ステーキ、タルタル、エビフライ、天ぷら...みんな大好物の、幸せな「絶品グルメ」

日本を代表する食道楽の一人、マッキー牧元さん。彼はどんなものを食べて過ごしているのか。「教えていいよ」という部分だけを少しのぞき見させていただく。

2015年12月14日
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ステーキ、タルタル、エビフライ、天ぷら...みんな大好物の、幸せな「絶品グルメ」
Summary
・名門ホテルを気軽に
・心揺さぶる卵料理
・あの話題の店の肉料理
・エビフライは小さいほうがいい?
・ハマグリは濡れていた

「シャングリ・ラ ホテル 東京の気軽な一軒」

シャングリ・ラ ホテル 東京のメインダインニングに併設された、Tapas by Piacereは楽しいぞ。
① ワインセラーにずかずか入っていけて、ワインが選べる。しかもお安い。
② 料理が気楽で愉快。
③ 例えば、トリュフ入りチーズフォンデュにムール貝の白ワイン蒸し、ペコリーノをたっぷりかけたフライドポテトといった具合。
④ ワガママも聞いてくれる。ムール貝の残ったエキスでスパゲッティー作ってネ。フォンデュも残ったから、これもパスタにして。
⑤ と作ってくれたのがこの二つ。嬉しいね。

⑥ パスタがいい。固めに茹でたベネデット・カヴァエッリのスパゲットーニは、噛むことによって意識を覚醒させるのさ。
⑦ シェフが愉快。アンドレア・フェレーロはひょうきんもの!

Tapas by Piacere(タパス BY ピャチェーレ)

住所
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館 シャングリ・ラ ホテル東京28階
電話番号
03-6739-7898
営業時間
17:30~21:30
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/er92zt480000/
公式サイト
http://www.shangri-la.com/jp/tokyo/shangrila/dining/restaurants/tapas-by-piacere/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

「40年前に驚いた卵料理」

ウッフ・アン・ムーレットに邂逅した。
今から45年前、この料理を初めてパリで食べて、驚いた。
ゆで卵(ポーチドエッグだけど)が、堂々とレストランで料理の一皿となって、それにお金を払う人がいるんだ、と。
日本では朝食以外、茹で卵やポーチドエッグを外でお金を払って食べるという習慣はなかったからである。
卵が一品料理になるんだと、好奇心だけで頼んでみた。
ベーコンが入れられた赤ワインのソースは、深い酸味があって、そこに黄身の甘みが混じると、異国の女性の匂いがした。
なにか、どきりとさせられたことを覚えている。
いまでも彼の地のビストロでは出されていると思うが、日本ではあまり見かけない。
これだけフランス料理が浸透しても、やはりレストランでポーチドエッグにお金を払おうと思う人は少ないのだろう。

だが先般、おもいがけずに逢った。
再構築されたウッフ・アン・ムーレットは、赤ワインソースと秋トリュフをまとっている。
なにより玉子が素晴らしい。66度で40分加熱したという玉子は、黄身も白身も最善の状態で佇んでいる。
黄身は最大限の甘みで舌に流れ、白身はふんわりと優しい食感となって、しなだれる。
そこへ、甘酸っぱく濃密な、それでいてキレのいいソースが混ざり合う。トリュフが香る。
久々に出逢ったウッフ・アン・ムーレットは、やはり異国女性の色香があって、それをより膨らまして、僕の心を静かに揺さぶるのであった。

FURUYA augastronome

住所
東京都港区赤坂4-3-9 1F
電話番号
050-5487-3607
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
月~土
ランチ 11:45~15:00
(L.O.13:00)

月~金
ディナー 18:00~23:00
(L.O.20:00)


ディナー 18:30~23:00
(L.O.20:00)
定休日
日曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/4wmrhf8y0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

「フランス・リムーザン牛を平らげた」

恵比寿ユーゴディノワイエ本日開店。サイタさんがスキレットでガチッと焼いたリムーザンのコートドブッフは、マグロのようでもあって、肉食おじさん二人で1,2kg完食させていただきました。

もちろん常陸牛の優しいタルタルも、ビーツのサラダ、美人パティシエが作った梨のタルト、ブルダルも。

(ユーゴ・デノワイエのその他の記事はこちら、またはこちらもどうぞ)

ユーゴ・デノワイエ恵比寿

住所
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南3-4-16 1・2F
電話番号
050-3314-4101
営業時間
ランチ:11:30~15:00(L.O.14:00)、ディナー:18:00~23:00(L.O.22:00)
定休日
毎週月曜日 ※月曜日が祝日の場合は営業、翌平日が休業
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/fgzjd1550000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

「幸せのエビフライ」

<右手にエビフライ。左手にハイボール>
小さい頃からエビフライが好きな、生意気なガキだった。
エビフライとタルタルがあれば上機嫌になれる、単純なガキだった。
エビフライ歴半世紀の中で、小さいエビフライが美味しいよと教えてくれたのが、日本橋の「誠」と銀座「煉瓦亭」である。
二軒とも、巻きを揚げる。
「煉瓦亭」のそれは7匹。「お待ちどおさまでした」とテーブルに置かれた皿から、甘い海老の香りが立ち上って顔を包む。

もうそれだけで、幸せがやってくる。
もうそれだけで、涎が溢れてしまう。
最初の一匹は何もつけずに食べる。 
親指と人差し指の先で尻尾をつまんで、あぐっと食べる。
甘い。
下味の塩味が精妙で、巻きエビのしなやかな甘みを引き立てる。
大きなエビでは、このしなやかさがない。
甘すぎない、その未熟さに品があり、色気が宿る。
二匹目もそのままで。 
サクッと香ばしい衣に歯が当たり、クリッとエビに入っていく。
熱々のエビは、喉に落ち胃袋に届いて、穏やかな陽だまりになる。
そこで左手に持ったハイボールを飲む。
冷たい、チリチリと泡を含んだ液体が流れて、陽だまりに包まれる。
その瞬間がたまらないんだな。
その後はレモンをかけてやるやつ。 タルタルをたっぷりつけてかじるやつ。 塩を少しだけかけて食べるやつと分けて、食べ進む。
あ、そうそう、ナイフフォークもいいけど、これは絶対指でつまんでね。
味が明らかに違うんだから。

煉瓦亭(レンガテイ)

住所
〒103-0000 東京都中央区銀座3丁目5-16 煉瓦亭ビル B1~3階
電話番号
03-3561-3882
営業時間
11:15~14:15(閉店15:00)、16:40~20:30(閉店21:00)、土曜、祝日の夜は~20:00(閉店20:45)
定休日
定休日 日曜(GW休、盆時期休、年末年始休)
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/143whsp00000/
公式サイト
https://www.facebook.com/ginza.rengatei/timeline

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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「ハマグリの天ぷらの愉悦」

ハマグリは濡れていた。
体液を滲ませて、じっとりと濡れながら、囁いている。
見ないで。早く食べて。
熱々を口にすれば、まだ生の気配があるのに加熱された甘さと香りがある。コハク酸特有の舌を焦らす甘みがゆっくりと染み出して、口の中を満たしていく。
とても熱いのに、海の中に飛び込んだような清涼があって、人を惑わす。
もはや、食べる官能小説かもしれない。
銀座「阿部」のハマグリの天ぷら。

天ぷら 阿部 銀座本店

住所
東京都中央区銀座4-3-7 スバルビルB1
電話番号
050-5484-1632
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
月~金
ランチ 11:30~14:00

土・日・祝
ランチ 11:30~15:00

月~日
ディナー 17:00~21:00
定休日

大晦日、元旦はお休みさせていただきます
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/e540700/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。