自然派ワインがズラリ400種!まるでワインギャラリーの角打ち『no.501』はアーティストの秘密基地

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自然派ワインがズラリ400種!まるでワインギャラリーの角打ち『no.501』はアーティストの秘密基地
Summary
1.外苑前に誕生した、角打ちバーを併設した自然派ワイン専門ショップ
2.ワインは醸造家の作品! だからショップの位置づけはギャラリー
3.普段飲みに自然派ワインを選ぼう。ソムリエが魅力をたっぷり伝える

東京メトロ外苑前駅からキラー通りへ。ギャラリーやレストランを横目に進み、厳かな熊野神社を通り過ぎてすぐのビル1階に、『no.501』がある。こんなところにいつの間に? と思う人も多いだろう。それもそのはず、派手なコマーシャルはせずに2016年12月17日、ひっそりとオープンしたのだから。さらに、いったい何屋さん? と思うのも当然。ワインショップにも、バーにも見えないのだ。何はともあれ、扉を開けてみるとしよう。

スタイリッシュな外観の『no.501』は、自然派ワインだけを扱うワインショップ。そして、そのワインショップの奥には角打ちバーが併設している。13時~18時までは「4種類のテイスティング」のみを用意する一方で、18時からはビストロ風のつまみを供し、さくっとグラス1杯、ボトルを開けてゆる飲みと、使い勝手は自在だ。

ワインショップは、そのまま空間全体が11〜12℃のセラー

ぐるりと見渡しても初めて見るエチケット揃い。現在、店内には約400種類の自然派ワインをストック。そのうち日本ワインは各地の醸造所から直接仕入れて、海外ワインはインポーターを通している。フランス産が3割を占めており、そのほか、イタリア、スペイン、オーストリア、ニュージーランド、南アフリカ、トルコ、ギリシア、ポルトガルなどの選りすぐりが並ぶ。すべてが小規模のワイナリーから仕入れた自然派ワインで、中には日本でたった数本しか入らない希少ワインもあるという。

代表の尾藤(おとう)信吾さんの本業はイベントプロデュース業。「仕事がらワインやシャンパーニュに触れる機会が多く、ある時、自然派ワインに出逢い魅了されてしまいました」と話す。人工的な酸化防止剤を使わず、フィルターをかけない、ブドウの力だけで生まれるワインの未知なる味わい、デザイン的に凝ったエチケットに心惹かれたという。少しずつブドウ栽培、醸造について勉強し、生産者の素顔を知り、「ブドウの生産者、そして醸造家たちはアーティストですよ。ワインは彼らの作品なのです」と、声を強める。だから、ワインショップはギャラリーという位置づけ。ここに並ぶほか、都内倉庫に350本ものワインを秘蔵している。

1本1本ワインの素性を知り、自由に楽しく味わおう

「ブドウ畑では農薬や化学肥料を使っていません。手間ひまをかけてブドウを育てる生産者の皆さんは、畑の職人です。そして収穫後、ブドウは醸造家の手に渡ります。畑ではあんなに手をかけていたのに、醸造では人の手を極力入れない。それが自然派ワインなんです」と、益谷(ますたに)真歩さん(写真上)が、ボトルを愛おしそうに見つめながらわかりやすく話してくれる。

益谷さんは、イタリアに滞在し、「イタリアソムリエ協会AIS」の資格を取ったソムリエだ。イタリアのワイン事情にも詳しく、古い樹齢のブドウの木を残そうというプロジェクトの話題など、おしゃべりが止まらない。「最初はどなたが飲んでもおいしく感じるものをおすすめして、大丈夫そうだったら、実はこんなものあるんです、ちょっとびっくりするかもしれませんが……と、ゆっくり自然派の世界にご案内いたします」

なお、角打ちバーは、カウンター8席のみ。グラスワインは常時、泡1~2種、白・赤各3~4種類用意する。ボトルは、ワインショップで購入して持ち込める(抜栓料2,000円)。

バータイムは、おつまみの域を越えた絶品料理を!

18時からは、自然派ワインと料理のマリアージュを楽しめる。まず定番の「パテ・ド・カンパーニュ」に合わせるのは、「2015ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン」(奥野田葡萄酒醸造)。パテならば赤ワインを合わせるかと思いきや、まさかの白。しかも日本ワインの甲州である。山梨県甲州市産の完熟した甲州種100%で作る辛口の白ワインで、甲州種が持つ果実本来の味わいが最大限に引き出された1本だ。ミネラルたっぷりの優しい風味に、おもしろいほどパテが馴染む。

フランス人が大好きなシャルキュトリー「ブーダン・ノワール」は、豚の血と脂肪を使うねっとり濃厚なひと皿。迷わず注がれたのは、ロワールの「ルージュ エンジョイ!」(ナナ・ヴァン・エ・カンパニー)。南フランスではロゼや補助品種として使われがちなサンソー種のみで作られた珍しい1本で、華やかでスパイシーな味わいと果実味がバランスよくまとまっていて、クセのある「ブーダン・ノワール」と口中で一体になる。「このワインの作り手は、クリスチャン・ショサールといって、自然派ワインの巨匠です。でも、2012年に突然他界。彼の想いを妻のナタリー氏が引き継いでいるんです。ああ、話したら止まらなくなる物語がたくさんありますね」と、尾藤さん。

デザインされた店内、ワイングラスや器も作家の作品

「タラとズッキーニのバジルオイル漬け」に合わせるのは、「ブラン・オ・リットル シルヴァネール・リースリング2015」(ドメーヌ・リエッシュ)。アルザス地方の代表的な品種であるリースリング、シルヴァネール、オーセロワで作る、オレンジ色をおびたキュートな味わいが魅力だ。

ちなみに、ワイングラスは、「Zalto(ザルト)」を使用。オーストリアのハンドメイドで世界一薄いとされるワイングラスだ。鉛を使用しないカリ・クリスタルという製造方法で、熟練職人が口吹きで丁寧に作っている。このグラスは「神様から授かったワイングラス」と呼ばれている。一方、食器は、岐阜県多治見を拠点に活躍する新進気鋭の陶芸家、桑田卓郎氏の陶芸作品。普段は鮮烈な色のオブジェのような器を造っているが、『no.501』をイメージして特別に造ってもらったという。

「4種類のテイスティング」はぜひ試したい!

自然派ワインの世界を知るには、説明を聞きながらテイスティングするのが早道だ。18時まで楽しめる「4種類のテイスティング」は、泡1杯、白2杯、赤1杯(その日によって内容は異なる)をゆっくり味わってみよう。

写真上・左は、シュナンブランとカベルネフランを50%ずつ使用した、ロワール地方のぺティアン・ナチュレル「ミリアール・デトワールNV」(ドメーヌ・ド・ラ・ギャルリエール)。訳すと「10 億の星々」の意味がある。シャンパーニュを発明した修道士ドン・ペリニヨンがワインを飲んだ際、「夜空の星を飲んでいるようだ」と表現した逸話から命名された。1993年からビオディナミに取り組んでいて、きめ細やかな泡と隠れた甘みがロマンチック。同上・右は、同じくロワール地方の「サンセール・ブラン オクシニス2009」(セバスチャン・リフォー)。ソーヴィニヨンブラン100%で、生命力漲る一本だ。自然派初心者におすすめ。

その他、写真上・左のネズミが酔っぱらっているエチケットは、3番目に紹介したアルザス地方のドメーヌ・リエッシュによる「カン・ル・シャネ・パ・ラ」。右は、先ほど「ブーダン・ノワール」に合わせた「エンジョイ!」である。

自由に飲んで味わって、自由に表現してください!

▲代表の尾藤さん(左)を中心に、自然派ワインが引き寄せたスタッフの皆さん。

ソムリエとしてフランス料理のレストランで活躍する中で、自然派ワインと出逢った深江玲美さん(右から2人目)は、「知れば知るほど、ハマってしまうのが自然派ワインです」。野村直樹さん(右)は、「ここでいろんな自然派ワインに触れてみてください」。そして、皆さん口を揃えて、「自由に作られたワインだから、自由に飲んで、自由に表現してみてください」と言う。自然派ワインはひと口、またひと口……と、飲むほどに感性が研ぎ澄まされていく。

【メニュー】
2015ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン グラス600円/ボトル2,490円
ルージュ エンジョイ! グラス1,000円/ボトルは現在完売中
タラとズッキーニのバジルオイル漬け 800円
パテ・ド・カンパーニュ 900円
ブーダン・ノワール 1,000円
鶏のチーズパテ 500円
牛モモの赤ワイン煮込み(パン付き) 1,200円
4種類のテイスティング(13:00〜18:00) 1,000円
グラスワイン 600円〜
※購入したワインをバーに持ち込む場合 抜栓料2,000円
※価格は税込

no.501

住所
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-5-4 SEIZAN外苑1F
電話番号
03-6721-0510
営業時間
13:00〜24:00(食事は18:00〜)
定休日
公式サイト
http://bottle.tokyo/no501/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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