マッキー牧元さんが昨年出逢った麺ベスト6などをご紹介

【連載】マッキー牧元の「ある一週間」 第21週  日本を代表する食道楽の一人、マッキー牧元さん。彼はどんなものを食べて一週間を過ごしているのか。「教えていいよ」という部分だけを少しのぞき見させていただく。

2016年02月08日
カテゴリ
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マッキー牧元さんが昨年出逢った麺ベスト6などをご紹介
Summary
1.コラーゲンとしたたかな味
2.2015年最高のメンズ??
3.2015年を締め括った伝説のシェフとだしの味

12月26日「雑炊まで魅惑のハタ」

ハタの脂は、半歩遅れてやってくる。
にゅるん。くにゃり。
ハタのコラーゲンが、唇や歯や舌を舐め尽くすと、ほんのりとした甘さが広がってから、脂が顔を出す。
それは、淡い肉の滋味やコラーゲンの優しさとは対照の、野生の凄みを孕んだ、したたかな味がする。
悪な味といってもいい。

この品のある味わいの後からやってくる悪に、我々は翻弄され、陥落する。
貴公子が不良だったり、淑女が淫乱だったりするような、二律背反の味わいが、この魚の自我ではないだろうか。
それは美しき雑炊になるとすっかり消えていて、深く優しい滋味だけが舌を抱きかかえるので、さらにまいってしまう。
代々木「正一」にて。

正一(セイイチ)

住所
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-29-12 北参道ダイヤモンドパレス
電話番号
03-3401-5911
営業時間
11:30~L.O.13:30、18:00~L.O.21:00、土曜18:00~L.O.21:00
定休日
定休日 日・祝日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/a0k5c2400000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

12月26日「THEベスト6麺S 2015」

今年出逢った「麺」ベスト6花選(パスタと中国料理店のぞく)
順不同
名古屋「ミッソーニ」の「味噌煮込みうどん」もちろん最後は卵でね
京都「鳳泉」の「焼きそば」
高知「よこじい」の沢山飲んだ人にだけ出す「特製ラーメン」
高山「つるつる亭」の「釜揚げうどん」 一本食い
銀座「日本橋よし町」(閉店)の「伊府麺」
広島「くりはら」の「田楽うどん」ホルモンうどん

名古屋「ミッソーニ」味噌煮込みうどん / 京都「鳳泉」の焼きそば

高知「よこじい」特製ラーメン / 高山「つるつる亭」釜揚げうどん

銀座「日本橋よし町」伊府麺 / 広島「くりはら」田楽うどん

12月30日一軒目「あのシェフが作る地中海料理」

「ジェノヴェーゼはスパゲッティではなくて、こっちのほうが合うと思うんだよね」。
湧き立つ青々しい香りに包まれるジェノヴェーゼは、わざと固く茹でたトロフィエで和えられている。
トロフィエの筋にソースが入り込んで、よりジェノヴァソースが引き立ち、固めのパスタを噛んで行くと、次第に小麦粉の香りがにじみ出てソースと抱き合う。
その瞬間がまた味わいたくて、フォークを運ぶ手が止まらない。

あるいは、「魚のソース ブシャーテ」。
魚の持つ優しい甘みだけを集結したソースが、ひねりのきいたブシャーテとくんずほぐれつ染み込んで、笑い出したくなる。
主菜は、「猪の煮込み」。コラーゲンの甘みが溶け出したソースと豆の甘みが響き合い、食べるほどに心が豊かになっていく。

野菜を細かく刻んでほんのり辛いマリネにしたサラダは、香り高く歯ごたえが痛快な、ブルガー小麦を使ったピタパンを添える。
プンタレッラのサラダは、切り方が精妙で、酸味とアンチョビの塩気の利かせ方が、プンタレッラのみずみずしさとほのかな甘みを生かしている。

どの料理も、味の筋が決まっている。
余分なうまさがなく、シンプルとは何かを知りぬいた清々しさがある。
しかしなぜ? こてこての北イタリア料理出身で、先進的な料理をしていたシェフが、地中海料理なのか?
「何回も旅して食べて、いいなあと思っていたんです。そうですね。長いことやっていると違うことがしたくなるんです」。そう言って、学芸大「オリーヴァ」の萩原シェフは笑われた。

こちらの記事も参照してください

地中海食堂オリーヴァ

住所
〒152-0004 東京都目黒区鷹番3-3-19 中村ビル1F
電話番号
03-5773-5132
営業時間
18:00~23:00(22:00 L.O. )、土日のみランチ12:00~15:00(14:00L.O.)
定休日
定休日 火曜
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/cea38gm20000/
公式サイト
http://www.olivaoliva.jp/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

12月30日二軒目「2015年を締めくくった味」

蓋を取った瞬間、白味噌の丸い香りが頬を撫でた。
白子が、誇らしげに鎮座している。
汁を一口。
「ふうっ」。
安寧がカラダの底へ、降りていく。
続いて白子の精が、てろりと甘えながら崩れゆく。
また汁を一口含み、白子も食べた。
汁の豊かさが、唇を舌を喉をいたわりながら広がって、消えかかろうという、その瞬間に白子が顔を出す。
しかしその白子は、先ほど口に含んだ白子ではない。
精の色気を薄めて、のったりと甘みを膨らませる。
味噌と出逢ってよかったなあと、手足を伸ばしている。
「ああっ」。ため息、漏れた。
お疲れ様、また来年。
味噌汁からねぎらわれる。
年を締めくくるには、なんともありがたい「みな美」の夜だった。

「くわいは大人になって、ようやくおいしいと思ったのよね」と、マダムは笑った。
ぽくっと齧れば、栗に似た香りが優しく鼻に抜け、ほっこりとした淡い甘みが続いて、心を焦らす。
吐息のようなかすかな甘み。目をつぶらないと気がつかない柔らかな甘みは、くわいの息吹だろう。
息吹の陰には、静かに佇むほろ苦みがあって、甘みの尊さに気づかされる。
その機微なる味は、やはり大人にならないとわからないのかもしれない。
わかった大人は、マダムは、その風味をいとおしんで作る。
だしの旨みや香りを、誰も気がつかない程度に、そっと忍ばせる。
温かいだしの中で、くわいがくつろいで持ち味をすべて出せるように願った味である。
大人の味である。

みな美(ミナミ)

住所
〒104-0061 東京都中央区銀座8-4-23 クレグラン銀座2F
電話番号
03-3572-0373
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/h10zcpfa0000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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