自家製「燻製ビール」と燻製料理が本当においしい、大塚のブルーパブ『スモークビアファクトリー』

燻製料理とクラフトビールの専門店『Smoke Beer Factory(スモークビアファクトリー)大塚店 NAMACHAん Brewing(なまちゃん ブルーイング)』(大塚)をご紹介。麦芽を燻製した「ラオホビール」などを自家醸造し、独自のクラフトビールを提供。麦芽を燻製したスモークビールなど、燻製屋ならではのビールは格別。燻製ビールと燻製料理のマリアージュも楽しい。ぜひ予約して訪れてみて。

2018年08月02日
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自家製「燻製ビール」と燻製料理が本当においしい、大塚のブルーパブ『スモークビアファクトリー』
Summary
1.クラフトビール専門店『Smoke Beer Factory(スモークビアファクトリー)大塚店 NAMACHAん Brewing(なまちゃん ブルーイング)』
2.麦芽を燻製したスモークビールなど、燻製屋ならではのビールも楽しめる
3.こだわりの燻製ビールと燻製料理のマリアージュは、衝撃の連続!

燻製×クラフトビール、2つのトレンドを融合させた店

専門店も増え、もはや一時のブームではなくジャンルとして定着した観のある燻製料理。その波がついに、クラフトビールにまで及んでいる。

2017年6月にオープンした燻製料理とクラフトビールの専門店『Smoke Beer Factory(スモークビアファクトリー)大塚店 NAMACHAん Brewing(なまちゃん ブルーイング)』は、店内にビール醸造所を併設した豊島区唯一のブルーパブ。
麦芽を燻製してうまみと香りをさらに引き出した「ラオホビール」などを自家醸造し、2018年6月から提供している。いったいどんな味わいなのか。興味津々で訪れた。

『Smoke Beer Factory大塚店 NAMACHAん Brewing』があるのは、JR大塚駅南口から徒歩数分のところ。星野リゾートの新ブランドホテルや古民家を改築した新のれん街ができて活気づく大塚駅北口エリアとは反対側の、静かな通りだ。
大塚店は、『Smoke Beer Factory』の要町店、東長崎店に続く3店舗目となる。

“店長兼醸造長”「なまちゃん」は、ビール愛あふれる23歳!

醸造所があるのは、1階のバーカウンター裏。醸造担当者は、学生時代にクラフトビールの魅力に目覚めて『Smoke Beer Factory要町店』で働き始めたという米澤店長(弱冠23歳!)。

「知るほどに深まるビール愛が高じ、ビールの素晴らしさをみんなに広めたいと思ったときに、自分が醸造するのが近道と考えました」と米澤店長。
オーナーにその想いを伝えたところ、快く理解を示してもらうことができたという。実現に向けて複数の醸造所で学び、ようやくオリジナルビールの提供を始めることができた。

『NAMACHAん Brewing』という店名は、生ビール好きな米澤店長が「なま(生)ちゃん」と呼ばれていることに由来。
店内にはイラストデザインユニット「MAD BARBARIANS (マッドバーバリアンズ)」がデザインをしたイラストがいたるところに飾られている。関連グッズも大人気だという。

1階はバーカウンター、2階はアウトドアでビールを楽しむ雰囲気が味わえるよう、人工芝を敷いた開放的な空間のテーブル席になっている。シーンによって使い分けできるのが嬉しい。

ビールの醸造は修業を積んできたが、麦芽に燻製の煙の香りを付けるのは未知の領域で、不安も大きかったと語る米澤店長。
「煙の香りによる味のえぐみや、オフフレーバー(品質の変化による異臭)が出ないか、発酵の進み方が順調かなど、心配で夜も眠れないことがよくありました」と開発当時を振り返る。

燻製のうまみたっぷりな看板ビール

『Smoke Beer Factory』の燻製麦芽を使ったオリジナルビール「スモークIPA」(写真上)から味わう。
IPAはホップを大量に使って仕込むため、苦さ、そして香りが普通のビールより格段に濃いのが特徴だが、さわやかで軽い味わいに驚いた。喉を通る瞬間に燻製の香りが心地よく広がる。

続いて、同じく『Smoke Beer Factory』の燻製麦芽を使った「なまちゃんの優しいラオホ」(写真上)。
燻製の香りが非常に強く、まるで、うまみの強い極上の肴とビールがひとつに合わさったよう。

ビールは醸造ごとに、異なるスタイルを仕込むとのこと。また、よりおいしくなるよう、同じビールでもレシピを変えながらアレンジしていくそうだ。
毎回どんなビールを味わえるかを楽しみにできるのも、小規模醸造ならではのおもしろさといえよう。

スモークビールと燻製料理のマリアージュは、衝撃の連続!

そして、この店のスモークビールの真価がわかるのは、燻製フードと組み合わせた時だ。

「お肉の燻製3種盛り」(写真上)は、「合鴨の燻製」をはじめ、「ローストビーフ」、「厚切りベーコン」、燻製したオリーブオイルに漬けた「焼きネギ」と、燻製料理の逸品揃い。
それらと「スモークIPA」を合わせると、口中で第3のフレーバーが生まれ響き合う。こんなビール体験は初めてだ。

「なまちゃんの優しいラオホ」とぜひ合わせてみて、と勧められたのが「燻製チョコレート」(写真上)。
チョコレートが燻製に!? と驚いたが、これが衝撃的な味。
特に燻製ウイスキーを練り込んだ生チョコ(写真上・左奥)は、カカオの香りに燻製の香りが加わることで、味わったことのない深みが生まれている。
食べ慣れたバナナチップ、ピーナッツも燻製すると、こうも味わいが変化するのかと驚く。そしてこちらも、「なまちゃんの優しいラオホ」と出会うことで、さらに異なる味わいに変化する。

そしてシメにぜひ食べたいのが、自家製燻製醤油で食べる「燻製醤油で卵かけご飯」(写真上)。
この燻製醤油は、ボウルに入れた醤油に冷たい煙をあてながら攪拌(かくはん)し続けて香りを移すという、非常に時間と手間がかかるもの。
燻製でうまみが増した醤油、卵、トッピングの燻製ベーコン、燻製ゴマ、燻製のおかか、漬物…。ここでもまた、さまざまな燻製の香りがひとつに溶け合い、複雑で奥行きのある味わいを作り出している。

米澤店長は、自分がクラフトビールの魅力を知った時、同年代の友人たちが、ビールの多様性を知らずに、一般的なピルスナー(いわゆる生ビール)を飲んで、「ビール=苦い」というイメージだけで敬遠している人が多いことにショックを受けたという。
「自分でビールを作ったら、同世代の人にも興味を持って飲んでもらえるのでは…」そう考えたのが、ビール作りを目指したきっかけだった。

「まだまだ未熟ですが、これからの成長を見てもらえたらありがたいです」(米澤店長)。
彼女の作るオリジナルビールがこれからどう進化していくか、それを見守るのもまた、この店に通う楽しみのひとつといえそうだ。

【メニュー】
なまちゃんの優しいラオホ 550円~
スモークIPA 550円~
お肉の燻製3種盛り 1,200円
燻製醤油で卵かけご飯 480円
燻製チョコレート 500円
※価格はすべて税別

Smoke Beer Factory 大塚店

住所
東京都豊島区南大塚1-60-19 1F
電話番号
050-5487-1296
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
火~土
ディナー 16:00~23:00
(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:00)
営業中はビール、料理のテイクアウト可


ディナー 16:00~22:00
(L.O.21:30)
定休日
月曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/f4csg8bn0000/
公式サイト
https://smokebeerfactory.com

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。