甘いソースとカツのコラボが後を引くうまさ! メディアで話題の絶品「オムカツサンド」

dressing編集部

Summary
1.渋谷にオープンしたクラフトサンドイッチの店『Grain bread and brew』
2.世界中のサンドイッチと郷土料理を研究してきたオーナーが作る、オリジナルレシピのサンドイッチ
3.絶品サンドイッチには、選りすぐりのスペシャルティコーヒーを併せて

サンドイッチ好きがオープンした、サンドイッチをおいしく味わえる特別な店

サンドイッチギークのオーナーが、サンドイッチ専門店を作ったらどうなるか。そこはサンドイッチ好きの聖地になるのか、はたまた頑固一徹の気むずかしい店になるのか。おそらく前者になるであろう、2016年7月30日にオープンしたクラフトサンドイッチのお店を紹介したい。

『Grain bread and brew(グレイン・ブレッド・アンド・ブリュ―)』は、コーヒーにまつわる雑貨(カップやコーヒープレス等)を取り扱う株式会社リバーズが作ったサンドイッチとコーヒーのお店だ。元々、同社が得意とする「コーヒーを専門とするお店を出したい」というところからスタート。コーヒーに合う料理を考えていた時、オーナーの足利修一氏が無類のサンドイッチ好きということもあって、コーヒーとサンドイッチを提供する店として誕生した。

店のコンセプトは「クラフトサンドイッチ」をテーマとしている。「軽食ではなく、一品の料理として、サンドイッチを知ってもらいたい」と店長の中野さん。足利氏が世界20数カ国で食べたサンドイッチや郷土料理からインスパイアされたオリジナルのサンドイッチは全12種類もある。どれも目新しく、どんなサンドイッチが出てくるのかなとメニューを見ては想像を膨らませる。

使用するパンは、4種類。トースト、バゲット、チャパタ、ピタだ。それぞれ個人店から有名なベーカリーと仕入れ先にもこだわり、具材とのバランスや食感を重視したものを使用している。

中野さんいわく「『ある国でポピュラーなサンドイッチ』を提供しているわけではなく、あくまで、足利が各国を巡り、そこで出逢ったその土地の食文化にインスピレーションを受けて、オリジナルのレシピを足利、私、シェフとで考案しています」とのこと。まさにクラフトサンドイッチの名にふさわしく、オリジナリティ溢れるメニューを構築しているのだ。

サンドイッチの魅力は何といっても、気軽に食べられる所だ。その手軽さに、ひと手間を加え、まるでビストロに来たようなワンランク上のサンドイッチを食べられると聞けば、期待が膨らむ。もちろん作り置きせず、注文が入ってから、パンを切り、具材を調理する。

世界各地の食文化に同店流の「サンドイッチ・マジック」をかける!

日本人にとっては、サンドイッチをソースにディップして食べるのは目新しいことだ。アメリカでは、固くなり味の落ちてしまったパンを食べやすくするために、ディップソースに絡めて食べるのが一般的なんだそう。『Grain bread and brew』では、この文化をヒントにグレイビーソースにトリュフオイルを加えた特製ソースに絡めて食べるスタイルを提案している。そのままでおいしいサンドイッチをさらにおいしくする魔法としてアメリカの食文化をアレンジしているのだ。

「海外ではサンドイッチは朝、昼、夜と時間に関係なく食べられていますし、シンプルなものからサンドイッチひとつで満腹というものまで多様です。日本人がまだ知らないサンドイッチの世界を我々から発信したいという思いもあります」と中野さんは話す。

そして、パンと具の組み合わせも固定観念にとらわれない所が同店の魅力でもある。例えば、イタリアのチャパタは、オリーブオイルで練られるヘルシーで素朴なパン。そこに100gのヘビー級ベーコンやフライドチキン、ローストビーフなどのボリューム満点の具を合わせるのだ。がっつり溢れる具材とさっぱりシンプルなチャパタのコントラストがとても面白い。

この「100gベーコン、モンスタースタイル」は、パプリカやキュウリなどカラフルなシャキシャキの食感に、ベーコンの豪快な塩味、それらをまとめるバルサミコ酢が絶妙なバランス。隠し味のマスタードマヨも良いアクセントになっている。

同店のサンドイッチで世界旅行をした気分になれるが、我が日本らしいサンドイッチも置いていないのだろうか。

カツサンドの進化系!? 「オムレツカツトーストサンド」が話題

「タマゴサンドを作りたいと思ったのですが、ゆで卵をクラッシュして、マヨネーズで和えて、サンドするって普通じゃないですか。そのシンプルさにボリュームも重視したかったので、玉子焼きをフライにして、タマゴカツにして提供することになりました」

ゆで卵やうずらの卵を揚げたものは見たことがあっても、玉子焼きをフライにする発想は思いもよらなかった。ソースは、デミグラスソースに西洋わさびのホースラディッシュソースを合わせて、甘いコクに爽やかな刺激が加わった大人のタマゴサンドに仕上がっている。

「これはプリン?それともパン?」と議論を呼ぶ、カリふかのフレンチトーストも隠れた人気メニュー

「フレンチトーストブリュレ 季節のフルーツとアイス添え」も隠れた人気メニューなんだとか。フレンチトーストは、半日近く液に浸し、まるで「天使のベッド」と表したいほどふかふかとしている。表面のカラメルがカリッと焼けて香ばしく、中はプリンのように滑らか。口いっぱいに広がるタマゴのまろやかさが口の中でゆっくり溶けていくまで、幸福感が続いていく。

付け合わせのリンゴのコンポートは甘酸っぱく、卵黄のみを使ったバニラアイスはカスタードのように濃厚で、そこにナッツとキャラメルをまとう。

サンドイッチにあわせるのは、こだわりのスペシャルティコーヒー

この個性的なサンドイッチの数々に、コーヒーが負けてしまわないか心配になってしまうが、同店のコーヒーもこれまた実力派ぞろい。

「グアテマラ・サンタイサベル」、「エチオピア・イルガチェフ・ゲデブ」、「コスタリカ・ラ・エネ」と、どれもスペシャルティコーヒーの称号を与えられたもの。すべて手作業で実を摘み、選定もすべて人の目で行われる。「種からカップへ」と言われるくらい、農園経営から品質管理まで、徹底して行っている農場にしかその栄誉は受けられない。

「エチオピア・イルガチェフ・ゲデブ」は、フルーティな香り、フレッシュな酸味、豆のコクを感じられる一杯だ。同店の極上コーヒーと作りたてのサンドイッチなら、ディナータイムにだってふさわしいはずだ。

ちなみにお店のロゴマークは、林を駆けて行くようなリスのデザインになっている。なぜかと伺うと、「近所に神社があって、神社にいそうな動物と言えば・・・リス! という理由です」とはにかむ中野さん。ワンランク上のサンドイッチ、でも肩肘張らないカジュアルな空気が流れていると言うことだ。

(取材・文/カメイアコ)

【メニュー】
100gベーコン、モンスタースタイル 1,000円
オムレツカツトーストサンド ホースラディッシュソース仕上げ 850円
フレンチトーストブリュレ 季節のフルールとアイス添え 800円
コーヒー各種R 450円/L 550円

※価格はすべて税込

Grain bread and brew(グレイン・ブレッド・アンド・ブリュ―)

住所
〒150-001 東京都渋谷区東2-20-18
電話番号
080-4355-2016
営業時間
11:00~21:00、土曜日8:00~21:00、日曜日8:00~19:00 定休日 月曜日
公式サイト
公式ページhttp://grainbb.com/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。