飲み会シーズンの年末年始、連日の外食でついつい食べすぎてしまっている人も多いはず。外食でセーブするのは難しいが、家飲みやホームパーティくらいはヘルシーに過ごしたい。
そんな時は、発酵食品を使ったコクうま＆ヘルシーな「発酵鍋」がおすすめ！ 発酵食品は腸内環境を整えて老廃物の排泄を助け、疲れた体の回復に役立つと言われている。たっぷりの野菜と合わせてとれば、食物繊維との相乗効果で腸内環境をより一層整えてくれる働きが期待できるだろう。
おいしくてヘルシーな発酵鍋は、年末の罪悪感を軽減するレシピとして活躍してくれすはず。さっそくレシピをチェックしていこう。
１．スパイシーさと爽やかな酸味が食欲をそそる！「ヨーグルト入りのタンドリーチキン鍋」
発酵食品の代表「ヨーグルト」を入れた、濃厚スープの中にスパイシーさと酸味を同時に味わえるタンドリーチキン鍋。鶏ムネ肉にはヨーグルトを揉みこむことで、しっとりとした仕上がりに。仕上げにかけるヨーグルトをスープに溶かしながら食べると、爽やかな酸味が加わって味わいの変化を楽しめる。
〆には蒸し中華麺、卵を加えて卵白に火が通るまで煮込むのがおすすめ！
＜レシピ＞
■材料（3〜4人分）
・鶏ムネ肉 … 400g
・醤油 … 大さじ1
・ヨーグルト … 大さじ2
・長ネギ … 1本
・白菜 … 1/4株
・パクチー … 適量
・水 … 600ml
・カレー粉 … 大さじ1
・ヨーグルト … 300g
・醤油 … 大さじ5
■作り方（調理時間：30分）
① 鶏ムネ肉は5cm角に切ってポリ袋に入れ、半量のカレー粉、醤油、ヨーグルトをもみ込む。長ネギは斜め切りする。白菜、パクチーはざく切りする。
② 鍋に水、残りのカレー粉、醤油を入れて強火で熱し、煮立ったら鶏ムネ肉、長ネギ、白菜を加えて10分煮る。
③ ヨーグルト（250g）を加えて温めたら、残りのヨーグルト（50g）をかけ、パクチーをのせる。
2．甘辛味のスープが野菜のおいしさを引き立てる！「味噌ベースの甘酒ちゃんちゃん鍋」
健康にも美容にもうれしい栄養素をたっぷり含んだ発酵食品「甘酒」を砂糖やみりんの代わりに使った甘酒ちゃんちゃん鍋。うまみたっぷりな甘辛味のスープが、野菜のおいしさを引き立たせ、仕上げの七味唐辛子が全体の味をピリッと引き締める。味噌は合わせ味噌を使用すると味のバランスが良く仕上がる。
〆は、ご飯とピザ用チーズを加えて軽く煮込むのがおすすめ！
＜レシピ＞
■材料（3〜4人分）
・ニンジン … 1本
・キャベツ … 1/2個
・タマネギ … 1個
・シイタケ … 6枚
・鮭 … 4切れ
・醤油 … 大さじ1
・水 … 800ml
・昆布 … 5×5cm
・味噌 … 大さじ6
・甘酒（濃縮タイプ） … 大さじ3
・七味唐辛子 … 適量
■作り方（調理時間：30分）
① 鮭はひと口サイズに切って醤油をもみ込む。ニンジンはピーラーで薄切りする。タマネギは8等分に切る。シイタケは軸を切り落とし、横半分に切る。
② 鍋に水、昆布、半量の味噌、甘酒を入れて強火で熱し、煮立ったらキャベツ、タマネギ、シイタケ、鮭を加えてふつふつするくらいの火加減で10分煮る。
③ ニンジンを加えて残りの味噌を溶き入れ、お好みでバターをのせて七味唐辛子をふる。
3．スタミナ食材で疲れた体の回復をサポート！「豚とキムチのピリ辛麻婆鍋」
定番人気の発酵食品「キムチ」をたっぷりと入れた、辛いもの好きにはたまらないピリ辛味の麻婆鍋。キムチだけでなく、さらに唐辛子も入れることで辛みをアップ。この刺激的な辛さと豚肉の脂の甘みの相性がいいのだ。スタミナ食材の豚肉は、青ネギと合わせると相乗効果で疲労回復を助ける働きが期待できる。
〆には春雨を加え、スープを吸うまで煮込むのがおすすめ！
＜レシピ＞
■材料（3〜4人分）
・豚こま切れ肉 … 300g
・豚ひき肉 … 200g
・青ネギ … 適量
・厚揚げ … 1枚
・大根 … 1/2本
・生姜 … 1かけ
・水 … 800ml
・鶏がらスープの素 … 小さじ2
・キムチ … 100g
・唐辛子 … 2本
・醤油 … 大さじ2
・味噌 … 大さじ3
・ゴマ油 … 大さじ1
■作り方（調理時間：30分）
① 豚こま切れ肉に半量の醤油をもみ込む。白菜はざく切りする。青ネギは6cm幅に切る。厚揚げはひと口サイズに切る。大根は皮をむいて半月切りする。生姜はみじん切りする。
② 鍋にゴマ油を引いて中火で熱し、生姜、豚ひき肉、味噌を入れ、豚ひき肉の色が変わるまで炒める。水、鶏がらスープの素、半量のキムチ、残りの醤油、大根を加えて強火で熱し、煮立ったら豚こま切れ肉、白菜、厚揚げを加えて10分煮る。
③ 残りのキムチ、青ネギを加える。
年末の鍋パーティにぴったりな、「発酵食品」を使ったおいしくてヘルシーな鍋レシピ３品。鍋パーティに限らず、飲み会続きで体が疲れているときにもおすすめだ。発酵食品を上手に取り入れて、寒い季節も元気に乗り越えよう。
＜レシピ作者プロフィール＞
五十嵐ゆかり（管理栄養士・料理研究家）
1987年生まれ、千葉県出身。減塩でもおいしく作れる料理のコツなど、日々の暮らしに取り入れやすい健康レシピを提案している。美容や健康にうれしい要素を取り入れたレシピを得意とする。企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、講演、イベント出演、料理教室など、多方面で活動中。魅力発信☆むつざわ未来ラボの一員として出身地の千葉県長生郡睦沢町のPRをするなど、地域活性化活動にも取り組んでいる。
2016年10月に所属するフードクリエイティブファクトリーが恵比寿にエスニックカレーと濃厚かき氷のバー「ちゃのくん」をオープン。
著書に「食材の栄養素を最大限に引き出す便利帖」や「発酵いらずのちぎりパン」、「塩レモンでつくる基本のおかず」など。
ブログ：http://lineblog.me/igarashiyukari/
Twitter：https://twitter.com/igarashi_yukari
HP：http://foodcreativefactory.com/