名古屋の新星! 『まんもちゃん』のDNAを受け継ぐ『marbrade』の「パテ」が絶品すぎる

2018年10月16日
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名古屋の新星! 『まんもちゃん』のDNAを受け継ぐ『marbrade』の「パテ」が絶品すぎる
Summary
1.連日満員御礼! フランス総菜と串カツで再出発を果たした『マルブラード』
2.立ち飲みカウンターの向こう側から登場する、本気の「パテ・アンクルート」がおいしすぎる
3.前身から愛され続けている串カツやハムカツ、半熟トロットロのうずら卵フライも健在

熱い想いを胸に秘め、串カツ屋の店長からシャルキュトリーのオーナシェフへ

2018年4月、幅広い客層に愛された『串カツまんもちゃん』がその歴史に幕を降ろし、6月から『フランス惣菜と串カツ CHARCUTRIE marbrade(シャルキュトリー マルブラード)』として再出発を果たした。

とはいえ外観も内観もさして変わらず、厨房内で孤軍奮闘するのも、今まで通り「しんちゃん」こと西村慎一郎さんだ。
壁面のメニューを見渡すと、串カツ類もあるが、パテやテリーヌなど、本格的なシャルキュトリーもお目見え。

この状況を踏まえ、どう再出発なのか本人にたずねると、強い信念に支えられた第一歩だと思い知ることとなる。

しんちゃんは幼い頃から料理好きで、すでに小学校の卒業文集で「コックさんになりたい」と宣言するほど。調理師学校を卒業していくつかのフランス料理店で修業を重ねるうち、他の人と違うことをやりたいと強く思うようになる。

そこでフォーカスしたのが「シャルキュトリー(食肉加工品の総称、またそれを扱う店舗のことも指す)」。パテやソーセージなどの食肉加工品やお惣菜を扱う、フランスではポピュラーな店舗形態だ。

思い立ったが吉日、と日本を離れて単身渡仏。1年間本場のシャルキュトリーで働き、その魅力にさらに惹き込まれた。その後シャルキュトリーを開くに当たって肉の勉強は不可欠と、帰国してすぐに名古屋市内の精肉店へ入社。

肉のイロハを学んでいたところ、隣接する直営の串カツ屋を手伝ってくれないか、とオーナーに持ちかけられた。それが地元密着・立ち飲みスタイルの『串カツまんもちゃん』だ。

培った技術を駆使して串カツや精肉店厳選のステーキなどを提供するうち、そのクオリティと下町感のミスマッチが噂を呼び、食通たちが足繁く通うように。ワイン愛好家が貸し切りパーティを開くなど、客層や来店のきっかけが広がった。

その流れに乗って今こそ次のステップへ踏み出す時と、オーナーに「この場所で自分の店を開きたい」と直談判。快諾を得て、晴れて『マルブラード』のオーナシェフとして門出を果たした。

本場フランスにリスペクトの思いを込めた店名

店名の『マルブラード』は、フランス南西部に伝わるシャルキュトリー名で、豚の頭部の肉類を使ったゼリー寄せのようなもの。

しかし現地でもそれを知る人は少なく、消滅が危惧される存在だ。そこで未だ見ぬ古典的なシャルキュトリーにリスペクトの思いを込め、この名を引用。

ロゴマークは『マルブラード』とお世話になった『まんもちゃん』のM、しんちゃんのS、そしてフランス料理教室を主宰する奥さま・諒子さんのRを組み合わせ、フランス国旗のトリコロールカラーに。しんちゃん自らが何度も描いて考案した、自慢のロゴマークだ。

「フランス」と「パテ・アンクルート」を愛する、しんちゃん渾身のシャルキュトリー

シャルキュトリーを始めるにあたって、スペシャリテとして掲げたのが「パテ・アンクルート」。
しんちゃんに、何をしている時が一番幸せかと質問を投げかけると、迷いなく「パテ・アンクルートを作っている時」と返すほど思い入れが強い。

しかしこの料理、途方もない手間ひまを要する。

外側のブリゼ生地(砂糖を入れないパイ生地の一種)、内側の詰め物であるファルス、そして焼成後にブリゼとファルスの間に注ぎ込むコンソメジュレ作り…と、いくつもの工程を経ないと完成しない。
これを嬉々として作る彼のことを、”シャルキュトリーの申し子”と呼んでも差し支えないだろう。

ファルスは不定期に変わるが、この日は「鴨と豚のパテアンクルート りんごと生姜のピューレ」(写真上)。鴨と豚肉のうまみをジュレとブリゼが鉄壁のように覆って閉じ込め、確実に口内へと送り届ける。

そのままでも十分おいしいが、途中でピューレを添えたり、ピクルスで小休止したり、最後まで変化をつけながら楽しみたい。
フランス人の食に対する探究心と、しんちゃんのパテ・アンクルートへの愛情が存分に感じられる一品だ。

「炙り豚舌のテリーヌ ねぎ塩のレモンソース」(写真上)は、豚のタンを香味野菜と煮込み、タンが持っているゼラチン質で自然に固めたテリーヌだ。表面を炙って香ばしく仕上げ、ネギとレモンのソースで清涼感をプラス。

さらにアクセントとして駆り出されるのが、ピマン・デスペレット。フランスはバスク地方の郷土料理に欠かせない香辛料で、香りと刺激的な辛さが持ち味だ。これによって、肉感のあるテリーヌに複雑な要素が加わり、全体の輪郭がビシッと整う。

「温かいファーブルトン バニラアイスと梨のキャラメリゼ添え」(写真上)は、ブルターニュの郷土菓子「ファーブルトン」をアレンジしたもの。

モッチリした焼きプリンのようなイメージで、温かい状態にバニラアイスと食感を残した梨のキャラメリゼを添えていただく。
シャルキュトリーや串カツをたらふく食べても、別腹に難なく収まる軽やかなスイーツだ。

『まんもちゃん』時代の定番料理も引き続き提供。半熟うずら卵はマストな一品!

そして、忘れてはいけないのが『まんもちゃん』時代から受け継ぐ、揚げもの類。

根強いファンのために継続して提供している。串カツに使う豚のヒレ肉やメンチカツの牛ミンチは、隣の精肉店からタイムリーに仕入れているため鮮度抜群。カリッとした衣が肉汁を閉じ込め、ビールがいくらでも進む味わいだ。

中でも多くのファンを持つのが「うずら」(写真上)。半熟に茹でたうずら卵に薄い衣をつけてフライヤーに入れ、これまた半熟の状態で引き上げる。タイミングは衣を触った時の手の感覚で判断。

揚げたてを口に入れると、カリカリの衣からトロッとした黄身が現れ、思わず笑顔に。茹で加減が秒単位で変わるうずら卵を、黄身が割れないようひとつずつ慎重にむき、衣をつけて揚げる手間ひまがかかって3個100円。

この価格でこの満足度をもたらしてくれる技術と心意気に脱帽だ。

シャルキュトリーと串カツの二足のわらじで歩み始め、連日満員御礼が続いているが、しんちゃんの夢はここにとどまらない。

今の形態でシャルキュトリーの魅力を伝え、いつかはシャルキュトリーのみで勝負したいと語る。

ロゴマークが印字された包装紙からシャルキュトリーが取り出され、食卓に笑顔が溢れるシーンに思いを馳せながら、今日も幸せを噛みしめて「パテ・アンクルート」を作っていることだろう。


【メニュー】
鴨と豚のパテアンクルート りんごと生姜のピューレ 850円
炙り豚舌のテリーヌ ねぎ塩のレモンソース 800円
温かいファーブルトン バニラアイスと梨のキャラメリゼ添え 600円
串カツ(ヒレ)100円
メンチカツ 150円
うずら(3個) 100円
※価格はすべて税込

フランス惣菜と串カツ CHARCUTRIE marbrade

住所
〒460-0007 愛知県名古屋市中区新栄2-15-7 プラザ新栄1F
電話番号
090-4086-9279
(※営業時間内は対応不可の可能性あり)
営業時間
17:00~23:00(L.O.22:00)
定休日
水・日曜日
公式サイト
https://www.facebook.com/フランス惣菜と串カツmarbrade-578222658967128/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。