人生でたった一度だけ、ひと口食べて泣きそうになった珠玉のカレーのこと

【知られざるいい店のすゝめ】あの口コミサイトに載っていない店。地元民しか知らない店。裏通りや駅から少し遠くにある店……。街にはまだまだ知られざる店がある!街と店と絡み合ってきた人生の中で食の賢人・松浦達也が辿り着いた珠玉の一軒を紹介する。

2017年01月11日
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人生でたった一度だけ、ひと口食べて泣きそうになった珠玉のカレーのこと
Summary
1.沼袋から初台へ昨年移転。約15年通い続けたからわかること
2.カレー店ともエスニック店とも言えない、和のテイストが巧みに盛り込まれた料理の数々
3.外せない定番!約10種のスパイスを使った「チキンピクルス」とは?

たった一度だけ、カレーという食べ物を口にして泣きそうになったことがある。2012年の夏、とあるカレー店でのことだ。その半年と少し前、病に倒れた店主が復帰。休業期間を終えて土日のみの慣らし営業を始めた。再開して何週間か経った頃、4席あるカウンターの1席に座って目の前にカレーが供されたときのことだった。

その日注文したのは「鶏とパプリカの梅カレー」「チキンピクルス」「和ッサムスープ」「ライ麦と豆乳のナン」。そしてビールはサッポロ黒ラベル。日本のカレー事情に詳しい人なら「梅カレー」でどの店の話かわかるだろうし、通いつめた方ならナンの種類で時期まで特定されるかもしれない。

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