フランス料理界の巨匠ポール・ボキューズの味を気軽に楽しめる『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』

2018年09月07日
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フランス料理界の巨匠ポール・ボキューズの味を気軽に楽しめる『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』
Summary
1.大好評の在日フランス商工会議所100周年記念イベント! 第5回目の舞台は『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』
2.世紀の料理人、ポール・ボキューズ氏の味がカジュアルに堪能できるブラッスリー
3.氏のエスプリを継承した料理長が織りなす、現代風に表現した正統なるフランス料理に舌鼓

フランス料理の代表格が勢揃い! 2018年12月まで今月のフレンチレストラン「Dîners Centenaire」開催

在日フランス商工会議所が誕生して100周年を迎えるメモリアルイヤーを記念して、4月から毎月開催しているイベント「100周年記念ディナー」。

イベント期間中、フランス料理の発展のために貢献してきたフランス人シェフたちが月に一度、またとない晩餐のためにスペシャルな献立を振舞う。都内にいながらフランスのエスプリを感じられると、大盛況のディナーイベント第5回目は、8月29日に『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』での開催となった。

ポール・ボキューズという名を冠することが許されたのは、世界中で日本だけ!

2007年、日本のフレンチ界に歓喜の瞬間が訪れた。数々の名料理を生み出し続けてきたフランス料理界の父、ポール・ボキューズ氏の名を冠したレストランが、日本に上陸したのだ。

フランス・リヨンにあるレストラン『ポール・ボキューズ』は、『ミシュランガイド』で53年間、三つ星に輝き続けている、言わずと知れた世界最高峰のレストランだが、氏の名を冠することを許されたのは世界で唯一、日本だけ。広尾の本店を筆頭に、パリにある日本人オーナーシェフの店として初めて『ミシュランガイド』で星を獲得した、『レストランひらまつ』を率いる伝説の料理人・平松宏之氏とタッグを組み、『株式会社ひらまつ』が運営している。

伝統的なリヨン料理が味わえる日本第一号店『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』をはじめ、現在、国内に8店を構える『ポール・ボキューズ』ブランドは、本国・リヨンと同様、ポール・ボキューズのフィロソフィーのもと、全ての店舗で異なるコンセプトを持つ。

イベントの舞台となった『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』は、美食の街・銀座にひしめく商業施設の一角に生まれた。ブラッスリーとは、本来“ビアホール”のように酒と食事を供する店のことを指すが、同店では、価格は手頃でありながら“高級フレンチとカジュアルフレンチの間”を楽しむことができる(コンセプトは、「伝統とモダン」。伝統的なフランス料理をモダンに表現している)。

ダイニングへと一歩踏み入れば、重厚感と気品に包まれたおよそ100席の口福な空間が広がっている。ドレスアップした紳士淑女たちの優美さに負けじと、一面のガラス窓の向こうには街のネオンが煌めく。

もう一つの眺望は、立派なオープンキッチンだ。瞬く間に埋め尽くされた客席にバターの芳ばしい香りを放ち、ゲストの食欲と好奇心を掻き立てる。

メインダイニングの喧騒から隔絶された8名のゲストがゆったりと過ごせるよう設らえた個室では、壁面に浮かぶボキューズ氏が「Bon appetit!(=召し上がれ)」と言わんばかりの満面の笑みで暖かく迎えてくれる。

伝統とモダンを伝えるシェフの料理哲学とは?

同店で料理長を務めるのは、星野晃彦さん(写真上)。代官山『メゾン ポール・ボキューズ』の前身となるフレンチレストラン『シンポジオン』にはじまり、各地にあるグループレストランで研鑽する間、星野さんがボキューズ氏の真髄に触れたのは『レストランひらまつ パリ』への研修で渡仏したときのこと。

「前菜から魚・肉料理、ソースまで、パリで学んだことは多いです。ボキューズ氏が創り上げてきたフランス料理は、ひらまつグループを牽引する数々の師匠たちへと受け継がれ、伝統の味を守りつつも、時代とともに進化し続けています。同店で働くなかで、諸先輩方から学んだことは、生産者の考え、テロワール、歴史などといった食材の背景やストーリーを考え抜くことの大切さです。1970年代から変わらぬレシピを、どう紐解いてどう進化させるか−−。ここでしか味わえない“伝統とモダン”の融合を体感していただきたい」と、溢れる料理への愛を語ってくれる。

なお、今回のゲスト・スピーカーは、在日フランス商工会議所理事のマニグリエ真矢さん。
日本にフランス料理が広まった歴史を振り返りながら「日本はフランス料理の技術だけでなく、食器やテーブルマナーといったフランス文化そのものを取り入れるのが早かった」と称賛のコメントに会場から歓声があがった。

ボキューズ氏のシグネチャー・ディッシュと師の故郷・リヨンのテノワールに浸る珠玉のマリアージュ

乾杯に供されたのは生産量世界一に輝く「ヴーヴ・アンバル クレマン・ド・ブルゴーニュ ミレジメ 2015」(写真上)。

シャンパーニュと同じ製法で作られた上質なスパークリングワインのボリュームのあるアロマ香に、鼻腔をくすぐられる。

この日のアミューズ・ブーシュは、温度の妙がクセになる「冷たいガスパチョと魚のフリット“アクラ”」(写真上)。

アクラとは、白身魚にジャガイモやシュー生地を合わせて揚げたひと口サイズのコロッケのようなもの。魚のうまみが凝縮された揚げたてのアクラは、舌の上に余韻を残しながらホクホクと消えていく。そこへ冷たいガスパチョをひと啜り。ソース代わりにもなるほど濃厚に仕立てられたトマトのスープは、夏野菜の青みとピリッとしたほのかな刺激を携えて、夏のなごりを漂わせる。

厨房に目を向けると、皿に熱い眼差しを注ぐ料理長の姿が見える。お客の喜ぶ顔を思い浮かべているのだろう。おいしくなる魔法をかけるように、丁寧にソースをのせていく星野さんの真摯な姿勢に、続く宴への期待が高まる。

運ばれた前菜は「フランス産 鴨フォアグラのポワレ 軽いブリオッシュ、イチジクのコンポテ、ポルト酒のジューソース」(写真上)。

こんがりとソテーされたフォワグラにナイフを通せば、桃色の断面が恥ずかしそうに顔を覗かせる。たちまち脂が溢れてソースへと入り混じり、ブリオッシュが受け止める。乾燥させたイチジクやアプリコット、プルーンを白ワインで煮詰めて作ったコンポテを添えると、ドライフルーツの酸味や苦みがフォワグラの甘みに寄り添って、大人の落ち着きを魅せる。

合わせるのは、ボキューズ氏の故郷であるリヨン近郊、ローヌ地方で作られた白ワイン「エルミタージュ ブラン ジャン=ルイ・シャーヴ セレクション 2011」(写真上)。

ボキューズ氏の生まれ育ったテロワールに想いを馳せながらひと口。熟した蜂蜜の香りがフォワグラを包み込み、燻したような芳ばしいトースト香が長く後を引く。

同店のワインのセレクトについて尋ねてみると「生産者から直接仕入れた蔵出しワインを提供することで、高品質なワインが親しみやすい価格で提供できるんです。飲み頃になるまで熟成させたワインとのマリアージュを堪能していただきたい」と、どこまでもお客ファーストな星野さんらしい思い入れが伝わってきた。

どこまでもクラシックなリヨンの伝統料理に舌鼓

用意されたメインディッシュは2皿。まずは、魚料理「ノルウェー産 サーモンのエスカロップ オゼイユ風味 リコッタチーズとほうれん草のラビオリ」(写真上)。

「このひと皿は、100年以上前に誕生しました。ポール・ボキューズ氏の師匠であったフェルナン・ポワン氏の時代から受け継がれてきたレシピで作っています」と星野さん。バターをふんだんに使ったクリームソースは、オゼイユの葉でほのかに酸をきかせることでしつこくなりすぎない。ワインを飲めば、サーモンの脂とバターの芳醇なうまみ、ソースの酸味のハーモニーが舌に残る。余韻に惹かれて食べ進めるうちに、あっという間に完食だ。

会場中にトリュフの香りが漂う頃、最後のメインディッシュに合わせて赤ワインが注がれる。ボキューズ氏とも親交深かった、ボジョレーの帝王、ジョルジュ・デュブッフ氏が手がけた「ムーラン・ナ・ヴァン キュヴェ・プレステージ ジョルジュ・デュブッフ 2009」(写真上)である。

上質なブドウが育った年にしか生産されない希少性とグレートヴィンテージであることを訊きつけると、誰もがグラスを持つ手を離さない。口当たりは軽いが、ボジョレーとは思えないほどのコク深さに驚くのも束の間……。

最後のメインディッシュ「国産牛フィレ肉のポワレ 季節野菜添え ソース・ペリグー」が登場。追いかけるように現れた「グラタンリヨネーズ」(写真上)が、フツフツと音を立てて胃袋に訴えてくる。

とろけるほどに柔らかいフィレ肉は、噛めばトリュフの妖艶な香りが口いっぱいに溢れ出す。

チーズとバターをふんだんに使ったリヨネーズは、酪農が盛んなリヨンで生まれた“グラタンの元祖”となる料理。どこかホッとするような家庭的な味が堪能できるのも、ブラッスリーの醍醐味である。

リヨンの恵みとボキューズ氏のエスプリに満たされる中、供されるデザートは「ヴァローナ・チョコレートのタルト ミルクのアイスクリーム添え」(写真上)。焼きたてタルトからたちまちとろけ出すチョコレートでじんわりと温まった舌に、キンと冷えたミルクのアイスクリームが触れる。口内を惑わす温度の妙が、アミューズ・ブーシュの記憶を蘇らせる。

日常的にフランス料理を楽しむ文化を広めていきたいと願うボキューズ氏の思いから生まれたブラッスリーに集った特別な一夜。「親しい友人と共にテーブルを囲むこと。これこそ最高の幸せだ」と言葉を残したボキューズ氏の真髄が、ゲスト全員の表情から伝わってくる。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

【メニュー】
[ランチコース]
MENU DEJEUNER 2,500円
MENU SPECIAL 5,500円
[ディナーコース]
MENU DINER 3,800円
MENU SPECIAL 5,500円
[アラカルト]
フランス産 エスカルゴとマッシュルームのフリカッセ パセリ風味のクレーム、クルトン、ポーチ・ド・エッグ共に 2,400円
オマール海老と舌ひらめのグラタン仕立て 季節野菜添え スペシャリテ ブラッスリーポール・ボキューズ 4,200円
宮崎県産 鶏胸肉のポッシェ モリーユ茸添え ほうれん草のフランとソース・シュープレーム ヴァンジョーヌの香り 3,800円
“ムッシュ ポール・ボキューズ”のクレーム・ブリュレ 900円
※価格は税別

6回目となる舞台は、リヨンの郷土料理『ルグドゥノム・ブション・リヨネ』で開催

さて、次なるスペシャルディナーは、日本のパリと呼ばれる美食の街・神楽坂の小道に店を構える『ルグドゥノム・ブション・リヨネ』で行われる。名物料理“クネル”を含む、素材を生かした唯一無二の自家製リヨン料理が味わえるまたとないチャンスをお見逃しなく。

【在日フランス商工会議所100周年特別企画】
▼詳細はこちら
https://diners-centenaire.jp/
【次回開催店舗・概要】
店名:『ルグドゥノム・ブション・リヨネ』
住所: 東京都新宿区神楽坂4-3-7 海老屋ビル1階
電話: 03-6426-1201
日程: 2018年9月11日(火)ディナー
料金: 13,500円(お飲み物込)
HP:http://lyondelyon.com/blog/

ポール・ボキューズ

住所
東京都中央区銀座2-2-14 マロニエゲート10F
電話番号
03-5159-0321
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
月~金
ランチ 11:00~15:30
(L.O.14:30)
ディナー 17:30~23:00
(L.O.21:30)

土・日・祝
ランチ・ディナー 11:00~23:00
(L.O.21:30)
定休日
不定休日あり
※施設に準ずる
ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/p365303/
公式サイト
https://www.hiramatsurestaurant.jp/paulbocuse-ginza/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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