愛媛・松山で『分とく山』出身店主による地元食材と地酒を満喫!『東京ローカルレストランsachi』開催

2017年04月12日
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愛媛・松山で『分とく山』出身店主による地元食材と地酒を満喫!『東京ローカルレストランsachi』開催
Summary
1.南麻布『分とく山』出身を名乗ることを許された数少ない料理人による愛媛・松山『日本料理 和敬』
2.普段は、東京で開催される『東京ローカルレストランsachi』が四国最大の都市・松山に飛び出した
3.GWの旅にの候補地として押えておきたい、松山の食材・酒・器の魅力を堪能

特定の地域をテーマに食材を取材し、東京の第一線で活躍するシェフにその食材を使った料理を作ってもらうというレストランイベント『東京ローカルレストランsachi』。2008年のスタート以来、500以上の生産者を取材し、50回以上開催されてきた人気イベントが、2017年3月19日、愛媛県松山市で開催された。

今回、パートナーシェフに選ばれたのは、東京・南麻布『分とく山』本店で野崎洋光氏のもと4年間研鑽を積み、故郷・愛媛に『日本料理 和敬』を開いた竹村竜二氏。『分とく山』出身と名乗ることを許された数少ない一人である。

12時30分。
竹内せいじ支配人の挨拶で、『松山ローカルレストランsachi』がオープン。地元の新聞などでこの会を知り運良く選ばれた参加者は14名。今回の料理に使われる果物「甘平」の生産者・大谷武久氏や砥部焼作家・白石久美さん、日本酒をサーブする横田酒店店主・横田光敏氏も参加者と同じ卓を囲む。

乾杯の前に竹村氏からひと言。

「私が料理をつくる上でいちばん大切にしているのは、素材の持ち味をどう生かすか、素材を超えない調理をいかに施せるかということです。日本は世界に類を見ない食材が豊富な国であることはいうまでもなく、だからこそ追いかけていけばいくほど素材に敬意を払うことになるのです。今回、私は生産者を訪ね、素材はもちろん、それを作られている人、その土地の雰囲気を感じてまいりました。そこで感じたことを今回の料理に生かすことができていると思っています。季節感を盛り込んだ料理を存分にお楽しみください」。

『東京ローカルレストランsachi』では、生産者や料理人など作り手の皆さんに感謝の気持ちを込めて、「いただきます」といって乾杯をするのが恒例だ。今回も「いただきます」と乾杯! 見知らぬ者同士の距離が徐々に縮まっていく。

日本酒のセレクトとサーブを担当するのは、愛媛県内子町で愛媛県を中心とした地酒を販売する『横田酒店』店主・横田光敏氏。松山市内でも愛媛県の地酒を扱うアンテナショップ『蔵元屋』を営んでいる。

訊けば愛媛は46もの蔵元があり全国的にも注目されている酒造県とか。日本酒のイメージが強い高知でも造り酒屋は18しかないそうで、その3倍近くも蔵元があるというのは、今回初めて知ったことだった。46ある蔵元のうちのほとんどが家族経営で丁寧な造りをしており、流通が限られているため希少性が高いそう。今回はそれぞれの料理に合わせて5銘柄が登場。いずれも愛媛県産の米で造られており、なかには4合瓶50〜60本ほどしか流通していないというレアモノも。

コースが始まる前に今回使われる食材そのものの味を知るための1皿が供された。写真左から鬼北(きほく)熟成きじ、松山ひじき、福の鯛、庄大根、『おおたに果樹園』の人参である。正直、愛媛の食材と言われ思いつくのは瀬戸内の鯛と柑橘程度で、こんなにも食材が豊富なことに驚かされる。

先付は「松山ひじき」の胡麻和えと「鬼北熟成きじ」の辛子和えの2種。続いて、「福の鯛」の松皮炙りが供された。松山ひじきのしゃきしゃきとした食感、鬼北熟成きじのうまみ、福の鯛の適度な脂——最初の挨拶で竹村氏が言われていた“素材の持ち味”を感じる味わい豊かな料理の数々に心が躍る。

メインの蒸し物に使われるのは、竹村氏のアイデアを『大西陶芸』がカタチにした砥部焼の器。尾形乾山の市松文をモチーフにした作品で、古典的であり現代的であるという竹村氏のオーダーに対して、『大西陶芸』の大西先氏と白石久美氏の姉弟が試行錯誤を重ね完成させた。

竹村氏の思いが詰まった器で登場したのは「庄大根」と「鬼北熟成きじ」の重ね蒸し。この日、会場に来られていた『おおたに果樹園』の大谷氏が育てた「甘平」のポン酢につけていただく。高知県との県境、鬼北町で丁寧に育てられたきじを熟成させた「鬼北熟成きじ」は適度な弾力がありうまみが凝縮。伝統野菜「庄大根」のおろしの甘み、「甘平」の酸みとのバランスも絶妙だ。

焼き物は「福の鯛」の菜種焼き。春らしい彩りの一品である。「福の鯛」は愛媛最南端の愛南町の福浦湾で2年以上かけて育てられ、神経抜きされた鮮度の良い状態で出荷される。

竹村氏は食材を選ぶとき「産地」より「鮮度」を重視する。地元産にこだわっているわけではなく、鮮度がいいものを選ぶと必然的に地元のものになることも多いそうだ。また、今回、生産者のもとを訪れ、生産者の思いを知ったことで、思いがあるものを使いたいという気持ちが強くなったという。

食事は2種類。「松山ひじき」御飯と、「庄大根」おろし飯。土鍋の蓋を開けた瞬間、参加者たちから「うわ〜っ」と歓声が上がった。「松山ひじき」の磯の香りが食欲をそそり、「庄大根」のおろし飯は胃に優しく、心が落ち着く。

甘味は「おおたに果樹園の人参」カステラだ。『おおたに果樹園』の大谷さんから、甘平や人参のことを聞きながらいただく贅沢な時間。この日限りの特別なコースはここで終わったものの、参加者たちはまだまだ話し足りない様子。しばらく余韻を楽しみ、終宴を迎えた。

今回のコースはこの日限りだが、県産素材の力、その素材を生かす料理人の技、料理を引き立てる器やお酒——愛媛・松山のポテンシャルの高さを知ることができたことは大きな収穫だった。

『日本料理 和敬』の通常のコースもいただいてみたいし、今回出逢うことのできた素材をイタリアンやフレンチなどでも楽しんでもいいだろう。砥部焼の窯元巡りや日本酒の蔵元巡りも興味深く、GWを前に松山が旅の行き先の有力な候補地となったことは間違いない。

日本料理 和敬

住所
〒790-0003 愛媛県松山市三番町4-5-11 3F
電話番号
050-3460-8445
営業時間
11:30〜L.O.13:00、17:30〜L.O.21:00(ランチは火〜土曜)
定休日
日曜
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/ntcuwypm0000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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松尾大
くるなびエディトリアルプロデューサー