自由が丘『ダル バローネ』のイタリア郷土料理に感動! 絶対におすすめの隠れ家イタリアンだった

東京・自由が丘駅から徒歩約10分、世田谷区奥沢エリアに店を構える『ダルバローネ』。イタリア・ピエモンテ州の郷土料理をベースにモダンなエッセンスを散らした個性あるイタリア料理が楽しめます。本場イタリアで修業したシェフの料理は唯一無二のメニューばかり。ソムリエが厳選したワイン(ボトル約200種/グラス約10種)とともに味わったら幸せな気持ちになること間違いなしです。ぜひ予約して訪れてみて。

佐川 碧

Summary
1.イタリア郷土料理をベースにモダンなエッセンスを散らした個性あるイタリア料理が楽しめる『ダルバローネ』(自由が丘)
2.ワインはボトル約200種類、グラス約10種類の豊富な品揃え
3.アラカルトメニューとお好みのワインで、ワインバー感覚でも使える!

自由が丘から徒歩圏内の住宅街に佇む“青い風見鶏”が目印の隠れ家イタリアン

東京・自由が丘駅から徒歩約10分、世田谷区奥沢エリアは閑静な雰囲気で人気の住宅街だ。

そんな住宅街の一角に溶け込むように、イタリアンレストラン『dal Barone(ダル バローネ)』はある。

その風景になじみすぎて、思わず通り過ぎてしまいそうなこちらへ伺うには、“青い風見鶏”を目印に…。

クールでシックな印象のファサードにどんなお店だろう? と一瞬緊張するが、ドアを開けると木目を生かしたインテリアにオレンジやブルーのアクセントカラーがきいた、スタイリッシュで温かみのある店内が広がる。

イタリア料理通も納得させる味を誇る、こちらの『ダル バローネ』を営むのは、オーナーソムリエの鳥山真吾さん(写真右)とシェフの中川英樹さん(写真左)。

なんとソムリエの鳥山さんはイタリアワインとイタリア料理に惚れ込み、前職の会社員時代にワインエキスパートの資格を取得。アパレル業界という異業種からイタリアンの世界に転職した。

一方、シェフの中川さんはというと、大学卒業後、流通会社に勤めるが、20代後半のある日、なんと単身で料理修業のためにイタリアへ! 皿洗いから始めたのち、ミシュラン一つ星相当の高得点を得たレストランでトップシェフを務めるなど、素晴らしいキャリアを積んだ。そしてその後、『ダル バローネ』開店のためにイタリアから帰国したという。

そんな2人が作り出すのは、シェフの修業先であるピエモンテ州の郷土料理をベースに、モダンイタリアンのエッセンスと日本の旬や食材を生かした、“『ダル バローネ』らしいイタリアン”。さっそく料理を見せてもらおう。

15種類以上の旬の野菜が味わえる! ワインにも合うバーニャカウダをスターターに

目にも鮮やかな色とりどりの野菜がたっぷりのったこちらは、「NOTO高農園の野菜いろいろ バーニャカウダソース」(写真上)。

野菜本来の濃い味が楽しめることで評判の、石川県『NOTO高農園』の旬の野菜を使った一皿。取材日は黒大根やコリンキー、紫人参につるむらさき、ビーツやトレビスなど、書ききれないほどの野菜が並んでいる。

あくまでも主役は野菜ということで、その味を損ねぬよう、ソースはガーリックやアンチョビ、オリーブオイルなどシンプルな材料で作ったバーニャカウダソースで。

ぎゅっと詰まった野菜のうまみとアンチョビの塩気がほどよく、ついつい食べる手が止まらなくなる一品! たっぷり盛ってあった野菜がいつの間にかなくなること必須のおいしさだ。

ピエモンテ州アルバ流・スペシャリテの「アニョロッティ・デル・プリン」は必食!

プリモ・ピアット(第一の皿/パスタ)は『ダル バローネ』のスペシャリテ、「アニョロッティ・デル・プリン」(写真上)を。

イタリアン好きなら「アニョロッティ」の名は聞いたことがあると思うが、こちらは「アニョロッティ」でも、シェフの修業時代の思い出の味、ピエモンテ州アルバのスタイル「アニョロッティ・デル・プリン」。その特徴は形状にあり、パスタ生地を薄く伸ばした上に具をおき、つまんで詰め物にしたものを指す。

アニョロッティの中身は牛・鶏・豚3種の肉にセージで香りづけしたもの。これを、水を使わずに小麦粉と卵、セモリナ粉を少々加えたシンプルなパスタ生地と合わせ、バターとセージで仕上げる。

フォークに何個も乗りそうな小さなサイズのラヴィオリ状のこのパスタ、口にすると肉のみっちり感とセージの香りが爽やかで、シンプルでおいしい、まさに“郷土料理”らしい、毎日でもいただけそうな深い味わいだ。

メインはだしとフォアグラとピエモンテ産のトリュフがアクセントの2種の「奉納伊勢どり」を!

セコンド・ピアット(第二の皿)、つまりメイン料理は「奉納伊勢どり フォアグラ 黒トリュフ」(写真上)。ジューシーで深いコクのある味わいが人気の「奉納伊勢どり」を使ったこちらは、アレンジの違う2種の鶏肉が並んでいる。

奥は低温調理したあとに軽く燻製したむね肉と、手前は同じく低温調理後、フォアグラを巻き込んだもも肉をグリルし、ピエモンテ産の黒トリュフをたっぷりかけたもの。

下に敷いたソースは骨などでとっただしを使ったシンプルなソース。また付け合せにはノーザンルビーという紫色のじゃがいもをチップスにしたものと砂肝を添えている。

鶏肉のぎゅっと歯ごたえのある身質と、何層も重ねた調理法で、噛めば噛むほど味が広がる、あっさり感とコクの2つの味が楽しめる一皿だ。

メインというと重い料理が出てくることもあるが、こちらはソース、肉、トリュフにフォアグラ、それらが突出せず、それぞれが補い合うような味わいが絶品。食べごたえはありながら後味は軽く、食材を生かそうというシェフの想いが伝わる。

ドルチェは食後酒のような華やかさが楽しい「グラッパのセミフレッド」

コースの締めはお酒も楽しめる『ダル バローネ』らしい一品「グラッパのセミフレッド」(写真下)を。

アイスクリームのケーキともいえるセミフレッドをグラッパで香り付けし、下にカカオのクランブルが敷いてある。

お菓子作りに使うお酒はアルコールを飛ばしてあることが多いが、こちらでは仕上げに生のままのグラッパを使い、ひとさじ食べるとまるでグラッパを口に含んだような、高い香りを感じる。

また、クランブルにしのばせた塩のアクセントも甘さを引き立て、まさに大人向けの食後酒を兼ねたデザートだ。

ずらっとそろったイタリアワイン、その数200種類!

さて、料理に合わせるお酒はと言うと、ソムリエの鳥山さんの人生を変えたほどのイタリアンワインをやはりすすめたい。

ピエモンテ州のワインはもちろん、イタリア各地のもの、先ほどデザートに使ったイタリアの特産品であるグラッパなどの蒸留酒など、なんとボトルなら約200種類を常備しているというから驚きだ。

また、グラスワインも約10種類をそろえているそうで、例えばアラカルトメニューから料理をいくつかと好みのグラスワインといった、レストランの洗練された味とワインをカジュアルに楽しめる、ワインバーとしての使い方もできる。

毎日でも食べたいようなどこか懐かしい味わいと、モダンなイタリア料理、そして日本の豊かな味わいとが交差した、ここにしかないクリエイティブな料理が楽しめる『ダル バローネ』。ハレの日でも日常の日でも利用したい一軒だ。

【メニュー】
▼コース
シェフのお任せコース(食後酒付き) 5,700円
シェフのお任せコース(食後のエスプレッソ付き) 5,300円 
*その他、アラカルトメニューやパスタソースなどのテイクアウトもあり
▼ドリンク 
Vini(グラスワイン) 1,000円~
*その他、ソフトドリンクなどあり
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税・サ別です

dal Barone(ダル バローネ)

住所
東京都世田谷区奥沢3-12-6 リン・アルボ奥沢1F
電話番号
050-5488-3331
営業時間
月~金
17:00~23:30
(L.O.22:30、ドリンクL.O.22:30)
(ディナー・バー)


15:00~17:00
(アペリティーヴォ)
17:00~23:30
(L.O.22:30、ドリンクL.O.22:30)
(ディナー・バー)

日・祝日
15:00~17:00
(アペリティーヴォ)
17:00~22:00
(L.O.21:00、ドリンクL.O.21:00)
(ディナー、バー)
定休日:火曜日
第2、第4水曜日
ぐるなび
ぐるなびページhttps://r.gnavi.co.jp/ecbpbf7t0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。