新生『ユーゴ・デノワイエ恵比寿』を徹底解剖! 世界一と称される肉の目利きの「熟成肉」

2018年02月14日
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新生『ユーゴ・デノワイエ恵比寿』を徹底解剖! 世界一と称される肉の目利きの「熟成肉」
Summary
1.フランス国内の名店で研鑽したシェフのセンスと技で『HUGO DESNOYER EBISU』の熟成肉を斬新に料理
2.これぞ至極! ハイライトは希少なフランス牛と熊本あか牛、梅山豚(メイシャントン)との食べ比べ
3.ワインは、より立体的に。肉のうまみを引き出す銘ワインが充実

フランス熟成肉の聖地『ユーゴ・デノワイエ恵比寿』が復活

2017年5月に一度クローズしていた『HUGO DESNOYER EBISU(ユーゴ・デノワイエ恵比寿)』が、2017年10月2日にリニューアル・オープンした。それだけでも肉ラバーには朗報だったのは間違いないが、新たに加えられたフランス現地と時差のない料理も好評を博している。

リニューアルに際して刷新されたコンセプトは、代表の山本敏充氏によれば「最上級の熟成肉と最先端のフランス料理、それらに合うワイン」。厨房の指揮を執るシェフも「ムッシュー・ユーゴの肉を活かすためのトータルな料理」と語る。

フランスで培ったセンスと技で『ユーゴ・デノワイエ』の熟成肉を斬新に料理

人気メニューのひとつ、「HUGO特製タルタル トリュフ」(写真上)。

『ユーゴ・デノワイエ恵比寿』のコース料理を監修するシェフはフランス国内の名店でスーシェフを務めていた新鋭。そのセンスの一端はリニューアル後に加わった「デギュスタシオン・コース」で発揮されている。

ハイライトは希少なフランス牛と「熊本あか牛」、「梅山豚」との食べ比べ

メイン料理はやはり熟成肉。牧草を飼料として飼育されたグラスフェッドの赤身肉、フランスのリムーザン牛が中心だ。現在のメニューでは、フランスから直送される肉に加えて、熊本あか牛と梅山豚(メイシャントン)が並ぶ。

コースのハイライトは、それらが一つの皿に盛られた「希少肉のロティ」(写真上)。

熟成肉は、エイジングのなかですでに水分が抜けているので、素材に圧力をかけないように細心の注意を払いながら火入れするのが特徴。また、ランプ、サーロイン、フィレ、リブロースなどの部位により温度を変えて調理し、仕上げは炭火で豪快に! と、肉の扱いを熟知した料理人ならではの技も見どころだ。

ダイナミックに焼きあげる肉料理は店のスタンダードだが、一方で、新鋭シェフのセンスと技も散りばめられている。例えばコースより「熊本県あか牛のヴァプール エピスを効かせたトマトソース 季節を感じる旬采を添えて」(写真上)は、その代表的な一品。1日半塩でマリネして、2日間低温でじっくり火を入れた熊本あか牛を、最後は炭火で一気に仕上げるなど手が込んでいる。あか牛の中でもバラ肉の脂のおいしさを引き出した一品だが、自家発酵させたトマトでつくったソースの酸味が、脂のうまみをうまく調整している。

またコースより前菜のひとつ「仔牛のミキュイ ゴボウのグラッセ 塩レモンのソース」(写真上)も野心的だ。日本では仔牛を淡白だと捉える方も多いが、発酵させた自家製塩レモンのソースで酸味を足し、仔牛のうまみを引き出すことに成功している。

こちらは「スシ ユーゴ・デノワイエスタイル」(写真上)。食材の入荷次第でメニューは変わるが、野菜や魚とのコンビネーションや肉の寿司など、さまざまな視点から肉のおいしさを引き立てる斬新な料理が味わえるようになった。

「デザート」も、隠し味に発酵の技術を取り入れるなど、風味の研究に余念がないシェフならではのセンスが光る。さまざまな甘みを多角的に構成。最後までアイデアの詰まった皿を楽しめる。

ワインリストは、より立体的に。肉のうまみを引き出す銘ワインが充実

お店の新たな柱のひとつともなっている「ワイン」に関しては、自然派ワイン一色だった以前よりラインナップが増えている。あくまで『ユーゴ・デノワイエ』の肉、現在の料理に合わせていけるようなボトルをオンリストにしている。

例えば、やわらかい果実味としっかりとした酸味が特徴のブルゴーニュワイン「ピノ・ノワール」は、肉をおいしくしてくれる代表的なワインだ。もう少しワインをしっかり楽しみたい方には、タンニンがありつつ、まろやかな質感のボルドーワイン「マルゴー」もおすすめ。

そして、10年、20年としっかりと熟成した古いヴィンテージにも力を入れている。ワイン単体でも深い味わいを堪能できる熟成ワインだが、熟成肉との組み合わせは至極のペアリングになる。

シニアソムリエを中心にした3名体制で臨むソムリエ陣が、“飲む人の好み”と“料理とのバランス”という、2つの軸を最大限に考慮した提案をしてくれる。

名店復活劇の裏側と、ユーザーの需要に応える新コンセプト

「もったいない」。代表の山本敏充氏が、『ユーゴ・デノワイエ恵比寿』のクローズの情報を聞いたとき、真っ先に浮かんだ感想は、こんなやりきれない気持ちだったという。そこから、復活劇は始まる。

「実際私も客として食べて『おいしい』と思っていた店です。“世界一の熟成肉”と謳えるほどの食材を扱う良い店がなくなってしまうのは単純に嫌だなという気持ちで、『私が引き受けます』ということになったんです」と山本代表。

リニューアルにあたってのコンセプト修正は、マーケットの変化にも重なる。最初にオープンした3年前と比べれば、赤身肉ブームも起こり、競合店が育ってきた。だとするなら、たとえ世界一の熟成肉でも、それだけで移り気な東京っ子の舌を満足させるのは簡単ではない。

『ユーゴ・デノワイエ』の熟成肉、最新のフランス料理を機軸としながら、どちらにもどっぷり漬からず、どこにもない店を目指したという。

また、このリニューアルの準備期間に、クラウドファンディングが盛り上がったことでも話題を呼んだ。「かなり多くのサポートを得られる結果になりました。ただ、資金自体よりも、お客様に再オープンを認知してもらえたことが最大の収穫です」と山本代表。

出資のリワードとして食事券をつけていたが、得られた出資金は、1カ月間の予約で得られる売上と同じくらいになった。『ユーゴ・デノワイエ恵比寿』の復活を待ち望む熱心な客が、それだけいたことにほかならない。

改めて噛み締める『ユーゴ・デノワイエ』の肉

再オープンにさまざまな変更があったものの、根底にある『ユーゴ・デノワイエ』が手がけた熟成肉への信頼は揺るぎない。

シェフは、「フランスの熟成肉の醍醐味は、食べた後のナッツの香り。それを思う存分楽しめる肉」と説明する。

熊本あか牛のなかでも『池山牧場』だけが、お眼鏡にかなった。出来上がった肉の質だけでなく、牛が食べている牧草をユーゴ氏が自ら食べ、同じ水を自ら飲み、選んだ逸材だ。

「アニマルウェルフェア(快適性に配慮した家畜の飼養管理)が施された食材じゃないと東京オリンピックに出せない、と最近話題になり始めていますが、そんな概念がない20年以上前からやっていたというところがすごい」と山本氏は舌を巻く。

1階はカウンターになっていて、そこにしつらえられているガラスケースの中には、調理前の肉が鎮座する。そして、リニューアル以前と同じく、これらは購入可。また「熊本あか牛焼肉セット」はオンラインショップでも購入できる。

「食材の普遍的な良さとシェフの新しいセンスの融合」。口で言うのは簡単だが、それを実践できているレストランはそう多くない。そんな希少な存在に生まれかわった『ユーゴ・デノワイエ恵比寿』に、これからも注目だ。


【メニュー例】
<アラカルト>
・HUGO特製タルタル プレーン 1,980円、トリュフ 3,480円、キャビア 4,380円
・希少肉のロティ 6,000円~/200g~
・フランス牛(サーロイン・骨付きリブロース・フィレ・ランプ)3,000円~/100g~
・スシ ユーゴ・デノワイエスタイル(帆立、檸檬コンフィほか) 一貫530円~

<ランチ>
ビジネスランチ 1,500円
ランチコース 2,800円
ウィークエンドランチコース 2,800円 / 5,800円
<ディナー>
デギュスタシオン・コース 6,800円~
ディナーコース 10,000円~

※金額は全て税抜

HUGO DESNOYER EBISU(ユーゴ・デノワイエ恵比寿)

住所
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南3-4-16 アイトリアノン1・2F
電話番号
03-5725-2525
営業時間
火~金 ランチ 11:30~15:00(L.O.14:00) ディナー 18:00~23:00(L.O.22:00)、土日祝 11:30~21:00(L.O.20:30)
定休日
月曜
公式サイト
http://hugodesnoyer.jp/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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