『江戸蕎麦 僖蕎』のそばコースは6品3,800円! 刺身もウナギも天ぷらも絶品ぞろいのそば店【向島】

寿司や天ぷらと並んで日本料理を代表する料理、そば。江戸時代に庶民の人気グルメとして定着したと言われています。その江戸前のそばを楽しめるのが向島の『江戸蕎麦 僖蕎(ききょう)』。かつおだしがしっかりきいた辛口のつゆでいただくそばは絶品! ベテランの料理人が作る和食も本格的! 観光スポット・東京スカイツリー®はすぐ近く。和の情緒を求めて、お出かけを楽しんでみてはいかがでしょう。

小田中雅子

江戸情緒を残す向島・曳舟でいただく絶品そば

古くからある花街として知られ、文人たちにも愛されてきた街、向島。ぶらりと歩けば、江戸から続く老舗や料亭など江戸情緒を感じる風情が街のそこかしこに感じられる。

この街を訪れたら、おいしい和食を楽しみたいもの。そんなときに気軽に訪れ、目で楽しみ、舌が喜ぶ料理をいただけるのが『江戸蕎麦 僖蕎(ききょう)』だ。

『江戸蕎麦 僖蕎』は、桜の名所、隅田川にかかる桜橋から歩いて4~5分の場所にある。料亭のような黒の格子が張り巡らされた外観は、シックで粋な風情があり、界隈でもひときわ目立つ。

淡い色合いのグラデーションが美しいのれんは、島根県の伝統工芸士、西田誠吉氏の作品。のれんをくぐって中に入ると、界隈の喧噪から離れた落ち着いた世界が広がる。

1階は全40席、カウンター席とテーブル席。角材が格子状に組まれた格天井が印象的だ。カウンター席の向こう側にはガラス張りの厨房があり、タイミングがよければ店主がそばづくりをしている様子が眺められる。

2階は24席。仕切っても使える個室と、大人数にも対応可能なテーブル席が並ぶ。壁沿いに並べられた赤い棚がモダンな趣き。散策ついでの食事から、家族や仕事仲間との会食まで使い勝手のよい、バリエーションのある席が用意されている。

ベテランの和食料理人が打つ端正なそばが人気

店主の畠山泰和(たいわ)さんは、20年以上のキャリアを積んだ、和食一筋のベテラン料理人。宮城県にある旅館の厨房から和食の修業をスタート。名店ひしめく銀座の和食店や、山形県にある旅館の厨房などでさらに経験を積む。

その後、神楽坂にある『僖蕎(ききょう)』系列の和食店で活躍する一方、そば打ちを学んだ。現在『僖蕎』を任され、店長兼料理長として腕を振るっている。

“江戸蕎麦”とは、少し辛めのつゆでいただくそばのスタイル。『江戸蕎麦 僖蕎』では、宗田節の厚削りと本節をブレンドし、かつお節のうまみを強くきかせただしを使用。醤油と赤酒を使った返しに合わせている。赤酒を使うことで風味が増し、うまみがしっかり感じられるつゆになっている。

そばは茨城県産「常陸秋そば」を使用した、そば粉が8割の二八そば。

「最初、食べた時、うまいなと思いましたね。香りがよいだけではなくて、味もしっかりあるんですよ。辛みが強い、ウチが作る江戸前のつゆにもぴったり合います」と畠山さんは、「常陸秋そば」の魅力を語る。

茨城は古くから知られたそばの産地。そこでブランド品種として大切に育てられている「常陸秋そば」は、粒が大きく、香りの高さや滋味豊かさに優れ、玄そばの最高峰という評価を得ている。

「そば打ちの時に大切にしているのは水分量です。日々変わる気温や湿度といったコンディションに合わせて変えています。常陸秋そばは味がしっかりあるので、細めに切ってもうまみが感じられます」と畠山さん。

丁寧に打ったそばはキリッと角が立ち、色白で細い。サッと箸でたぐり、辛みのあるつゆをチョンとつけてすすれば、フワッと繊細なそばの香りが鼻腔を抜け、ほのかな甘みが感じられる。二八そばらしいつるりとしたのど越しも心地良い。醤油とだしのうまみがきいた深い味わいのつゆは、そばの甘みを引き出してくれる。

粋なそば前を気軽に楽しむコースは6品3,800円!

辛み強めのつゆと繊細な香りのそばとの組み合わせは、粋な江戸文化を思い起こさせてくれる。このそばと、季節の食材を生かした和食とのコースが楽しめるのが『江戸蕎麦 僖蕎』の醍醐味だ。

そばと和食の両方が楽しめるセットが、昼も夜も人気だという。せいろそばが付いたベーシックなコースで「言問(こととい)コース」は6品3,800円と超お得だ。

その「言問コース」で最初に登場するのが「白木彩り八寸盛」(写真上)で、そば前としゃれ込んでみたい。

「蒸し鶏」(写真・右端)は醤油や酒、みりんなどのたれに漬け込んだ鶏むね肉を蒸し上げたもの。いぶりがっこを入れたポテトサラダをのせた“そばせんべい”の下の器には、そば前の定番「そば味噌」(写真右から2つ目)が入っている。「京桜」という甘口の赤味噌と西京味噌を合わせた風味豊かな味噌に粒々したそばの実をブレンド。そば屋ならではの酒のおつまみ。

だし巻き玉子(写真中央)はかつおだし強めの味わいがふんわり玉子にきいている。らっきょうを乗せたさつま揚げ(写真左から2つ目)は同店の手作り。カラフルな紫芋のムース(写真左端)はクリーミーで洋風な味わい。遊び心を感じる一品だ。

産地直送など厳選した素材を使用

「鮮魚2種盛り」(写真上)は旬の魚を使ったお造り。取材日は宮城県産の真ダイと、宮城県産のサバを使ったシメサバ。切り身も厚く、脂ののった魚の味わいを堪能できる。

こちらの魚は宮城県からの直送。ベテラン料理人である畠山さんは、食材の仕入れに関しても、長年の付き合いから生まれたネットワークを活用し、魚介類などは全国の港から直送してもらっている。本日のお造りも宮城県石巻漁港からの直送。鮮度の高い素材が料理をさらにおいしくしてくれる。

『江戸蕎麦 僖蕎』名物、「鰻の焼き蕎麦蒸し」(写真上)。ウナギも『僖蕎』自慢の一品。畠山さんと縁がある静岡県浜松のウナギ専門店から仕入れ、炭火で香ばしく焼いている。

身が厚いウナギはふっくらとやわらかい。脂ののったウナギと、もち米とそばの実を合わせた蒸しものとの組み合わせがユニークだ。上からかけてあるのはそばつゆをだしで割ったもの。風味の高いつゆが全体をひとつにまとめている。

天ぷらは大海老、ナス、カボチャ、サツマイモの4種。カラリと揚がった海老の天ぷらはプリプリで、素材の良さを実感。これらの天ぷらをそば粉の入った「そば塩」でいただく。そば粉と塩を合わせて炒りつけた塩で、ほんのりと香ばしさを感じる。

〆には「せいろそば」が登場。天ぷらが出るタイミングでそばをすぐに出すかどうかを聞いてくれるのもうれしい。天ぷらを肴にもう少し酒を楽しむもよし、うまいそばと合わせて天ぷらそばで〆めるのもよし。そば屋ならではの楽しみ方だ。

最後は甘味で締めくくる。抹茶をタピオカ粉で固めた「抹茶餅」。きな粉と黒蜜をかけている。タピオカ粉を使っているため、弾力も軽やかだ。

自由なスタイルでそば前を楽しめるドリンクのラインナップ

ドリンクは“そばに合わせる”ことにこだわらず、訪れた人が自由に食事と酒を楽しんでもらえるように心掛けているのだとか。

和の情緒を楽しみたいなら、やはり日本酒を合わせたい。辛口からうまみのあるものまで、季節の素材を生かした和食と、繊細な味わいの国産そばに合う飲みやすいものがそろっている。この他に焼酎やワインも充実している。

リーズナブルでありながら本格的な和食を楽しむ

定番のそば前メニューと、自慢の素材を使ったオリジナル料理がそろって、ボリュームもしっかりある「言問コース」。税込みで3,800円という手頃な価格も魅力的だ。

2021年夏には東京・湯島に姉妹店『妻恋坂 酒趣(つまこいざか しゅしゅ)』もオープン。現在は和食料理のみだが、ゆくゆくはそばも登場する予定なのだとか。気軽にそばと和食が楽しめる店が増えるのがうれしい。

周囲には東京スカイツリー®や、桜の名所の桜橋などぶらりと訪れたくなるスポットが多数ある『江戸蕎麦 僖蕎』。和の良さをしみじみと感じたい時に訪れたい一軒だ。


【メニュー】
・言問コース 3,800円
・せいろそば 770円

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。

江戸蕎麦 僖蕎

住所
東京都墨田区向島5-27-10 Sビル
電話番号
050-5486-6656
営業時間
月~金
昼の部 11:30~14:30
(L.O.14:00)

土・日・祝
昼の部 11:30~15:00
(L.O.14:30)

夜の部 17:00~22:00
定休日:無
ぐるなび
ぐるなびページhttps://r.gnavi.co.jp/jsng4w1k0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。