1日1組限定イタリアンのカジュアル版がオープン!偉才シェフのイタリアン『クイント・クアルト』【狛江】

2018年11月19日
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1日1組限定イタリアンのカジュアル版がオープン!偉才シェフのイタリアン『クイント・クアルト』【狛江】
Summary
1.40歳で料理人に転身した天才シェフの2号店『5/4』
2.ワインバーとしてもオステリアとしても気軽に利用できる
3.1日1組限定の1号店『Variante』の縮小版コースも楽しめる

本場イタリアの味を独学した、元アパレルデザイナーの肩書を持つ鬼才

天才の名をほしいままにする人は、いかなる知識も道具も自分流に使いこなす。この秋、小田急電鉄小田原線・狛江駅前にオープンしたばかりの『5/4-Quinto・Quarto-(クイント・クアルト)』でカウンターに立つ當麻尚章(とうま なおあき)シェフも、間違いなくそのひとりだ。

イギリスで過ごした学生時代には古典絵画やアパレルについて学び、30代まではデザイナーとして活躍。しかし、40歳を手前にして突如として業界を退くことを決意。料理の世界に飛び込んだ。

華麗な転身だったが、当の本人には“転職”という意識はなく、「やってることはどちらもデザイニングだし、今も変わらずデザイナー気分です」と語る。

「イギリスって200~300年前の洋服も売られてるんで、アパレルの勉強をしていた当時は、アンティークの洋服を買ってきては解体して現在のデザインを落とし込むなどしてました。料理も同じ感覚です。たとえば、古典的なイタリア料理の教本に載っているレシピも自分流にアレンジするし、資料から紐解いて自分なりの解釈で再構築するという意味ではなんら変わらないですね」。

とはいえ、専門学校に通うこともレストランで修業を積むこともなく、いきなり自分の店を持つのは無謀すぎやしないかと問うと、「パスタは10代の頃から手打ちしていたし、料理歴は長いんです」とあっけらかん。学生時代から海外生活が長く、一人暮らしのため生活費に困ることもあったが、そんなときには家にある粉を打ってパスタ生活を楽しんでいたのだ。

また、21歳頃までスキーを教えてお金を得ていたという當麻氏だが、夏場にはスキー場が閉鎖となるため、ホテルの宴会場などを手伝っていたのだとか。

40歳で料理の道へ。1日1組限定の1号店はあっという間に予約困難な人気店に

破天荒な学生時代も影響してか、料理人デビューするやまず構えた『Variante(ヴァリアンテ)』は1日1組限定の完全予約制のイタリア料理店。決して手頃とはいえない単価ながら、提供される料理に天賦の才を見出したお客たちによる絶賛の声は瞬く間にグルメ業界を駆け巡り、予約困難な店にカウントされるようになる。

そして2018年9月、ついに待望の新店舗『クイント・クアルト』がオープン。しかも驚くことに、1号店の『ヴァリアンテ』とは異なり、気軽に来店できる単価に設定したのだ。

「土着のみんなに楽しんでもらえる店を作りたかったんです。特にワインにはこだわりがあるので、料理をつまみながらゆっくりワインを飲みたい人にも利用してほしいし、一人でふらっとパスタを食べに来てもらってもいい。土着のワインバー、気軽なオステリア(=ワインと簡単な食事を提供する場所)であることが理想ですね」。

定番パスタから、その日入った素材に合わせて調理法を決める魚料理まで、ワインと相性抜群のメニューばかり

パスタは、カラスミのパスタ(写真上)やコラトゥーラ(イタリアの魚醤)のパスタなど、シンプルゆえに素材の味を堪能できるものを推しているが、味わい豊かなカルボナーラも人気だ。

さらに、イタリアではポピュラーな娼婦風のパスタ(=プッタネスカ/写真上)の他、グリーシャ、カーチョ エ ペペなどの本場の味も楽しめるのがうれしい。

魚は、イシダイやフエダイなど、その日に市場で目にとまったものを仕入れるため調理法も様々。

小鯛の塩釜焼(写真上)など、素材そのものの味を活かしたメニューも新鮮であるからこそ楽しめる。また、新鮮なうちに出なかった場合はパスターソースに使用することもあるというが、うまみたっぷりの魚介ソースは美味としか言いようがない。

魚介好きならぜひ試してほしいもう一つのメニューはフリットミスト(写真上)。メヒカリや芝エビ、ダルマイカなどの海の幸をカラリと揚げたシンプルなメニューは、酒のつまみとして文句なし! のっけからワインが進むこと必至である。

ガッツリと肉をいただきたいなら、イチオシは和牛頬肉の黒胡椒煮(写真上)。お酒との相性もぴったりな一皿だが、とにかくワインの品揃えが豊富なので、マリアージュを心行くまで楽しめるのも大きなポイントだろう。

希少な自然派も! 豊富なワインの品揃えにも注目

「ルーシー マルゴー」と並び、“南オーストラリアのナチュラリスト御三家”を称される「ショブルック」のワイン(写真上・左の3本)から、農薬や肥料、酸化防止剤など一切使わずに作られた日本生まれの「グレープリパブリック」(同・右の3本)のものまで、他店ではなかなかお目にかかれないものもそろう。

「ルネッサンス ボルドー・ルージュ」(写真上・左から3番目)、「デリンクエンテ プリティ・ボーイ」(同・右から3番目)など、思わずカメラにおさめたくなるユニークなエチケットのものも多いので、足しげく通ってワインへの造詣を深めるのもいいだろう。

今後は、前菜・パスタ・メインからなる3,500円のカジュアルコースから、5,000円のスタンダードコース、1号店のコースを縮小させたその名も「ヴァリアンテコース」(6,500円)の3つのコースも提供する予定。

シェフとのおしゃべりを肴に本場の味に酔いしれるもよし、ひとりしっぽりと飲む贅沢な時間に浸るもよし。誰もが肩ひじ張らずに好きなワインや食事を楽しめるようデザインされた心地よい空間で、ゆっくりと思い思いの時間を過ごしてほしい。

【メニュー(抜粋)】
カラスミのパスタ 1,700円
コラトゥーラのパスタ 1,600円
カルボナーラ 1,400円
プッタネスカ 1,400円
グリーシャ 1,600円
カーチョ エ ぺぺ 1,400円
小鯛の塩釜焼 2,150円
フリットミスト 1,650円(2人前)
和牛頬肉の黒胡椒煮 3,000円(サイズによって値段が異なる)

5/4 -Quinto・Quarto-(クイント・クアルト)

住所
〒201-0014 東京都狛江市東和泉1-18-7 中川ビル3F
電話番号
03-5761-7225
営業時間
18:00~23:00(フードL.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)/土日のみ11:30~15:00(L.O.14:00)
定休日
木曜 *臨時休業あり

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。