米ナスと中長ナスの一番おいしいレシピを比較!なすの品種の特徴にあわせた調理のポイントおしえます

dressing編集部

Summary
1.ナスは品種が豊富。日本全国で一般的な「中長ナス」と海外がルーツの「米ナス」を比較
2.様々な調理法があるなかから“一番おいしい調理法”レシピをそれぞれピックアップ!
3.果肉がやわらかい中長ナスは煮物、大ぶりな米ナスはステーキがオススメ

「ナス料理をレシピ通りに作ったのに、おいしく仕上がらなかった」という経験はないだろうか。スーパーでは中長ナス・長ナス・米ナスなど、複数の品種が売られているので、どれを選んだらいいのかわからないという人もいるだろう。

ナスはナスでも、品種によりかなり性質が違うため、実は一番おいしくいただく調理法がそれぞれ異なるのだ。

今回はナスのなかでも特に性質の異なる「中長ナス」と「米ナス」の違いについて説明しよう。

中長ナス(写真上)は、長さ12~15cmほどの日本全国で採れる最も一般的なもの。皮と果肉が適度にやわらかく、加熱すると味が染みやすくやわらかな食感となるので、煮物や焼きびたしにするとおいしい。
中長ナスを調理するうえでの注意点は、煮すぎや焼きすぎ。果肉部分がドロドロになってしまう。反対に、炒める際は果肉にある程度火を通さないと食感がかたいままに。果肉がしんなりとやわらかくなるまで調理することを心がけよう。

米ナス(写真上)は、アメリカの品種を日本で栽培しやすいように改良されたものといわれる。皮がしっかりとしていて果肉もかたいので、田楽やステーキなどに最適だ。繊維がしっかりしているため横方向にスライスするのがオススメ。煮崩れを起こしにくいので、ラタトゥイユなどの煮込みにも適している。加熱調理に向いているため、漬物は不向きだ。

ではさっそく、中長ナスと米ナスそれぞれの一番おいしい食べ方をご紹介しよう。

■味が染み染みでジューシー!「中長ナスの焼きびたし」

果肉がやわらかく、加熱すると味が染み込みやすい中長ナスは、「焼きびたし」にするとその特徴が最大に活かされる。ゴマ油のコクと煮汁がしっかりと染み込みジューシー。

ここでおいしさアップのポイントをひとつ教えよう。下処理したナスに油を絡めてから焼いてみてほしい。そうすると、油を吸いすぎずにべたっとならない。

■材料(2人分)

・中長ナス … 2本
・生姜 … 1かけ
・ゴマ油 … 大さじ1
・水 … 200ml
・醤油 … 小さじ4
・みりん … 大さじ1
・輪切り唐辛子 … 小さじ1/2
・青ネギ … 3本

■作り方(調理時間:20分)

① 中長ナスはヘタを切り落として縦半分に切り、皮目に浅く3mm間隔で斜めに切り込みを入れる。水に5分ほどさらしたら引き上げ、水気をふきとる。生姜はすりおろす。青ネギは小口切りにする。

② ボウルに中長ナスとゴマ油を入れてよく絡めたら、中火で熱したフライパンにナスの皮目を下にしてに入れる。焼き色がつくまで4分焼いたら、ひっくり返して裏面も2~3分ほど焼いて火を通す。

③ ②に生姜、水、醤油、みりん、輪切り唐辛子を加えて中火で3分ほど煮る。火を消してこのまま15分ほど置き、味をなじませるとよい。

④ 器に盛り、青ネギを散らす。
※冷蔵庫で2時間ほど冷やしてから食べてもおいしい。

■ナスのトロッとした食感がやみつきになる「米ナスのステーキ」

大ぶりで皮や果肉がしっかりしている米ナスにぴったりなメニューは、ステーキ。中長ナスだとやわらかくなりすぎてしまうが、米ナスを使うことでほどよいかたさを残しつつ、口どけはトロッとしたステーキになる。バターの芳ばしさとタレとニンニクを絡めれば、絶品のひと皿となる。

米ナスのステーキのおいしさアップのポイントは、切り口の両面それぞれに切り込みを格子状に入れること。中まで火がとおり、味も浸み込みやすくなる。

■材料(2人分)

・米ナス … 2個
・ニンニク … 1かけ
・バター … 20g
・醤油 … 大さじ1
・酒 … 大さじ1
・塩、コショウ … 適量

■作り方(調理時間:20分)

① 米ナスは両端を切り落とし、厚さ1.5cmの輪切りにする。水に5分さらしたら引き上げ、水気をふきとり、両面にそれぞれ3mmほどの切り込みを格子状に入れる。ニンニクは皮をむいて薄切りにする。

② フライパンにバター半量とニンニクを入れて中火で熱し、ニンニクの香りが立ってきたら米ナスを加えて片面にこんがり焼き色がつくまで焼く。残りのバターを加えて裏返し、もう片面も焼き色がつくまで焼いて火を通す。

③ ②に醤油と酒を絡め、水分が飛ぶまで焼いたら、塩、コショウをふる。

皮や果肉のやわらかさに大きな違いがある中長ナスと米ナス。それぞれの特徴に合った調理法とレシピを紹介した。まずは食材に適した食べ方を考慮した、一番おいしい調理法を試してみてほしい。

【レシピ制作者プロフィール】
フードクリエイティブファクトリー
「あなたとあなたの大切な人との暮らしをもっと穏やかで創造的に」を企業理念とする食のクリエイティブに特化した企画制作チーム。
食の企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、
イベントなどを手がけています。
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