寒くても食べたい!? 『かき氷』が冬でもブーム継続な理由

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2016年01月16日
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寒くても食べたい!? 『かき氷』が冬でもブーム継続な理由
Summary
1.一年中『かき氷』が定番の時代に!? 今年の暖冬がそれを後押し
2.12月なのに『かき氷』検索数はなんと前月比396%もUP!
3.ブームの発端、大人向けのプレミアムな『かき氷』は実は冬こそおいしい!?

2015年夏の空前のかき氷ブームは記憶に新しいが、昨年末からの記録的な暖冬傾向の影響により真冬に突入した現在でもブームは続いているようだ。

冷夏になると予測されていたはずの2015年夏は、意外にも激しい猛暑で幕を開けた。一服の涼を求めて多くの人がかき氷の店に列をなしたのもうなずける。加えて、大人も楽しめる天然水を使った高級かき氷が広く普及したことや、氷自体がフルーツやコーヒーで味付けされた見た目にも華やかな台湾発のかき氷専門店が日本に初上陸したことがブームを決定づけた。このような背景が、真冬となった今どう変化しているのか、探ってみた。

暖冬も後押し! 大人向けのアレンジかき氷の登場で、かき氷ブームが延長戦に突入!

夏の風物詩であるかき氷は、当然夏に食べるものというイメージが根強いが、かき氷を通年で味わう人が近年増加中。ブームは衰えることなく進行し続け、今年の記録的な暖冬傾向でさらに拍車をかけた。結果、「ぐるなび」で『かき氷』が検索された回数は、12月にも関わらず前月比でなんと396%も急上昇した。忘年会など、外食が多くなるこの時期、飲み会後のデザートとしてのニーズも高まった結果だろう。

加えて、一瞬で溶けてしまう夏に比べ、冬の方が氷のコンディションが長持ちすることから、存分に氷を堪能したいなら、かき氷は冬に食べるべきという意見もある。また、柿やりんご、みかん、いちごといった秋冬にしか食べられないフレッシュフルーツとの組み合わせや、クリスマスにちなんだトッピングやデコレーション、お酒やコーヒーを使った大人向けのカクテル風のものなど、冬にこそ味わいたい趣向を凝らしたアレンジを加えたかき氷が登場し、新たなかき氷の魅力が発掘されたことも大きい。

日光天然氷の蔵元である三ツ星氷室の天然氷を手動式で削ったかき氷が食べられる、東京・谷中の超有名かき氷店「ひみつ堂」や、“かき氷の聖地”といわれるほど人気店が密集する奈良の「こおりとお茶のお店 ほうせき箱」など、真冬でもファンが押し寄せる専門店も増えており、話題を集めている。

かき氷ブームを牽引した立役者は、なんと“節電”と“猛暑”だった!?

実は、かき氷ブームの予兆が見え始めたのは、2011年の夏のこと。東日本大震災以降、電力の供給が大幅に減少したことで企業や各家庭が一斉に節電に取り組んだ。エアコンの設定温度を上げたり、エアコンの使用を控えたりする中、少しでも涼を取ろうと暑さ対策グッズがバカ売れ。当然、食べるものにおいても、かき氷や冷麺といった冷たく、喉ごしの良いものが好まれる傾向に。

続く2012年には、かき氷イベント「東京かき氷コレクション」がスタート。チケットの完売が続くほどの盛況が毎年話題となり、首都圏を中心にかき氷専門店の新規オープンや既存店のかき氷メニューの導入などが続いた。そして、じわじわと来ていたブームが、昨夏の猛暑で大爆発。かき氷ブームの裏には、実はこんな背景があったのだ。

現在では大人も楽しめるチョコレートやリキュールなどを使い、完熟フルーツをトッピングしたホテルメイドの「プレミアムかき氷」をはじめ、天然水を使って氷そのもののおいしさが堪能できるかき氷が広く普及し、夏だけでなく一年中かき氷を提供する飲食店も多く登場。大人が冬でも楽しむこのかき氷ブームから、まだまだ目が離せない。

データ集計対象期間:2015年11月と12月を比較