唐揚げをカリカリ&ジューシーに揚げる「衣の配合」を徹底比較! 薄力粉や片栗粉など全5種の衣を比較

唐揚げをカラッとカリカリに揚げるコツと衣の配合を徹底比較。薄力粉、片栗粉、米粉、強力粉、コーンスターチを使ってそれぞれの特徴を解説する。おいしく揚げるレシピも必見! 唐揚げを美味しくカリカリに揚げる方法はこれだ!

2018年03月17日
カテゴリ
レシピ・キッチン
  • レシピ
  • おつまみ
唐揚げをカリカリ&ジューシーに揚げる「衣の配合」を徹底比較! 薄力粉や片栗粉など全5種の衣を比較
Summary
1.唐揚げの「衣」は、どの配合がイチバンおいしいのか選手権!
2.「薄力粉/片栗粉/米粉/強力粉/コーンスターチ」それぞれの特徴を解説
3.お弁当に入れてもサクサク感がキープされるのは? おいしく揚げるレシピも必見

■唐揚げの「衣」をさまざまな配合で作り比べ!

鶏肉料理「唐揚げ」は、老若男女問わず人気の超定番メニュー。お弁当のおかずからおつまみまで、シーンを選ばず楽しめるのも愛され続ける理由だろう。

鶏肉から溢れるジューシーな肉汁も然ることながら、「衣」のサクサク感もおいしさを左右する重要なポイント。薄力粉が基本だが、片栗粉を混ぜたり米粉を混ぜたり、作り手によって衣の配合はさまざま。

でも、「サクサク感がイマイチ足りない…」「揚げたてはおいしいけれど、時間が経つとベチャッとしてしまう…」など、好みの食感にならず試行錯誤を繰り返している人もいるのでは?

そこで今回、dressing編集部がさまざまな配合で唐揚げを作り比べ!
薄力粉に一定量の「片栗粉」「米粉」「強力粉」「コーンスターチ」を合わせ、同じ条件で唐揚げを作ってみたときの味の違いを解説していく。

粉の種類によって、仕上がりにどれほど差が出るのか? さっそく検証結果を見ていこう!

1.「薄力粉のみ」で作るとしっとりジューシーに!

まずは基本中の基本、「薄力粉のみ」で作った唐揚げから。

薄力粉のみの場合、粉が鶏肉の表面にしっかりと密着。そのため、揚げたあとも肉汁がしっかりと閉じ込められ、全体的に柔らかくジューシーな印象に仕上がった。ベーシックな味わいで、まさに「家庭の味」といったところだろう。

2.「片栗粉:薄力粉=1:1 」で作ると、カリっと香ばしい食感に!

お次は、薄力粉に片栗粉を混ぜた衣で検証。

薄力粉に片栗粉を加えることで、衣が立ち上がってカリッとした印象に。肉汁もほどよくキープされ、カリカリ感とジューシー感のバランスが非常によい唐揚げに仕上がった。
揚げたては、噛むたびにカリッサクッと心地よい食感を楽しむことができる。万人ウケを狙うならこの配合が良さそうだ。

3.「米粉:薄力粉=1:1」の割合で作ると、サックサクで軽い仕上がりに!

お次は、グルテンフリーが浸透したことで人気急上昇中の「米粉」を混ぜて作ってみた。

米粉を加えた唐揚げは、サックサク。とにかく軽い質感が特徴的で、衣と肉の間に空気の層があるようなイメージだ。原料が同じ米だからか、揚げたおせんべいにも似た香ばしさを楽しめる。

4.「強力粉:薄力粉=1:1」の割合で作ると、歯ごたえのある肉々しい唐揚げに!

試したことがない人がほとんどであろう「強力粉」入りの衣にも挑戦。

強力粉は粘り気が強いため、唐揚げには向かないかと思いきや、意外とアリ。肉のおいしさをギュッと閉じ込めたような、肉々しい味わいの唐揚げが完成した。
肉の表面に粉がつきやすいためか、薄力粉だけで作るよりもさらにジューシー。「肉のおいしさをダイレクトに味わうための唐揚げ」といった印象だ。

5.「薄力粉:コーンスターチ=1:1」の割合で作ると、カリッザクッと特徴的な食感に!

衣の食感の個性がもっとも強かったのが、コーンスターチ。
カリッと軽く香ばしいながらも、衣自体が他の衣に比べて固め。水気の多いタレを絡めて食べてもカリカリ食感がキープされるので、 水分のある大根おろしやタルタルソースを添えたり、サラダに混ぜたりしてもおいしく食べられる。もっともアレンジのしやすい唐揚げと言えそうだ。

■検証結果を発表! ずばり、1番おいしいのは…?

dressing編集部で試食をした結果、揚げ立てのおいしさがもっとも際立ったのは「薄力粉+米粉」の組み合わせ!
サックサクの軽い食感と芳ばしい香りに、編集部一同、ついつい箸が止まらなくなってしまった。

ちなみに、時間がたっても食感が保たれていたのは、「薄力粉+コーンスターチ」の組み合わせ!
汁気のあるタレと合わせてもカリカリ感が残るため、お弁当のおかずに唐揚げを作る際には、ぜひコーンスターチを混ぜて試してみてほしい。

■ 「おいしい唐揚げの作り方」も紹介!

それでは最後に、今回の検証で使った唐揚げレシピを紹介していこう。

おいしい唐揚げ作りのポイントとなるのは、漬け込み時間。漬け込み時間を長くするほど、鶏肉に調味液が染み込むが、実はその分うまみも出やすくなってしまう。
ジューシーでうまみたっぷりの唐揚げ作りにベストな漬け置き時間は「20分間」。この時間を守ることで、最高においしい唐揚げが出来上がる。

衣は、先ほどの1~5の中から、お好みで選んで作ってみてほしい。

※唐揚げを「揚げ焼き」でおいしく作る方法も合わせてチェック!

■材料 (4人分)

・鶏モモ肉唐揚げ用 … 400g
・ショウガ … 1片(約10g)
・[A]醤油 … 大さじ2
・[A]酒 … 大さじ1
・[A]砂糖 … 小さじ1
・薄力粉 … 大さじ2
・お好みの粉 … 大さじ2
・揚げ油 … 適量
・レモン … 適量

■作り方 (調理時間:40分)

① 鶏肉は室温に戻す。

② ショウガは皮ごとすりおろし、搾っておく。

③ 鶏肉をボウルに入れ、②の搾り汁とAを混ぜ合わせたものを加え、手で揉み込み20分間漬け込む。

④ ③の調味液を捨て、お好みの粉を全体にまんべんなくまぶす。

⑤ 揚げ油を約160℃に熱する。鶏肉の皮目を下にし、油に入れ3~4分揚げる。

⑥ 一旦鶏肉をすべて取り出し、4~5分休める。

⑦ 油を約190~200℃まで熱する。

⑧ 1~2分、カリッとするまで二度揚げする。

⑨ 器に盛り、レモンを添える。


無数に存在する唐揚げの衣の配合。今回は、薄力粉と同量の粉を組み合わせて検証したが、粉の種類だけでなく、量によっても食感は変わってくる。
それぞれの粉が持つ特徴を活かしながら、自分にとってベストな組み合わせと配合を見つけ出すのも楽しいはず。これからの唐揚げ作りの参考に、今回の検証結果をぜひ活用してほしい。


【レシピ作者プロフィール】
レシピ制作:フードクリエイティブファクトリー
「あなたとあなたの大切な人との暮らしをもっと穏やかで創造的に」を企業理念とする食のクリエイティブに特化した企画制作チーム。
食の企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、
イベントなどを手がけています。
HP:http://foodcreativefactory.com/
Twitter:https://twitter.com/fcf_staff?lang=ja
Instagram:https://www.instagram.com/foodcreativefactory/