宮古島は絶品グルメの楽園だった! 郷土の料理に驚きと感動がとまらない、島民が愛する「名店の島グルメ」

2017年07月07日
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宮古島は絶品グルメの楽園だった! 郷土の料理に驚きと感動がとまらない、島民が愛する「名店の島グルメ」
Summary
1.海だけじゃもったいない! 実り豊かな宮古島はグルメの宝庫
2.夏が旬の島産マンゴーから伊勢エビまでパーフェクトなグルメぞろい!
3.本場仕込みの絶品イタリアン『ドンコリism』で肉料理! そして漁師の豪快地中海メシ『タヴェルナ・サンボ』で魚料理!

宮古島は「肉」「魚」「野菜」「果物」のすべてがパーフェクトなグルメの楽園!

宮古島は沖縄本土より南西側に位置し、宮古島本島を中心に伊良部島、来間島、池間島、大神島、下地島などの島が囲む。中でも、2015年より開通した伊良部大橋は全長3,540mとブルーオーシャンが望める絶景のドライブスポットになっている。

また、宮古島ならではのお祭りといえば、泥をまとい仮面をつけた神様「パーントゥ」が有名。無病息災を願い、体や家、車などに泥を塗ってもらう伝統行事だ。

また、お祭り好きな宮古島市民にとって、なくてはならないのが泡盛。宮古島特有の「オトーリ」という飲酒の風習がある。参加者の中で親を決め、1つの盃に注がれた酒を順番に飲み干し、親まで一周するというお酒が強い島民ならではの文化だ。

宮古島の暑さは6月~7月にかけてピークを迎え、南国フルーツの収穫が最盛期を迎える。中でも宮古島マンゴーは、とても甘くて、果汁の濃さがダントツ。街中にジューススタンドがあるので、マンゴーを使ったフレッシュジュースが喉の渇きを潤してくれる。

フルーツは、農協が運営する『あたらす市場』に集まってくる。宮古島で獲れた野菜や果物を求めて、島民だけでなく、ツーリストも足を運ぶ市場でもある。夏場はマンゴー、パッションフルーツ、スターフルーツ、シークワーサー、グァバ、ドラゴンフルーツなどの果物が旬になり、小ぶりで甘みの濃い島バナナは年中収穫される。

海産物はマグロとカツオは通年であがり、赤身魚が好きな人にはたまらない。またこの時季、伊勢エビの収穫が解禁されるので、豪快にお造りやブイヤベースなどで楽しみたい。島の魚であるグルクンも年中獲れるが、夏は全体的に島の魚の漁獲量も上がるので、活きの良い絶品の魚料理に出会えるお店を後ほど紹介したい。

そんな宮古島グルメと言えば、島民食の「宮古そば」や「ゴーヤーチャンプルー」がある。宮古島に来たら、まずオススメしたいのが老舗『古謝そば屋』の「ソーキソバ」(写真上・右)。昭和7年創業、宮古島で最も歴史のあるそば店だ。甘辛に煮つけた大ぶりなソーキ(豚のあばら肉)に、豚骨ベースでニンニクのきいたスープがよく合う。そして、内地ではお目にかかれない太めのそば。やはり島に来たら一度は食べたくなるはずだ。

また『カフェIrayoi』の「ゴーヤーチャンプルー定食」(写真上・左)もおすすめの一品。香ばしく焼かれたスパムとトロトロの玉子にご飯がすすむ。8時から開いていて、テラス席もあり、海を眺めながらの朝食は贅沢の一言だ。

イタリアで腕を磨いたシェフが生み出す「宮古島イタリアン」に夢中!

郷土グルメをランチで堪能した後、食の豊かな宮古島で、どんなディナーをいただくべきか……。島産の肉と魚を存分に楽しめる2店を紹介しよう。

まず、宮古島で肉料理と来たら、『ドンコリism』(写真上)を推したい。県産の牛肉、豚肉、ジビエを使った料理などを豊富にそろえており、肉食にはぴったりのイタリアンだ。

オーナーシェフの望月直樹さんは京都の出身で、宮古島に移住して10年になる。調理学校に通った後、イタリアへ渡欧し、トスカーナの肉料理専門店で修業。その後、エミリア・ロマーニャの魚料理専門店で腕を磨いた経歴を持つ。

趣味で行き来していた宮古島は「シチリア島のよう」と親近感を抱き、伊良部島で自身の第1号となるピザ店をオープン。続いて『ドンコリism』を開店。そんな望月シェフが生み出す宮古島イタリアンとは……? イチ押しの料理を紹介しよう。

まずは、パテ・ド・カンパーニュが乗った華やかな前菜盛り合わせ(写真上)。島豆腐を使用したカプレーゼや生ゴーヤーのピクルス、特製のパテには、パッションフルーツとマスタードのソースが添えられる。

オープンした当時、パンチェッタやトリュフ、アンチョビ、チーズなど宮古島では手に入らない食材ばかりだった。「無いものは仕方がない」と、シェフの工夫により、スク(アイゴの稚魚)を使って自家製アンチョビを作り、パンチェッタは島民になじみ深いスパムを代用した。

こうして島にあるもので代用していくうちに、望月シェフだからこそ産み出せる「宮古島イタリアン」を完成させたという。

中でも「パッションフルーツのリゾット」(写真上)は、島民を魅了する魅惑の一皿。イタリアでは柑橘フルーツのリゾットはよく食べるそうで、宮古島ならではの甘酸っぱいパッションフルーツとたっぷりのチーズを組み合わせた望月シェフ渾身の作だ。

お待ちかねの肉料理は、「伊良部島産豚肩ロース肉のグリル」(写真上)を。本当に豚肉なの?と驚くほど、よく脂が乗っていて非常にジューシー。

島の豚は奔放に育ち、柵を軽々越えて「迷い子になる」ほどアグレッシブなのだそうで、ストレスなく、素直に育った肉の質は、名高いブランド豚にも引けをとらない。宮古牛も捨てがたいが、ぜひ島産の豚肉も試してみてほしい。

シェフ自ら肉を挽く「宮古牛のボロネーゼ」(写真上)は自家製のタリアテッレで。温暖な気候で育った牛は、適度に身が引き締まり、濃厚な味なのにさっぱりしている。オーソドックスな調理を施しているが、この濃密なうまみは食材選びからこだわるからこそ生み出せる味だ。

ちなみに、夏の時期は「旬のマンゴーと生ハムを組み合わせた冷製パスタ」(写真上)が名物なので、ぜひ宮古島を感じるパスタを味わってみてはいかがだろうか。

たらふく料理を堪能したあとは、リモンチェッロで〆るのもイタリアンらしくてスマートだが、『ドンコリism』はスイーツ好きをも虜にする魔法のプリン「どんこりプリン」(写真上・左)があるので要チェック。カスタードを頬張っているような幸福感で、舌で絡めながらゆっくりと甘い余韻があとを引く。お相手はグラッパとくれば言うことなしだろう。

宮古島でしか味わえない絶品のディッシュは、「東京へ帰るのが惜しい」と思わせてくれる。宮古島のシチリア『ドンコリism』。島の食材を堪能したいグルマンはぜひ。

【メニュー】
シェフのおまかせコース 3,500円(前菜盛り合わせ、パスタ2種、メインディッシュ、デザート)
パッションフルーツのリゾット 1,300円
宮古島産マンゴーとイタリア産生ハムの冷製パスタ 1,700円
宮古牛のボロネーゼ 1,300円
県産豚肩ロースのグリル 1,500円
どんこりプリン 450円
ボトルワイン 3,200円~
グラッパ 550円~
※価格は税抜

ドンコリism

住所
〒906‐0013 沖縄県宮古島市平良字下里597
電話番号
0980-79-0978
営業時間
18:00~24:00
定休日
火曜
公式サイト
http://doncolino.com/ism/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

漁師のいる地中海酒場『フィッシュ・タヴェルナ・サンボ』で魚料理を堪能

『タヴェルナ・サンボ』は、漁師のオーナーが、自身で釣りあげた魚と信頼のおける漁師さんから仕入れた魚介を扱い、地中海料理として振る舞う酒場。「ここならおいしい魚を食べられる」とリピーターも多いのだとか。宮古島産の野菜と魚の魅力を改めて感じさせてくれる名店だ。

カウンター席の照明は漁り火をイメージし、漁師が営む酒場といった雰囲気。暖色の灯りと木のぬくもりが心を落ち着かせる。

▲オーナーの桑田登さんと奥様のアサコさん

実は、桑田さんは岩手県出身。漁師の家系で生まれ育ち、自分も行く行くは父親と同様に漁師になろうと思っていたという。「でも、父親が『お前には無理だ』と許してくれなかったんですよね」(桑田さん)

しかし、漁師になる夢を諦めきれなかった桑田さんは、18年前に一念発起し、単身で宮古島に渡った。ダイビングショップとまかないの出るバー・レストランで1日中働き、いつしか「自分の釣った魚で料理を出したい」と願うように。そして寄り道をしながらも、子どもの頃からの夢を実現することになったのだ。

獲り方、締め方、調理はすべて宮古島の魚のためだけの方法で

宮古島は、1年中、高温多湿。先人の知恵として、日本では魚を保存するために乾燥させるという方法をとるが、桑田さんが安定しておいしい魚を提供しようと行きついたのが「熟成魚」だった。

「サンボのカルパッチョ」(写真上)は、スジアラとツバメウオを電灯潜りで仕留め、神経締めした後に2週間熟成したもの。ふっくらとした身の状態を保つため、できるだけ苦しませずに獲り、締め方もひと工夫することでおいしさを維持しているという。

ひと切れ口に含むと、ぷりっとした身の触感とフレッシュでおおらかな味が広がる。噛むほどに、宮古島の美しい海の中をのびのびと泳ぐ魚の姿が浮かんでくるようだ。

「熟成魚」の集大成として、現在研究中なのが「キハダマグロの生ハム」(8カ月熟成中)だ。「全部、魚だけ」にこだわる同店は、魚好きにとってはまるで楽園のようだ。

『サンボ』の魅力は、魚だけにとどまらない。宮古島産の野菜を使ったサラダやヴァン・ナチュール(自然派ワイン)など、味よし、見た目よし、体にもよしと三拍子そろったディッシュが勢ぞろいする。

野菜が花咲く「島野菜と自家製アンチョビのバーニャフレイダ」(写真上)は、特製のアンチョビとナッツのソースで着飾る。さっと湯引きしたゴーヤに、太陽をたっぷり浴びた完熟トマト、インゲン、カブなど野菜の個性を活かした一品だ。

神経締めした「トガリエビスのアクアパッツァ」(写真上)は、魚介のうまみがたっぷり染み出たスープで〆パスタをいただける。野菜も惜しみなく使い、見た目にも華やかだ。

また、国内外のヴァン・ナチュールを中心に揃え、奥さんのアサコさん特製の写真&手書きコメント付きのワインリストを見ながら、好みのものを。ワイン片手に、気取らず、ゆったり過ごしてほしい、というのが桑田さんご夫妻の願うところだ。都会の忙しなさを忘れさせる空間で、「うまい魚にワイン!」は至福のひと時としかいいようがない。

宮古島はグルメの宝庫。ぜひこの夏に訪れてほしい。

【メニュー】
バーニャフレイダ 800円
サンボのカルパッチョ 780円~
アクアパッツァ2人前 2,000円~(〆パスタはプラス400円~)
おまかせ 3,500円~(前日要予約)
※価格は税抜

フィッシュ・タヴェルナ・サンボ

住所
〒906-0012 沖縄県宮古島市平良字西里529-1 1F東
電話番号
0980-73-2711
営業時間
18:00~24:00(L.O.22:30)
定休日
水曜
公式サイト
https://ja-jp.facebook.com/-%E5%AE%AE%E5%8F%A4%E5%B3%B6-Fish-taverna-sambo-466576586787177/

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