江戸時代から伝わる魚醤「いしる」が万能すぎる! 「いしる」を使った「和風ガパオ」など、絶品レシピ3選

2017年04月25日
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江戸時代から伝わる魚醤「いしる」が万能すぎる! 「いしる」を使った「和風ガパオ」など、絶品レシピ3選
Summary
1.能登半島の伝統調味料「いしる」のおいしい使い方レシピ
2.魚醤なのに臭みがなく、和洋中ジャンル問わず合わせやすいのが魅力
3.「いしる」と「いしり」の違いって?

能登半島に伝わる魚醤「いしる」は料理好きにはたまらない万能調味料だった

「いしる」という調味料をご存じだろうか?
「いしる」は、石川県能登半島に古くから伝わる調味料で、秋田の「しょっつる」、香川の「いかなご醤油」と並び、日本を代表する魚醤のひとつだ。明確な資料はないが、江戸時代中期以降にはすでに存在していたと言われ、今も変わらずに愛され続けている。

同じく能登半島の魚醤に「いしり」があるが、実はこれは別モノ。「いしり」は原料に真イカの内蔵を使っているのに対し、今回紹介する「いしる」はイワシやサバなどの魚を主な原料としている。
採れたての新鮮な魚に、約30%の塩を重ねて1年以上熟成。その後、加熱、ろ過をして製造されるという、気の遠くなるような工程をふんでやっと出来上がる。

魚醤というと、最近では「ナンプラー」が注目されがちだが、日本伝統の「いしる」に目を向けてみてはいかがだろう。

魚醤のイメージとして「生臭さ」を挙げる人もいるかもしれないが、新鮮な刺身を原料とする「いしる」には臭みはほとんどない。深いコクとうまみ、じんわりと広がる熟成香がクセになるおいしさで、隠し味として数滴たらすだけでも、いつもの料理に深みがプラスされ、上質な味わいに変化。実はとても使いやすい調味料なのだ。

では、どれほど他の食材と合わせやすいのか? オススメレシピとともに紹介していこう。

1.和×エスニックが調和! 「いしる」の風味がしっかり活きた「いしるガパオライス」

「いしる」の香りが肉のうまみを引き立てる、和テイストの「ガパオライス」。ガパオライスは、調味料の持つ香りが炒める際に飛んでしまいやすいが、「いしる」の持つ独特の風味は、熱を加えても残るため輪郭のしっかりとした味わいに仕上がる。パクチーの代わりに使った大葉の香りもアクセントに。

<レシピ>

■材料(1人分)
・鶏ひき肉 … 200g
・大葉 … 5枚
・赤、黄パプリカ … 各1/2個
・ニンニク … 1かけ
・ショウガ … 1かけ
・輪切り唐辛子 … 少々
・ゴマ油 … 適量
・ご飯 … 1膳
・卵 … 1個
・[A]いしる … 小さじ2
・[A]みりん … 大さじ1

■下準備
・ニンニク、ショウガをみじん切りにする。
・大葉を千切りにする。
・赤、黄パプリカを1cm角に切る。
・Aを合わせる。

■作り方(調理時間:20分)
① 中火で熱したフライパンにゴマ油をひき、ニンニク、ショウガ、輪切り唐辛子を香りが立つまで炒めたら、鶏ひき肉を加え、そぼろ状になるまで炒める。
② ①に赤、黄パプリカと大葉を加え、さっと炒めたら、Aを入れ水分が飛ぶまで煮詰める。
③ 別のフライパンにゴマ油をひき、目玉焼きを作る。
④ 器にご飯を盛り、②をかけたら、③をのせる。

2.「いしる」がお酢の酸味をまろやかに包み込む、「いしるドレッシングのカルパッチョ」

万能ネギ、ミョウガ、ミニトマトをたっぷりと盛り付けた、爽やかな印象のカルパッチョ。カルパッチョにはお酢を使うが、さらに「いしる」を合わせることでお酢の酸味がやわらかくなり、トゲのないまろやかな味わいに仕上がる。「いしる」特有の香りも感じられるので、飽きが来ずついつい手が伸びてしまうおいしさ。

<レシピ>

■材料(1人分)
・アジの刺身(お好みで何に変えてもOK)… 200g
・万能ネギ … 1~2本
・ミョウガ … 2本
・ミニトマト … 3個
・[A]いしる … 小さじ2
・[A]ゴマ油 … 小さじ1
・[A]酢 … 大さじ1
・[A]みりん … 小さじ1
・[A]ショウガ(すりおろし) … 小さじ1/2

■下準備
・万能ネギ、ミョウガは小口切りにする。
・ミニトマトは4等分に切る。
・Aは合わせる。

■作り方(調理時間:10分)
① 器に、アジの刺身を盛る。
② 万能ネギ、ミョウガ、ミニトマトをたっぷりとかけ、Aをまわしかける。

3.下味に「いしる」を活用! 肉と魚のコラボレーションを味わえる「いしるローストビーフ」

牛肉と「いしる」、あまりイメージが湧かないかもしれないが、合わせてみると意外にも相性は抜群。ローストビーフの肉々しい味わいを、「いしる」の独特の香りが包み込み、バランスの取れた仕上がりに。噛むほどに、牛肉のうまみと「いしる」の風味を感じることができる、上品な一品だ。

<レシピ>

■材料(作りやすい量)
・牛モモブロック … 400g
・ゴマ油 … 適量
・[A]いしる … 大さじ2
・[A]みりん … 大さじ2
・[A]酒 … 大さじ2
・[A]ニンニク(スライス) … 1かけ

■下準備
・Aは合わせる。

■作り方(調理時間:40分 ※牛肉の漬け込み時間は含まない)
① 牛モモブロックにフォークで数カ所穴を開ける。
② 保存用袋にAと①を入れ、冷蔵庫でひと晩おく。
③ 中火で熱したフライパンにゴマ油をひき、②の表面を焼き色がつくまで焼き、アルミホイルに包んで30分おく。

1年以上の熟成を経て作られた、日本の伝統調味料「いしる」。その奥深い味わいは、和・洋・中とジャンルを問わず、さまざまな料理に合わせやすく、わたしたちの食卓に溶け込んでくれる。店頭で「いしる」を見つけたら、ぜひ手に入れてみて、アレンジの幅の広さを体感してほしい。




<レシピ作者プロフィール>
河瀬璃菜 りな助(料理研究家・フードコーディネーター)
1988年5月8日生まれ。福岡県出身。フードクリエイティブファクトリー所属

料理好きな母のもとで育ち、食に携わる仕事に就きたいという思いを自然と持つようになりました。両親が共働きで常に忙しくしていましたが、食卓を囲み食事を一緒に食べることで自然と会話が生まれ、どんなに忙しくてもコミュニケーションを大切にすることができました。そんな経験から、食卓でのコミュニケーションは大変重要で気づきの多いものだと私は思っています。「食を通して大切な人との暮らしをもっと楽しく」という意図に基づき、レシピ開発や料理教室講師、イベント企画運営、メディア出演、コラム執筆、執筆プロデュースなど、食に関わる様々な活動をさせていただいています。2014年7月よりフードクリエイティブファクトリーの執筆プロデューサーに就任し、月間70本の記事をプロデュースしています。

著書「ジャーではじめるデトックスウォーター」「決定版節約冷凍レシピ」「発酵いらずのちぎりパン」
Blog: http://lineblog.me/linakawase/
Twitter:https://twitter.com/linasuke0508
HP:http://foodcreativefactory.com/

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dressing編集部