【レシピ】揚げ衣の正体はゴボウ! 人気フレンチのシェフが教える「牛蒡と白身魚のパイヤソン・五香粉」

【シェフ直伝レシピ】一皿一皿がアートのように美しいフレンチは、味だけでなく目でも楽しませてくれる料理。「どう調理するのだろう?ソースの材料はなんだろう?」 素人には想像のつかない、一流フレンチシェフが生み出すレシピを、自宅で作って体験してみませんか。プロのレシピだからこその味わいに驚き、お店への興味も高まるはず。そんな食の楽しみ方を提案します。

2019年05月14日
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【レシピ】揚げ衣の正体はゴボウ! 人気フレンチのシェフが教える「牛蒡と白身魚のパイヤソン・五香粉」
Summary
1.六本木の人気フランス料理店、『ル スプートニク』の髙橋雄二郎シェフがオリジナルレシピを紹介
2.フランスの伝統ジャガイモ料理『パイヤソン』をゴボウでアレンジ! 白身魚にまとわせフリットに
3.ゴボウの揚げ具合が最大のポイント! 色がつきすぎるまえに油から引き上げること

六本木のフレンチ 『ル スプートニク』 髙橋雄二郎シェフ

前回、「プーレ・ディアブル (鶏肉の悪魔風)」のレシピを紹介していただいた、六本木のフレンチ『ル スプートニク』の髙橋シェフ。

料理人を志したのは、大学卒業後。料理上手な母に弟子入りし、その後、調理師専門学校へ。卒業後は地元福岡から上京、都内のレストランで3年半の修業を積み、さらに上を目指して渡仏。

『ミシュランガイド』掲載レストランから有名ブーランジェリー、パティスリーまで、幅広い分野の店で研鑽を積んだ後、2015年に独立し、『ル スプートニク』をオープンしました。

幻想的なビジュアルのスペシャリテ「フォアグラ・ビーツ・薔薇」 が不動の人気メニューで、 “髙橋シェフといえば薔薇!”といったイメージをお持ちの方も多いはず。

しかし、「そう呼んでいただけることは光栄ですが、私の料理はそれだけではない。もっといろいろな料理を生み出しています。ひらめきから生まれる自分らしい一皿を、さらにどんどん作り出していきたい」という言葉のとおり、髙橋シェフの料理にはユーモアと繊細な技術が惜しみなく注がれ、訪れるたびに、驚きと感動に胸が躍ります。

髙橋シェフから紹介いただくのは、「牛蒡(ごぼう)と白身魚のパイヤソン・五香粉」

「パイヤソン」とは、千切りにしたジャガイモを油で揚げたフランスの伝統料理。ですが、髙橋シェフはジャガイモの代わりに日本独自の食材であるゴボウを使用します。

「ジャガイモでは昔から作っていますが、ゴボウで巻いてもおいしいんじゃないかな、という発想で作りました。ゴボウはフランス料理では使わない食材ですし、フランス料理としては微妙なラインかもしれないけど、試行錯誤して生み出した一皿。自分の料理という自負もあります」(髙橋シェフ)。

髙橋シェフならではのアイデアで生み出されたオリジナルのパイヤソンは、香ばしく揚がったゴボウの食感と風味がたまらない一品。

はじめに紹介する「3つのコツ」が味を大きく左右するので、省かずに実践しましょう!

プロの味に近づくための「3つのコツ」

【その1】 ゴボウの「皮」はソースに、「身」は衣に使う
なんといっても、このレシピのポイントはゴボウの使い方にあります。
最もうまみのある「皮」はソースに使い、「身」は衣に活用。中心の部分はスカスカなので使いません。

ソースはゴボウの皮とニンニク、タマネギを一緒に炒め、白ワインやバルサミコ酢を加えて煮詰めます。このひと手間でゴボウの香りがぐっと引き出され、おいしさが倍増するんです!

【その2】 油から引き上げるタイミングが重要!
ゴボウの揚げ具合がおいしさの要。
ピーラーで細切りしたゴボウは天ぷら粉をからめることで、素材(白身魚)にピタッと密着。油に入れたら様子をよく見て、色がつきすぎる前に引き上げてくださいね。

【その3】中に巻くものはあまりパサつかない魚介をセレクト
フリットにする食材は、あまりパサつかないワカサギなどの白身魚や、海老がおすすめ。
今回はハタを使用しましたが、マダラやタイの切り身を使ってもOKです。その場合も、魚の皮目をこんがりと焼きつけてから、衣をつけていきましょう。

材料(4人分)

■具材
・ゴボウ(スジが少なく、新鮮なもの) … 2本
・白身魚(ハタ) … 1切れ(120~150g)

<下準備>
・ゴボウはよく洗う。
・白身魚は4等分にカット。塩・コショウをし、皮目をフライパンで焼く。焼き加減の目安は、皮が噛み切れる程度になるまで。(苦手な方は皮を除いてもOK)

■ブルーテ(ソース)
・ピュアオリーブオイル … 20ml
・ニンニク … 1/2片
・タマネギ … 1/2個
・バルサミコ酢 … 20ml
・白ワイン … 10ml
・ブイヨン … 200ml
・魚のだし(※魚のアラ、トマト、ニンニク、ベーコンでとったもの。和だしでも代用可) … 250ml  
・塩 … 適量
・コショウ … 適量
・エクストラバージンオリーブオイル … 適量

<下準備>
・ニンニクはみじん切りにする。
・タマネギは薄切りにする。

■天ぷら生地
・薄力粉 … 適量
・卵黄 … 適量・1~2個分
・冷水 … 適量

■調味料
・小麦粉(打ち粉用) … 適量
・揚げ油 … 適量
・五香粉(ウーシャンフェン・仕上げ用) … 適量

作り方(調理時間:約20分)

<ゴボウをスライスする>

① ゴボウをピーラーで長くスライスする。このとき皮と身と芯の3部位に分けて(皮はソース作りに使用、芯は使わない)水にさらしたら、ゴボウの水気をペーパータオル等でふき取る。

<ソースを作る>

② 鍋にニンニクのみじん切り、ピュアオリーブオイルを入れ、弱火~中火で炒める。ニンニクに火が入り香りがたったら、タマネギを炒める。

③ タマネギがしんなりしたらゴボウ(皮)を入れて炒め、水分をとばす。ゴボウに火が入ったら、バルサミコ酢と白ワインを入れ、酸味とアルコールを飛ばしながらさらに煮詰める。

④ ブイヨン、魚のだしを入れ、沸いたら弱火にして15分程煮詰める。味見をし、塩、コショウ、エクストラバージンオリーブオイルで味をととのえたら、ミキサーを回して濾す。

<揚げる>

⑤ ピーラーでむいたゴボウ(身)を2等分する。半分は180℃の油で素揚げする。もう半分は、合わせた天ぷら生地に入れて衣をからめる。

⑥ 打ち粉をした白身魚を、ゴボウを合わせた天ぷら生地で巻き、170~180℃の油でサクッと揚げる。仕上げに裏表に少し塩をする。

<盛り付ける>

⑦ 皿にソースをしき、揚げた白身魚と素揚げしたゴボウを盛りつけ、五香粉をふりかける。

<完成!>

「五香粉をあわせたのは、フレンチのソースとゴボウを近づけるためです」と髙橋シェフ。

和の食材であるゴボウを洋風に仕上げるため、スパイスは良い仕事をしてくれます。五香粉は、花椒(ホアジャオ)やスターアニス、シナモン、クローブなどが混ざっており、揚げ物と相性の良いミックススパイス。一家にひと瓶あるととっても便利ですね。

お肉料理に偏りがちなホームパーティーでも重宝する、魚介を使ったメイン料理。
ゴボウを衣にする、接着には天ぷら粉を使用する、など、髙橋シェフのユーモアあふれるテクニックが満載なので、家族やゲストにふるまえば喜ばれること間違いなし!

髙橋シェフのお店『ル スプートニク』では、このオリジナル料理『牛蒡と白身魚のパイヤソン』をコース前半の温前菜としてサーブすることがあるそう。髙橋シェフの「フランス料理の基礎をしっかり軸としたまま、攻めた料理を生み出していく」という姿勢がよく表れた、自信の一品です。

他にもコースの中には、同店でしか食べられない魅力溢れる料理がたくさん。ぜひ、皆様足を運んでみてくださいね。

⇒お店のご紹介記事はこちら!

ル スプートニク

住所
東京都港区六本木7-9-9 リッモーネ六本木1F
電話番号
050-3464-0510
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
火~日
ランチ 12:00~15:30
(L.O.13:00)
ディナー 18:00~23:00
(L.O.20:30)
定休日
月曜日
ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/g33psdtx0000/

上記は取材時点での情報です。現在は異なる場合があります。

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dressing編集部

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野山苺摘
グルメライター/フードアナリスト/調理師