港町生まれ!ダシが効いたお好み焼き『○○○』の検索数が急上昇した2つの理由

2016年02月13日
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港町生まれ!ダシが効いたお好み焼き『○○○』の検索数が急上昇した2つの理由
Summary
1.愛媛県発のお好み焼き『○○○』の検索数が前月比191%もUP!
2.新春ドラマでフォーカスされたエリアのご当地グルメとして話題に
3.本日スタート!中四国の人気グルメイベントがこの地で開催

愛媛県の港町で生まれた、地域に密着したお好み焼きが話題に

世のご当地グルメブームは衰えを知らず、見知らぬ土地の名を記した魅惑のメニューが次々と現れる昨今。今年に入って愛媛県・三津浜(みつはま)エリアを代表するお好み焼きに注目が集まりつつある。それが『三津浜焼き』だ。

飲食店情報検索サイト「ぐるなび」における今年1月の『三津浜焼き』の検索数は、前月比の実に198%を記録した。なぜ、三津浜のソウルフードへの関心が急上昇しているのか、気になるメニューの実態とともに、その人気の理由を探ってみた。

そもそも三津浜ってどこ? 何を焼いたものが『三津浜焼き』?

三津浜は愛媛県松山市の西部に広がる港エリア一帯を指す。万葉の時代から港町として栄え、豊富な魚介類を使った練り物が地元では欠かせない食材となっている。

そこで戦前に生まれたオリジナルのお好み焼きが『三津浜焼き』だ。このメニューの最大の特徴は、輪切りやみじん切りにされたチクワが必ず入るところ。生地とともに焼き上げるので程良く魚のダシが出て、味わいに深みをプラスしてくれ、港町ならでのお好み焼きが堪能できる。

具材として他には、すじ肉などの牛脂が入り、甘みとコクを増してくれる。また、クレープのように薄く焼いた生地の上に、ソースで味付けしたそば、もしくはうどんを乗せるといった、広島風お好み焼きに似ている特徴も。ただし、最後に半月型に折って提供されるのが『三津浜焼き』のスタンダード。これは、駄菓子屋さんなどで「おやつ」として容器に入れて持ち帰りやすいように提供していた頃の名残とも言われている。

松山と言えば「坊ちゃん」。坊ちゃんと『三津浜焼き』を結ぶものとは…!?

観光地としても人気を誇る松山市だが、とりわけ夏目漱石の小説「坊ちゃん」の舞台として知られ、ゆかりの土地を巡る文学ファンも多い。そして今年1月には、某男性アイドルグループのメンバーが主役を演じた「新春ドラマスペシャル 坊ちゃん」がフジテレビ系列にて放送された。夏目漱石の没後100年を記念してのドラマで、ロケ地となった道後温泉は実際の小説にも登場するスポット。

もともと温泉街として全国的な知名度が高い道後および松山が、ドラマ効果も手伝って、改めて注目を集めたのがこの1月だったのだ。松山人のソウルフード『三津浜焼き』に興味を持った多くの人が検索したのもうなずける。

本日よりスタート!中四国の○○○を集めたサミットが三津浜エリアで開催

『三津浜焼き』が今注目されているもうひとつの理由。それは、本日2月13日と14日に「中四国 ご当地こなもんサミット2016 in 三津浜」という、中四国の地域に根付いたたこ焼きやお好み焼きなど、小麦粉を主原料とした料理が集結するグルメイベントが、三津浜エリアである愛媛県・松山で開催されるのだ。もちろん、『三津浜焼き』も登場する。

いくつもの味を楽しんでもらおうと、一食200円からのハーフサイズでも提供されているこのイベント。たこ焼きと讃岐うどんがコラボした香川県の「まんでがん焼き」や、タコの代わりに鶏肉が入った香川県の「元祖かっしゃ焼き」といった、全国的にはまだまだ知られていな料理も多数登場する。果たして、そこからまた新たな検索急上昇ワードが生まれるのだろうか?

※写真左上から時計回りに「広島焼き」「元祖かっしゃ焼き」「にいはま太鼓焼き」「まんでがん焼き」

データ集計対象期間:2016年1月と2015年12月を比較