング!!
そのままお口の中へ!!!
こんなシルキーな赤身のロースは中々ない。
口の中で溶ける。
1枚だけでは驚きで感想が言えないw
なので、2枚目で実感する。
芳醇なタレとロースが口の中で広がり、海苔がその中でフェードアウトしていく。
程よい塩気がタレを引き立たせ、その旨みは全てご飯がキャッチ。
このハーモニーが口の中で一瞬のことなのに1つ1つスローモーションのように思い出される。

飲める!タレ

そしてタレの旨さ。タレ好きにはたまらない揉みダレのうまさ。
正直飲める!!

止まらない。
この日は4人で3人前のあと、新たに3人前。
延々と食べられる。
なぜこれほどまでのクオリティーなのか!?
お店のお肉はA5ランクの佐賀牛の中でもご主人が厳選しているお肉。
これを最高の技で食べさせてくれるのだ。
しかもこのロース1人前980円、、、ありえない(汗)。

そしてラストのシメ肉は特大の骨付きカルビ。
この豪快なサイズ!これが本当の『はみ出る』系!!
目の前でママさんが焼き上げ挟みで切って食べごろの状態に仕上げてくれます。
僕は、最近あまり「カルビ」と名の付くメニューは食べないのだが、骨の周りのウマさ、そして甘みのある脂部分と噛むほどにタレのウマさと融合するこのカルビは別物。

タレ肉は焼くと香ばしくなるが、時に苦みで風味が変わってしまうことが多いよね?
でも、ここのタレは風味が損なわれない。
これがタレ焼肉の重要な要素だと思う。

シメには牛骨で丁寧にダシを採ったソルロンタンとコチュジャンの甘辛風味がたまらないビビン麺。
どんなにお腹一杯でも欠かせないシメのメニューだ。

気配りママさんと気さくで味にまじめなご主人が奏でる心地いい空間。
思わず「ただいま」って言いたくなる街の名店だと思う。

焼肉・韓国家庭料理 宇成

住所
〒140-0011 東京都品川区東大井5-15-15 和幸ビル2F
電話番号
050-5799-6944
営業時間
17:00~24:00 (L.O.23:00)  日・祝日 17:00~23:30 (L.O.22:30)
定休日
定休日 月曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/mvxyv5rs0000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

関連記事

もうすぐ解禁日!だけど…ボジョレー・ヌーヴォー自体をその年の指針にするのは無理があった!?
もうすぐ解禁日!だけど…ボジョレー・ヌーヴォー自体をその年の指針にするのは無理があった!?

みんな大好き「お酒」だけれど、もっと大人の飲み方をしたいあなた。文化や知識や選び方を知れば、お酒は一層おいしくなります。シャンパーニュ騎士団認定シュヴァリエによる「お酒の向こう側の物語」 ♯1:ボジョレー・ヌーヴォー

岩瀬大二
ワインナビゲーター/酒旅ライター/MC
焼肉とは何か? まだこんな店が隠れていたのか!と感嘆する名店を見つけた。

【知られざるいい店のすゝめ】あの口コミサイトに載っていない店。地元民しか知らない店。裏通りや駅から少し遠くにある店……。街にはまだまだ知られざる店がある!街と店と絡み合ってきた人生の中で食の賢人・松浦達也が辿り着いた珠玉の一軒を紹介する。

松浦達也
編集者/ライター/フードアクティビスト
天才と呼ばれたフレンチシェフが新橋で開いた居酒屋のあらゆる酒と料理のウマさにシビれる

【連載】幸食のすゝめ #052 食べることは大好きだが、美食家とは呼ばれたくない。僕らは街に食に幸せの居場所を探す。身体の一つひとつは、あの時のひと皿、忘れられない友と交わした、大切な一杯でできている。そんな幸食をお薦めしたい。

森一起
ライター/作詞家/ミュージシャン
【京おんなが教える京都のツウな遊び方】今や花街は旦那衆だけのものじゃない!祇園・先斗町のはしご酒3選

【連載】「京おんなの粋な夜遊び」第2夜 京都は三方を山に囲まれた小さな街。ここでは終電や終バスを逃し、タクシーで帰ってもさほど高額になることはなく、時間を気にせずはしご酒を楽しむのが当たり前。観光客仕様ではなく、京都人が日常遣いする店を今宵、地元の京都美人に案内してもらう。