逆輸入はいつ? 日本発高級ミルクレープ、LADY M

世界最新の食トレンドを生み出し続ける、ニューヨーク。日々新しいスタイルが提案されるこの街で、生き残るのは至難の技。そんなニューヨークのトレンドに敏感な街の「賢人」の琴線に触れた店とは?

2015年09月28日
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逆輸入はいつ? 日本発高級ミルクレープ、LADY M
Summary
・実は、日本発祥のミルクレープ
・アメリカとシンガポール、香港で展開
・現在3店舗のNYが年内に6店舗に拡大予定

実は日本発祥、のミルクレープがニューヨーカーの心を掴んだ

美容食研究家の私は、「砂糖は肌の大敵」と聞いて以来、砂糖の摂取を極力減らしている。ただ、「どうしても食べたい!」と思ったときは、ストレスを感じるくらいなら少し食べる方を選ぶ。たまに食べる程度なので、あまりギルティーを感じないですむ。そんな私が最も誘惑に負けやすいスイーツといえば、その筆頭は「レディM」のミルクレープだろう。レディMは、フレンチペストリーのテクニックと日本の繊細さを合わせもつミルクレープの専門店。ヘッドシェフの多くは日本人だ。

レディMがアッパーイーストサイドに1号店をオープンしたのは2001年。その美味しさと美しさで、たちまち人気が出た。値段はいささか高い。それでも、レディMは2012年、旧プラザホテルの地下にできたザ・プラザ・フードホールに2店舗目をオープン。2013年には、ブライアントパークの南に3店舗目をオープンした。

ブライアントパーク店の前には、行列ができているのを見たことがある。そればかりか、ある時は、フェデックスのユニフォームを着た男性が1人で、レディMの店の前でケーキを立ち食いしているのを見かけたこともあった。確かに店舗内のシーティングエリアは満席だったのだが、「フェデックスのユニフォームを着た男性が店の前で立ち食い」という光景は、レディMが実に幅広い客層から人気を得るようになったことの証、そして買ったらすぐに食べずにはいられないほど美味しいことの証、といえるのではないだろうか。

レディMによると、最も人気があるのは、一番スタンダードな「シグニチャーミルクレープ」。やはり、一度はこれを食べないとね、と思える定番だ。2番目に人気があるのは、「グリーンティーミルクレープ」。ニューヨークは今、大変な抹茶ブームなので、これが2番目にきたのは納得がいく。3番目に売れているのは、「ストロベリーショートケーキ」。これも見た目がとても美しく、買いたくなる気持ちがとてもよくわかる逸品だ。

Lady M Confections Co., Ltd.のKen Romaniszyn社長によると、レディMのコンセプトとケーキをつくったのは、レディMの創立者であるEmy Wadaさん。Romaniszyn社長はEmyさんと家族ぐるみのお付き合いがあり、約8年前、彼女が日本での仕事に集中できるようにと、アメリカでの事業を任されたという。

Romaniszyn社長は、東京で生まれ育った日本人の母親をもち、子供の頃は毎年夏を日本で過ごしていたそうだ。Romaniszyn社長の母親も日本食レストランを経営していて、Romaniszyn社長は日本食の良さを理解しながら育ったと語る。加えて、同社長の前職は、札幌に本社をもつチョコレート専門店「ロイズ」のUSA社のマネージングディレクター。ハーバードビジネススクールも出ているRomaniszyn社長は、日本の食の良さを理解しつつ、ビジネスの経験と知識も豊富に持ち合わせている方と見受けられる。

レディMの快進撃はまだまだ続く。今後6ヶ月の間にロックフェラーセンター、ノマドホテル、ワールドトレードセンターに、計3店舗をオープンする計画だ。レディMのファンは、今後もますます増えていくに違いない。

LADY M FLAGSHIP BOUTIQUE, NY

住所
41 East 78th St New York, NY 10021
電話番号
+1 212-452-2222
営業時間
10:00~19:00、土曜11:00~19:00、日曜11:00~18:00
定休日
定休日 無休
公式サイト
http://www.ladym.com/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。