自家製チョリソが絶品! 本格スペイングルメを堪能できるお洒落空間『デスパーニャ』にファン続出!

【連載】NYスタイル、進行形  世界最新の食トレンドを生み出し続ける、ニューヨーク。日々新しいスタイルが提案されるこの街で、生き残るのは至難の技。そんなニューヨークのトレンドに敏感な街の「賢人」の琴線に触れた店とは?

Summary
1.絶品スペイングルメが楽しめる、お洒落なスペインフード専門店
2.チョリソ生産、販売からイートインやアルコールまで、多彩なスペインフード事業を展開
3.軽食ではコロッケやチョリソサンドなど、本場さながらの典型的なスペインフードが魅力

食材販売からバーまで、本格スペイングルメが楽しめるスペインフード専門店

ニューヨークのダウンタウン、ソーホーとノリータの境目あたりにスペインフードの専門店とカフェを兼ねた『Despaña Fine Foods & Tapas Café(デスパーニャ・ファインフーズ&タパスカフェ)』がある。

こだわりの自家製チョリソをはじめ、缶詰に入った調理済みのムール貝、サフラン等の香辛料、オリーブオイル、パエリア用の米、さまざまな種類のオリーブなど、あらゆるスペイン料理向けの食材を揃えている。

嬉しいことに、そのような食材に加えて軽食も提供。テイクアウトもイートインも、小さなバーカウンターでワインを飲みながら軽くつまむなんてこともできる。

店内はセンスの良い食材がお洒落に陳列されている。それだけでなく、小規模ながらレストランスペースもあるので、行くだけでわくわくした気分になれる。そんな洗練された楽しい空間が『デスパーニャ・ファインフーズ&タパスカフェ』だ。

原料や風味にこだわったチョリソ、独特の味わいがクセになる

『デスパーニャ』の主力商品チョリソは、他とはひと味違う。

スペインのエストレマドゥーラ州ラ・ヴェラから取り寄せた高品質のパプリカをブレンドし、少しスモーキーなフレーバーを加えることで、独特の味わいを作り出している。朝食のスクランブルエッグなどの付け合わせ、ピンチョスやアヒージョに使ってもおいしいと、ファン続出の一品だ。

すべて調理済みでそのまま食べられるのも、多くのお客が買い求める理由である。なかでも人気なのは「traditional chorizo(トラディショナル・チョリソ)」(写真上)。スパイシーなチョリソやブラッドソーセージもあるが、「traditional chorizo」は最もスタンダードでくせがない分、多くの人に好まれている。

また、スペイン料理の本や食器も売られている。ディスプレイにも使われており、お洒落な雰囲気づくりに一役買っている。

多くのスペイングルメを一度に味わうことができるだけでなく、それをお洒落でリラックスした雰囲気の中で堪能できることが、『デスパーニャ』の大きな魅力だ。

始まりはチョリソ工場、多彩なスペインフード事業を展開

同店の母体は『Despaña(デスパーニャ)』で、もともとニューヨークのクイーンズ区ジャクソンハイツでチョリソの生産からスタート。1971年のことだ。

90年代には、スペインから食材を輸入する事業を開始。その後、直営店も手掛け、こちらは現在3店舗を構える。3

そして『デスパーニャ・ファインフーズ&タパスカフェ』は、2006年にオープンした。当初はスペインの食材を買って帰ることができる店という位置づけだったが、インテリアデザインを担当した『LCY DESIGNS』から、『デスパーニャ』の食材を使ったシンプルな料理を提供できるフードカウンターもつくったらどうかと提案を受けたという。

これをきっかけに、2011年には空いた隣のテナントスペースと併せて拡張し、シーティングエリアを設けた。ワインとビールを出せるリカーライセンスを取得したことで、お客がワインやビールを飲みながら食事できるようにもなり、大きな反響を受けたという。

主軸のチョリソについては、一貫してポークチョリソのみを生産。今では直営店で購入できるほか、『Zabar's(ゼイバーズ)』や『DEAN & DELUCA(ディーン&デルーカ)』などの有名グルメストアに加え、『DANIEL(ダニエル)』『Le Coucou(ル・クク)』などの高級レストランに卸売りしている。

コロッケ、チョリソサンドなど典型的なスペインフードを堪能できる

軽食の中で人気があるのは、典型的なスペイン料理が多い。「Croqueta Serrano(コロケッタセラーノ)」(写真上)は、中に詰まったベシャメルソースがとろりとしておいしい小さなコロッケ。細かく刻んだハモン・セラーノも入っている。

サンドイッチで人気が高いのは「Picante Bocadillo(ピカンテ・ボカディージョ)」(写真上)。スパイシーチョリソとguindillas(ギンディージャ)というチリペッパーが入っていて、辛みが強い。

日本人にとって少し珍しいのは、マリネした白いアンチョビをのせたオープンサンドイッチの「Boquerones Pintxo(ボケロネス・ピンチョス)」(写真上)。普通のアンチョビとは少し違う味わいで、なかなかおいしい。

『デスパーニャ・ファインフーズ&タパスカフェ』の隣には、ワインショップ『デスパーニャ・ヴィノス・イ・マス』もある。

ニュージャージー州プリンストンにも店があるが、今後はニューヨーク市の中でさらに出店していきたい意向だというので、目が離せない。


【メニュー】
traditional chorizo $8.95(4本入り)
Croqueta Serrano $3.50
Picante Bocadillo $10.00
Boquerones Pinxto $4.00(1つにつき)

Despaña Fine Foods & Tapas Café(デスパーニャ・ファインフーズ&タパスカフェ)

住所
408 BROOME STREET, NEW YORK, NY 10013
電話番号
212-219-5050
営業時間
月~木曜10:00~19:00、金曜10:00~21:00、土曜11:00~21:00、日曜11:00~18:00
定休日:無休
公式サイト
公式ページhttps://www.despanabrandfoods.com/stores/soho/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。