高円寺に佇む秘密の隠れ家で、“平日昼だけ”味わえる「和だしカレー」がウマすぎた!

2018年03月12日
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高円寺に佇む秘密の隠れ家で、“平日昼だけ”味わえる「和だしカレー」がウマすぎた!
Summary
1.まるで秘密基地のよう! アンティークに囲まれた不思議な空間のカレー専門店『平日昼だけ』
2.和食店のまかないから着想した「和だしカレー」 が絶品
3.トッピングの食感や山椒の風味で、よりインパクトのある味わいに

住宅街に突如現れる、“平日昼だけ”のヒミツの隠れ家の正体とは?

東京メトロ丸ノ内線・東高円寺駅から徒歩5分。住宅街のなかに突如、おもちゃ箱をひっくり返したような空間が現れる。

前を通る人も不思議そうに覗き込むこの店は、入口とおぼしき所にある看板で、ここがカレー店であることがやっとわかる。

2017年12月にオープンした『平日昼だけ』はその名の通り、平日の昼のみオープンするカレー店。メニューは「和だしそぼろカレー」の一品のみという潔さだが、すでにカレー好きの間で話題を呼んでおり、有名テレビ番組にも取り上げられるほどの人気ぶりだ。

所狭しと置かれた家具などの奥にあるドアをそっと開けると、天井や壁一面にアンティークがぎっしりと飾られ、思わず立ち止まって見上げてしまう。店内にはレトロなシネマ音楽と映像が流れ、この店だけまるで時が止まったようにも感じられる。

この空間は4年前にオープンし、週末夕方から営業している『シュワルツ カッツ』というカフェだ。『平日昼だけ』の店主が「もし空いている時間帯があるなら」と、平日のランチタイムのみカフェを借りて、いわゆる“間借りカレー”の形で店を始めた。

和食店のまかないをヒントに考案した、唯一無二の「和だしカレー」

店主はこれまでに和食、寿司、ラーメンと多彩なジャンルの飲食業を経験してきたという。最初、ランチタイムのみの営業でどんなメニューを出そうか考えたとき、カフェの雰囲気に合うカレーならどうだろうと思いついた。カレー専門店での経験はなかったが、和食店時代にまかないで作っていただしを使ったカレーにヒントを得て、和風カレーを作ることにした。

だしのうまみとスパイスの風味が奏でるユニークな味わい

「和だしそぼろカレー」(写真上)は、他のどこにもないほどユニークな味わい。スパイシーな辛さとだしの甘さのバランスが絶妙でやみつきになるおいしさだ。

だしベースと聞くとカレーうどんのような味を思い浮かべるかもしれないが、同店の「和だしそぼろカレー」は、むしろスパイスカレーに近い。ひと口食べると、ふわっと豊かなスパイスの香りと辛みがひろがり、その後にしっかりと濃厚なだしのうまみが立ち上がる。

だしには、昆布、削り節と花がつお、どんこ、イリコを使用。どんこと昆布は前日から水につけて水出しする。そこにイリコと2種類のかつおを合わせてだしをとる。このとき、通常の和食のだしに必要な量の2倍のかつお節を投入し、さらに少し煮立たせ、濃い目のだしをとる。スパイスの風味に負けずに、食べたときにだしの存在をくっきりと主張させるためだ。

だしベースのカレーに合うスパイスを探すため、スパイス専門店を何軒も回って見つけたスパイスを独自に配合。だしと合わせても香りが飛ばないよう、一方、スパイシーさでだしのうまみを邪魔しないように試行錯誤を重ねた。

また、味わいに甘さやしょっぱさをプラスするため、そばつゆに使われる“かえし”を使用している。“かえし”はみりんや酒のアルコールを飛ばしたものに、砂糖や醤油を加えて作られるが、同店では、少し甘みが強く感じられるように工夫した“かえし”を手作りしている。

すりおろしたジャガイモのとろみが、ルーとご飯を調和させる

「和だしそぼろカレー」は一見、“シャバシャバ系”のカレーに見えるが、実はほんのりとろみがついている。このとろみはすりおろしたジャガイモから生まれたもので、少しのとろみによりご飯と具材両方にカレーがよく絡み、さらにおいしくいただける。

トッピングは “ご飯のお供”。 日常的な食材で食感のアクセントを楽しむ

当初はキーマカレーとの合いがけカレーも考えていたが、やはり和にこだわりたいとの想いから、和風の肉そぼろを始めとした和のトッピングを揃えた。

肉そぼろには、だしに使ったどんこのみじん切りと食感のよいタケノコを使い、みりん、酒、醤油のほか、隠し味に味噌も入っている。そぼろの上には揚げ玉、梅干し、かつお節など“ご飯のお供”のような素材がトッピングされ、リズミカルな食感が楽しめる。もちろん、だしのきいたカレーとの相性は抜群だ。

山椒を振りかけて、味わいに変化をつけるのもオツ

味に変化をつけたくなったら、山椒の出番。独特の香りとしびれが、だしの風味を損なわずにより奥深い味わいへと導いてくれる。

なお、アンティーク家具は椅子、テーブルどれをとっても同じものはない。鮮やかな彩りが美しいカレー皿はもともとカフェでも使用しており、一枚ずつ手作りされているもの。どこか懐かしい味わいの和だしカレーに自然と溶け込んでいる。

平日に休みがとれたときには、高円寺の不思議な空間に足を踏み入れ、「和だしカレー」を味わう“平日昼だけ”の至福の時間を過ごしてみよう。

【メニュー】
和だしそぼろカレー 980円
※ご飯大盛はプラス100円
※価格は税込

平日昼だけ

住所
〒166-0011 東京都杉並区梅里1-21-21
営業時間
11:30~15:00(※完売次第閉店)
定休日
土・日・祝日
公式サイト
https://twitter.com/Heijituhirudake/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。