皮から手作りする、激ウマ「餃子」に箸がとまらない! 餃子マニアが本気で惚れた『餃子荘ムロ』

餃子で巡る世界の旅in東京 #31

2018年05月16日
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皮から手作りする、激ウマ「餃子」に箸がとまらない! 餃子マニアが本気で惚れた『餃子荘ムロ』
Summary
1.高田馬場に60年以上続く餃子屋『餃子荘ムロ』がある
2.古めかしい店内とは裏腹に、提供する餃子は洗練されている!
3.料理もさることながら、80代の女性店主も魅力的なお店

どうも、料理芸人のクック井上。です!

最近、女性を中心に「餃子のバル」が流行っていますね。工夫を凝らした洒落た餃子に、ワインや果実酒などのお酒を合わせて食べるスタイル。でも、歴史ある老舗の餃子屋さんも黙ってはいません。いや、ここはその昔から黙っていなかった。

今回は、60年以上の歴史を持ち、昭和の香り漂う店内でありながら、提供する餃子は洗練されているという個性的な餃子屋を紹介したいと思います。男性1人でも、もちろん女性1人でも入りやすいですよ!

餃子の作り方も個性的! 60年以上の歴史を持つ『餃子荘ムロ』

やってきたのは、JR山手線、西武新宿線・高田馬場駅から徒歩2分ほどにある『餃子荘ムロ』。この可愛い真っ赤な建物が目印です!

店内は1階がカウンター席で、2階に円卓があります。この『餃子荘ムロ』は、1954年に高田馬場駅前にあった飲み屋街に開店し、駅前の開発に伴い、1969年に現在の場所に移転。2018年で創業64年目を迎えます。老舗中の老舗ですね。

開店前にお邪魔させて頂きましたが、カウンター席に座るやいなや、衝撃的な光景を目の当たりに…!

餃子の皮を仕込み中だったのですが、長~い1本の大蛇を伸ばしてらっしゃいました! こんな作り方をしてらっしゃったんですね。

皮は強力粉を熱湯でしっかり練り、グルテンの香りを引き出すとのこと。そして練ったものを1本あたり3mほどに伸ばし、それを約1cmずつにカットしていきます。切ったら、なんだか白玉だんごのよう。これ、このまま茹でて食べても美味しいに違いないでしょ!

そんなこんなで、なかなか見られない貴重な仕込み場面に出会えました。これを見た後に餃子食べたら、絶対にひと味違う!

さて、そうやってできた皮に包むのは、ペースト状になった餡。材料は、豚肉、白菜、ネギ、セロリ、ショウガなど。風味付けには、中国の代表的なミックススパイスである五香粉(ウーシャンフェン)を加えています。

もう我慢できない、餃子をオーダーしましょう!

あっ、ここで『餃子荘ムロ』のオーダー時の注意点をば。

フードは追加オーダーできない仕組みになっています。オーダーが入ってから丁寧に包んで焼いていくので、追加があると対応しきれないんです。だから注文は1回勝負! 最初のオーダーがラストオーダーってこと! 緊張するわー。追加のないように、だけど食べ残しもないように、自分のお腹とよく相談して、オーダー表を記入しましょう。

はい、ルールをお伝えしたところで、今回は3種類の餃子と、おつまみ2品をオーダー。

まずは「ふつう」から。皮は0.5mmほどの薄さに伸ばし、餡をいっぱい詰めて蒸し焼きに。カウンター越しに見るこの風景、写真から躍動感伝わりますか? たまんないっしょ?

キタキタキタ…、キター!

▲1皿7個入りです

綺麗だ。素敵だ。可愛い。たまらん。君の事を、ずーーーっと見てられる! 嫌だ、見るだけなんて! 鉄は熱いうちに打て、餃子はアツアツのうちに食え!

▲では、いっただきまーす!

う~んっ! おいしい!

あの、蛇のように伸ばしていた皮は、焼き目こんがり、上はしっとりで、ひと口でパクっと食べるのにちょうどいい。そして、噛んだ瞬間に舌全体に広がるペースト状の餡が、何とも口どけが良い! 白菜のみずみずしさと、セロリの爽やかな味わいがその正体ね。と、同時に鼻からすっと抜ける五香粉の香りが最高。酢醤油にラー油&マスタードが加わったお店特製ダレをつけて食べるのですが、これがまた合うんだ!

長年愛されている餃子は、ひと工夫もふた工夫もあるのに、奇を衒(てら)っている感じは全く感じられず、ほっとする味に仕上がっています。ずーーーっと見てられるし、ずーーーっと食べられる餃子ね!

チーズ、ニンニクもひと味違う! 洗練された餃子たち

ふぅ、オーソドックスな焼き餃子を存分に堪能させていただきました。こちら、『餃子荘ムロ』では、餃子の種類が全部で6種もあって、せったくなので、お次はちょっと変わり種を攻めてみましょう。

ピザパーティをした際に余っていたオランダ生まれのエダムチーズを使用したところ、塩味が強く、餡に入れても味が負けなかったという理由から誕生したのが、こちらの「チーズ餃子」。といっても、誕生したのはもう40年以上前の話ですって! 

にしても、40年前にピザパーティって、しかも使ったチーズが、オランダ生まれのエダムチーズて…、お洒落過ぎでしょー! でもまぁ、小麦粉+具って意味じゃピザも餃子も兄弟みたいなもんですわな。ではでは、40年前に生まれた、お洒落な「チーズ餃子」をいただきましょう。

おーおーおー、これはめちゃウマだぞ! そんじょそこらのチーズ餃子とは訳が違う。餃子の餡と、ほのかな酸味とバターにも似た風味のエダムチーズが融合していて、とっても合うんです。

エダムチーズの風味をダイレクトに味わいたい人は、タレはちょっとだけにするのがおすすめ。いやー、こんなにも昭和の香りが残る、老舗の餃子屋で食べているとは思えないお洒落な味で、目をつぶって食べれば、そこは餃子のバルですね! 味のある店内だけど、餃子は何とも洗練されていて、そのギャップを堪能!

そして、こんなお洒落な餃子に合わせて、ビール以外にも、ワインや果実酒、ウイスキーなど、お酒のラインナップが豊富なのも『餃子荘ムロ』をおすすめしたいポイントです。

▲これが、オランダ生まれのエダムチーズ。大きいチュッ○チャップスみたいな見た目です

続いて紹介するのは、「ニンニク」なのですが、なんと、すったニンニクを使うのではなく…

ゴロっと大きく、ひと塊を使うんです!

「おいおい、やりすぎだろー!」「塊はヤバいよ!」「口臭きつくなりすぎて、帰りに電車乗れないよ…」と心配になっちゃったそこのあなた。心配無用です! 実は、「塊はヤバいよ!」ってのは逆。すりおろして使うよりも塊のままの方が匂わず、ほのかに香る程度なんです。シャキッ、ほこっとした食感で、まるでちっちゃいお芋を食べているよう。

これも、お洒落な創作餃子のお店にあっても良さそうなメニューでしょ? 実はこのニンニク餃子は、お客さんの要望から生まれたんですって。チーズ餃子も、にんにく餃子も、今までのお店のメニューや概念にとらわれず、イケそうだと思ったら即やってみる。そして、それをメニューにしちゃうという行動力と、新しいことに挑戦するチャレンジ精神こそが、『餃子荘ムロ』の真骨頂なんでしょうね。

ちなみに、この日使っていたニンニクは「一球さん」というもの。

普通、ニンニクは1片ずつ皮がついていますが、こちらは分球せず、丸々1個になっているタイプ。珍しい~! この大きなニンニクを大きく切って塊で使うというわけね。

「すりおろすより、塊を蒸し焼きにした方が、胃にもやさしいんですよ」と、スタッフさんが教えてくれました。

おつまみや一品料理も豊富! 料理だけでなく店主も魅力的

餃子を味わったところで、最後におつまみも紹介しましょう!

台湾ソーセージである「香腸(シャンチャン)」(写真上)は、サラミのような歯ざわりで、日本のソーセージとはまったくの別物。独特の甘みを帯びているので、辛い豆板醤をつけて食べると、やめられないとまらない。ビール追加!

「香腸(シァンチャン)」などの台湾料理は、店主の岩室純子さんが台湾とゆかりがあるので、メニューとして置いているとのこと。

ところで『餃子荘ムロ』は、元々は純子さんのお父様がオープンしたお店。お父さまは海軍の軍楽隊でドラムを担当していたそうで、戦後は米軍相手にバンドを手配する芸能プロダクションのようなお仕事を始めて、後に、このお店をオープンしました。

▲店主の岩室純子さん。「試しにやってみる?」と体験させてもらいました

戦中にドラマーをしていただなんて、お父さまの経歴も気になるところですが、それ以上に名物店主の純子さんが凄い。現在、80代にして「DJ SUMIROCK」という名前でDJ活動しているんです! お父様の影響で、昔からそういうことをされていたのかなと思いきや、否。なんと、70歳過ぎてからDJスクールに通ったんですって!

先ほど“行動力と、新しいことに挑戦するチャレンジ精神こそが、『餃子荘ムロ』の真骨頂”と書きましたが、まさに店主の純子さん自身がそれ! 先日も、新宿歌舞伎町で深夜のイベントに出演し、朝までDJしていたとかで…。元気すぎる! これ、もしかして餃子パワー? お店や餃子自体に魅力があるのはもちろんのこと、純子さんの生き方も含めて『餃子荘ムロ』の味わい。是非、若い女性にも『餃子荘ムロ』に来てもらって、色々と吸収してもらいたいと願わざるを得ません。

そして最後に紹介するのが「豚の骨付き唐揚げ」。

鶏の軟骨ではなく、豚の軟骨の唐揚げです。このメニューは1954年の創業からあるんですって! ガブっとかぶりついちゃいましょう。肉は、骨の周りが一番味わいが深い、そして軟骨のコリコリ感が◎! なかなか他のお店では、味わうことのできない唐揚げなので、こちらも是非オーダー。

▲みなさんでパシャリ!

『餃子荘ムロ』の魅力は伝わったでしょうか? 餃子のバルにあってもおかしくないような洗練された餃子を、何十年も前から提供した秘訣は、“行動力と、新しいことに挑戦するチャレンジ精神”でした。そして、店主の純子さんの生き様が、それを象徴していました。

「オーソドックスで、ちゃんと美味しい餃子を味わいたい。でも、変わり種の餃子も食べたい!」という、わがままなそこのあなた! 『餃子荘ムロ』ならそれが叶いますよ。お洒落な餃子はあるけど、もちろんど真ん中の餃子もあり、店主はDJだけど、店内の雰囲気は老舗そのもの! 伝統と革新のハイブリッド、是非ご堪能あれ! 

【メニュー】
餃子ふつう 650円
餃子チーズ(エダムチーズ入り) 700円
餃子にんにく(玉入り) 700円
香腸(台湾ソーセージ) 500円
豚の骨付き唐揚げ 650円
ビール 400円
※価格は税込

餃子荘ムロ

住所
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場1-33-2
電話番号
03-3209-1856
営業時間
17:00~22:00
定休日
日曜
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/pv9khn7w0000/
公式サイト
http://gyouzasou-muro.com/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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