日帰りで「小田原」グルメを満喫!2時間待ちの行列店から常連9割の地魚の店まで行っておきたい名店めぐり

連載「都内から気軽に行ける! 日帰り名店めぐり」#1 小田原

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日帰りで「小田原」グルメを満喫!2時間待ちの行列店から常連9割の地魚の店まで行っておきたい名店めぐり
Summary
1.新鮮な春の味覚と桜の季節ならではのイベントを、日帰りで満喫
2.都内から電車で約70分。朝、思い立って出発してもランチに間に合う 
3.ふらりと気ままに歩いても発見がある、魅力がいっぱいの城下町

小田原駅に降り立つと、都内より幾段か暖かく、思わず上着を脱ぎたくなる陽気がうれしい。南に広がる海は相模湾、背後には箱根の山々、市中央には清らかな酒匂川が流れる。豊かな自然に包まれて、春夏秋冬いつ訪ねても、風光明媚な土地なのだ。

戦国時代は、小田原城を本拠に関東を支配した北条氏が五代100余年にわたり、城下町を形成。江戸時代に東海道が整備されると宿場町として栄え、明治時代には別荘地として人気を博した歴史ある小田原。まちを歩けば、都内からこんなに近いのに、ゆったりと時間が流れ、穏やかな心地になっていく……。

春はイベントが目白押し! 桜の名所・小田原の「かまぼこ桜まつり」開催

地元民はもちろん、桜が咲いたら小田原詣でを楽しみにしている人にオススメなのが「小田原かまぼこ桜まつり」(2017年3月25日~26日)。なんてったって、小田原城天守閣を眺めながら、小田原名物のかまぼこ&桜を同時に満喫できるのだ。小田原城は、耐震改修工事を終えて昨年リニューアルしたばかり。蘇った白亜の天守閣と桜色のコントラストは見応えあり。

「小田原かまぼこ桜まつり」では、小田原のかまぼこが大集合。限定品を買ったり、「かまぼこ名人手づくり実演」に見惚れたり、参加費無料の「ききかま大会」で味覚試しにチャレンジや、かまぼこ板をどれだけ高く積み上げるかを競う「かまぼこ板一夜城合戦」など、参加型の企画も盛りだくさんだ。
【詳細】
期間:平成29年3月25日(土)~26日(日) 10時〜17時
場所:小田原城址公園 二の丸広場
問合せ:小田原蒲鉾協同組合 0465-22-4068

小田原おでん、全国各地のおでんを味わうイベント「小田原おでんサミット」は、4月最初の土日に開催!

「小田原おでん」とは、名産品のかまぼこの消費が低迷した十数年前、町おこしの一環で発案された料理。かまぼこ同様、白身魚を主体に、さまざまな地元食材を活用した小田原の新名物だ。「いわし団子」「地あじ雑魚ちくわ」「小田原すじ」「ごぼうさつま」など、実にいろんなおでん種があり、小田原の名産品「梅」で作る「梅みそ」をつけて食べるのが特徴。この「小田原おでん」と、全国各地のふるさとのおでんが味わえる「小田原おでんサミット」は毎年開催されており、年々参加地域が増えている。
【詳細】
期間:4月1日(土)10時~17時、4月2日(日)10時~16時
場所:小田原城址公園 二の丸広場
問合せ:小田原おでん会事務局 0465-20-0310

小田原漁港は、JR早川駅から徒歩1分のところ!

小田原自慢の食材の筆頭は、鮮魚。目の前に広がる相模湾は、富山湾、駿河湾と並ぶ日本三大深湾で、小田原沖はすり鉢のように深く、10km先は水深1,000mの深海だ。酒匂川や早川が、箱根〜丹沢の豊かな森の養分を海に注ぎ、さらに暖かな黒潮の影響を受けてプランクトンが豊富という、おいしい魚が育つ条件を合わせ持っている。ゆえに、「ほどよく脂がのり」、「甘み」、「香り」の三拍子がみごとに揃うのだ。

小田原漁港は、早川駅から徒歩1分のところに広がる、JRの駅から日本で最も近い漁港だ。漁法は刺網、釣りもあるが、約9割の漁獲が定置網。漁場が近いのも特徴で、早朝水揚げされた獲れたての魚がすぐさまセリにかけられるため、これ以上ないというほど超新鮮な魚が魅力となっている。

早起きをして、「売り切れごめん」の朝市へ

小田原漁港では、一般の人にも新鮮な魚を手にとってもらおうと、第2・第4土曜日に朝市を開催。早朝から整理券を配布、オープンしたら30分〜1時間で売り切れとなるので、出遅れると買いそびれる可能性も大きい。しかし、漁港の雰囲気を楽しんで、漁港内にある「魚市場食堂」で、魚づくしの朝食を味わうプランもいいだろう。ちなみに、第2土曜日は8:30〜10:00までで、他漁港から届く陸送魚や水産加工品。第4土曜日は9:00〜10:00までで、当日の朝、定置網で獲れた地魚が中心(第4土曜日のみ6:00〜整理券を配布)。

小田原の魚の代名詞といえばアジ。これから旬を迎える。イナダやワラサのブリ類(写真上・左)の漁獲もぐんとのびる時期だ。「珍しいところでは、オシツケがおすすめです。正式名はアブラボウズと言って、脂がすごくのった深海魚なんです。都内にはほどんど流通しないどころか、小田原でもなかなか遭遇できません。もし見かけたらぜひ食べてみてください」とは、小田原市水産海浜課水産振興係の尾幡拓也さん。

漁港近くの干物店の店先では、朝仕入れたヒコイワシが春の太陽を浴びていた(写真上・右)。「目刺し」と名付けられた理由を目の当たりに、なるほど! 漁港周辺には、海の幸のみならず山の幸の土産品を扱う店もあるので、立ち寄ってみよう。

旬の地魚に出逢える、地元自慢の名店『大学酒蔵』

江戸時代は小田原の中心となった旧東海道沿いの万町界隈。小田原かまぼこ発祥の地で、現在は「かまぼこ通り」と呼ばれている。この通りの1本北のエリア「宮小路」には、歴史深く厳かな松原神社が鎮座。漁師の信仰を集めている松原神社の鳥居前に、うまい地魚に出逢える大衆酒場がある。赤いネオンに浮かぶその店は、『大学酒蔵』。地元民が楽しく飲み食いする談笑に手招きされるように、暖簾をくぐってみた。

コの字のカウンター15席と、8〜10人座れる小上がりがある店内は、開店約50年のしぶい風情。今は3代目店主を中心に切り盛りしている。お客の9割が常連客なので、初来店はお店側だけでなく、常連客にもすぐにバレる。が、過度な接客も、よそ者扱いも一切なし。基本、放っておいてくれる(これがすばらしいもてなし!)ので、心底くつろぎ、ゆっくり飲み、食べるひとときを過ごせるのだ。

まずは、小田原の代名詞ともいえる魚「あじ」をたたきで。皿からはみ出る勢いで盛られて登場だ。ねっとりした甘さ、ほどよい脂具合を歯応えとともに味わいつつ、壁一面のメニュー札を眺めて、次に注文すべき地魚を選ぶ。しかし、その品数の多さに圧倒されて迷い悩みすぎて、ついには大将に、おすすめを問う。

「地魚がいいならば……」と、大将がおすすめする魚は「地ほうぼうの刺身」(写真上)。透明感のある白身は、口当りはあっさりだが、優しい甘みがいつまでも余韻で残り、日本酒をおかわりしたくなる。

続いて、「石鯛」(写真上・左)を塩焼きで。ぷっくりと焼き上がった石鯛は、箸を入れると弾力があって、じんわりと脂がにじむ。口に運び噛むとさらに弾力を感じ、鮮度の高さが伝わる。そして箸休めに、「板わさ」(写真上・右)。『大学酒蔵』では、先代からずっと『丸う田代』のかまぼこを使っている。「地元では、丸うを使う人が多いかな」と、隣席の常連さんが教えてくれる。幕末からかまぼこ一筋150年の伝統ある『丸う田代』の、奇をてらわない素朴なかまぼこを肴に、盃を重ねていると……。

その常連さんが注文した鍋が気になった。小鍋にあふれる半透明の食材、それは未だかつて見たことのない具! いったい何だ?

正体は、あんこうの子。メニュー名は、「あんこうの子鍋」。あんこうのシーズンの終盤となる春に、あんこうが子を持ちはじめ、その子を鍋の具にする珍料理だ。優しい風味のだしを使う醤油仕立てで、プチプチと子が弾ける食感がおもしろく、箸が止まらない。食べ尽くし、残っただしがもったいないなと思っていたら、「ご飯を入れて、雑炊もでるよ」と、大将。なんともうれしい裏メニュー。おいしくて温かくて、季節ごとに訪ねたいと思わずにはいられない。「今日はないけれど、春は、アブラボウズの刺身も出るよ。醤油をはじくほど脂をまとっているから、酢みそで食べる刺身だよ」。漁港で耳にした、オシツケ=アブラボウズだ。

大学酒蔵

住所
〒250-0012 神奈川県小田原市本町2-14-3
電話番号
0465-22-4573
営業時間
17:00〜21:00
定休日
日・祝
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/mfx1zfw40000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

行列に並んででも食べる価値あり!の「アオウナギ」

もう一軒、小田原に行くならぜひとも訪ねたい名店がある。小田原から箱根登山鉄道で箱根方面へ2駅の風祭駅から徒歩数分、国道1号線沿いにある『うなぎ亭 友栄』だ。人気店なので、並ぶのは覚悟しよう。席の予約はできないが、うなぎを確保してもらえるので、来店を決めたら電話をかけて、うなぎの取り置きをお願いするのがベスト。

新装開店して3年の店内は、真新しい洒落た風情。ひとりでも気軽に座れるカウンター席もある。うな重ができあがるまでは、「青うなぎ 割きたてのきも(たれ)」を肴に、ビールや日本酒を傾けるのが、うなぎ屋の楽しみ。濃厚なたれ、濃厚な生卵の黄身が肝の苦味をまろやかに、ピリリと感じる山椒がアクセントだ。ねっとり濃厚な風味は、お酒にぴったりだ。

うなぎ料理のみならず、菜の花やホタルイカ、ワラビなど旬の素材を活かした「旬菜いろいろ」も、これまた日本酒のお供に。一品料理は他に、「猪 みそ煮」、「春の天ぷら盛り合せ」など地のものが揃う。

『友栄』が選りすぐって取り寄せる、口溶けふんわり希少なアオウナギ

「上うな重」(きも吸、おしんこ付)の箱を開けて、驚いた。値段から想像していたうなぎのボリュームが想像以上に大きい! 都内では考えられないほどリーズナブルだ。

『友栄』では、鹿児島、四国、静岡など全国の有名養殖地より、アオウナギのみを仕入れる。創業者の佐藤友実さんは、「子どもの頃、小川で獲って食べたうなぎのおいしさが忘れられなくて」と、水産大学でうなぎを研究した人だ。故郷の伊豆で養殖を手掛けた経験もあるうなぎの目利きで、「うまいまずいは、ひと目でわかるんです」と言う。自然の餌を与え、優れた水質という条件下で育つうなぎの色は8割が青色、2割が黄色になるが、仕入れるのは、青色の中でも飛っきり良質な、『友栄』のお眼鏡にかなう「アオウナギ」だ。

友実さんの心意気を受け継ぎ、2代目の佐藤栄祐(よしひろ)さんが暖簾を守っている。

うなぎ亭 友栄

住所
〒250-0032 神奈川県小田原市風祭122
電話番号
0465-23-1011
営業時間
11:00〜19:00(土・日・祝は〜17:00)
定休日
木・金
公式サイト
http://www.tomoei-unagi.com/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

春爛漫の小田原へは、自家用車も便利だが、お酒を味わうならば電車がおすすめ。JR湘南新宿ライン、小田急ロマンスカー、さらに東海道新幹線もあり、最速で東京駅から35分だ。朝起きて、春のきれいな青空を確認してから出発してもランチに間に合う小田原は、まさに別天地。のんびりゆっくり、おいしい時間を過ごしにでかけよう。

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dressing編集部